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投下代行スレ
- 1 :風と木の名無しさん:2011/06/16(木) 12:22:02 ID:h0wT/kes0
- アクセス規制や忍法帖レベルが足りないなどの理由で本スレに投下できない人が
作品を投下して、誰か他の人に本スレに投稿してもらうスレです。
代行を依頼したい書き手さんは投稿する内容をテキストファイルにまとめたもの
をアップローダーにアップするか、このスレッドに直接投稿してください。
例:
【名前欄】作品タイトル 1/3(←投下時のナンバリング・適宜変更してください)
【メール欄】sage
【本文】 http://morara.kazeki.net/upload/img/059.txt
アップローダー
http://morara.kazeki.net/upload/
- 381 :風と木の名無しさん:2013/01/15(火) 09:25:02 ID:+YxG/3jA0
- >>380
続きいきましたが、やはり3回で規制…orz
どなたか、7からお願いします。
- 382 :風と木の名無しさん:2013/01/15(火) 09:36:26 ID:u/4NnOAE0
- >>381
ありがとうございます。
先程また続きいきましたが、8まで投下してまた引っ掛かってしまいました。
どなたか9の投稿をよろしくお願いいたします。
- 383 :風と木の名無しさん:2013/01/15(火) 12:02:40 ID:+YxG/3jA0
- >>382
投下完了です。
- 384 :379:2013/01/15(火) 12:50:18 ID:z8AHWNJE0
- >>380-383
大変お手数をお掛けしたようで申し訳ありません。
どうもありがとうございました!
- 385 :風と木の名無しさん:2013/01/31(木) 21:29:43 ID:tScIbeuo0
- 【名前欄】キシの性 1/8-8/8
【メール欄】sage
【本文】 http://morara.kazeki.net/upload/img/095.txt
どなたか代行をお願い出来ますでしょうか。
お手数おかけしますが宜しくお願いします。
- 386 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 06:12:29 ID:x1US5q3w0
- 「nameless」投稿中だったものです。
385の方の合間にと思っていたのですが、見事に規制に引っ掛かってしまいました。
ややこしくしてしまって済みません。
申し訳ありませんがどなたか代行をお願いいたします。
予定通りの前半6/12まで投稿します。
【名前欄】nameless 3/12
【メール欄】sage
【本文】
長く息をつく気配がした。
うつむいたまま、「あんたは本当に毒蛇みたいだ」ぼんやりとした声で彼が言った。
やはり酔っているのか、勢いなのか、自棄なのか?
ゆっくりと彼は顔を上げた。とろんとした目が見上げている。
「毒が回る」
ゆらりと彼の身体が前に崩れ、思わず抱きかかえていた。
[っ……」俺はぐい、と身体を押し返す。
「……悪い」彼は緩慢な動作で座り直そうとしている。
だが、俺の中に残された熱は消えそうになかった。
手に残った彼の体の感触が、キスの熱が。
こんなたわいないことで火がついてしまうものなのか?
俺は自分の行動を怪しんだ。まるで別人のように体は行動を続けていく。
俺も確かに酒が入ってはいた。かといって酔っているというほどではなかったはずだ。
量も、体調も。
だが、確かに理性を狂わせる何かが……
激しく唇を合わせながら、俺は彼の腕を掴んで引きずっていき、体をベッドへ押し付けていた。
貪るように舌を絡めると、柔らかな舌の感触が心地いい。
歯列をなぞり、舌先で口内を辿り、反応のあった部分を執拗に追い詰めていく。
息は激しくなる。
時折、切ないような彼の吐息が漏れるのを聞きながら、俺は引き返せない自分に少しの焦りを覚えている。
頭の上で押さえた彼の右腕は、抵抗の感触を残しながらもそれ以上の力は見せないように思えた。
そのまま強引に彼のシャツをたくし上げる。
「――!」
胸をあらわにする動きを止めようとしたのか、彼は自由の利く片腕で俺の肩を掴むが、やはり力は弱い。
毒だと言われた。
押し倒されたまま深いキスを受け、満足な抵抗もできない彼は、今も毒に侵されているというのだろうか。
では、俺は?何故止まろうとしないんだろう。
両の腕の抵抗を抑えながらシャツを頭上にまでずらし、拘束するように引っかけた。
一つにまとまった腕に用心しながら、あらわになった胸を、腹筋の起伏を撫でまわしていく。
- 387 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 06:19:31 ID:x1US5q3w0
- 【名前欄】nameless 4/12
【メール欄】sage
【本文】
かすかに漂う粉っぽい甘い香りは日焼け止めのものだろうか。
今までになく間近の視界では、白い肌にかすかなそばかすや傷跡、打撲の跡が目につく。
それでも見なれた肌はやはり驚くほどに白く、筋肉の十分ついた胸板はそれでいて柔らかい。
喉の奥からくぐもった低い呻きが伝わり、俺は唇をようやく離した。
「……ふ、ぁ……っ」籠る快感の響き。
酔いのせいでもあろうが、ただこれだけでも、耐えきれずに甘い声を漏らすほど敏感な体を今まで持て余していたのか。
愛されて抱かれたいと、果たされない想いを抱えて?
止まるどころか、存分に可愛がってやりたいという思いが浮かんだ。
抜けるように白い肌同様に色素の薄いピンク色の乳首を指先で軽くいじってやる。
身体がびくりと震え、ぎゅ、と目を閉じ唇を噛んで耐えているのがわかる。
指を止めずにもう片方をゆっくりと吸うと、たわいなく鳴き声が上がる。
「……あぁ……」
良い声だった。
もっと鳴かせたくなった。
尖らせた舌で、つんと固くなった突起の先端を何度も弾くようになぞっていくと、彼は身を強張らせて息を弾ませた。
声を抑えようとしている。もっと追いつめたい。
もう一方を指で弾き、時折つまんで捏ねるように刺激を与える。
合わせるように、唇で挟み込んでねっとりと舌で包むようにしゃぶる。
「はぁあ……っ」
耐えきれずに上がった声を恥じるように眉間に皺を寄せて頭を振る彼の姿。
セットの崩れた赤い髪が乱れる。
構わずに愛撫をつづけた。
どんなに声を抑えても、激しくなった呼吸に快感の陰は消えない。
哀れな生贄をいたぶる様な気持ちが止められない。
俺はエスカレートしていく行動を自覚しながらも、彼の下肢へ手を伸ばす。
ウェアのウエストを引き下げようとするとさすがに抵抗が強くなる。腕を抑える力を強めて布の上から彼の熱を探った。
既に高まっていることは分かっていた。
上からさするようにすれば、びくんと体が跳ねて明らかな反応が返る。
「……っ……」
上がりそうになる声を耐えるのに比して抵抗は緩み、俺は素早く衣服を引き下げ、緩く震えるものを探って手の中に包んだ。
熱い。
- 388 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 06:25:56 ID:x1US5q3w0
- 【名前欄】nameless 5/12
【メール欄】sage
【本文】
「な……!」
さすがに驚きの声が上がったが、それは、みるみるうちに俺の手の中で熱と質量を増していった。
ほの白く、血の色を透かして薄赤い、明らかな快感の表れ。
彼は自らの腕に口元を押し付けて耐えているようだった。
確実に固くなっていくそれを、俺は手で柔らかくさすっていく。
抑えられた口元からの激しい息遣いの中に小さいうめき声が混じり、彼は体を震わせる。
面白くなくて俺は彼の腕の拘束を解いた。
直ぐに声を抑えようとするのを許さず両腕をベッドへ押し付けると、振り払う気配も見せず彼はただシーツに指を食いこませた。
「は…ぁ…あ…」
漏れた吐息は確かな快感の響きだった。
跡の残りやすい体だ。
白すぎる肌は誰よりもはっきりと肉体のダメージを露呈する。
誰もが傷つき打撲を負っているとわかり切っていても、彼だけが特に目を引くのはそのせいだ。
胸元へ吸い付いた跡が、思っていたよりも鮮やかな色に変わっていくのを見て俺は少しためらった。
明らかにキスマークとわかるものを残すわけにはいかない。
今、彼の白い裸身は行為の熱によって上気し、色を変えつつあった。
息を荒げ血を滾らせる試合で見られる姿とは似たようでいてまた違う。
頬は紅潮して表情は艶を帯びて。
俺の行為で変わっていく姿に……魅せられるような思いだった。
できるものなら、全身へ激しくキスして、噛みついて、感覚の上にもその体の上にもおびただしい俺の跡をつけてしまいたくなった。
何故か、そう思っていた。
だが。
思えばずっと、彼の目は閉じられていた。
気に入らなかった。
おかしいと、うっすらと気付いてはいた。
あれほどまでに荒れていた彼が、強く抗うことなく、愛撫に応えていった理由。
おそらくは、俺の愛撫に想う男を重ねて……
- 389 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 06:31:52 ID:x1US5q3w0
- 【名前欄】nameless 6/12
【メール欄】sage
【本文】
激しい息遣いも、どんどん甘くなっていく声も、震える体も、その閉じた目の中では違う男のためのものなのか。
気にするつもりはなかった。
叶わない相手に恋をして抱かれたいと思っている、それが彼だ。その相手はもちろん、俺じゃない。
最初からわかり切っていることじゃないかと理性が言う。
何もかもわかったうえで、それでいて行為を止められない自分ではないか?
だが、気に入らなかった。
すでに薄ピンク色に染まった白い体はどこまでも正直で、その色は俺が着けた色なのに。
誰を想っていようと、その色は俺のものだ。
「お前の体は正直だな」
身を離し、考えるよりも先に声が出ていた。
下で彼の体がびくりと震えた。
とろけていた表情が眉を寄せ、辛そうな姿を作る。
やはり……俺の存在をその意識の下から閉め出していたのか?
もっと聞かせてやる。思い描きたい男の声ではないものを。
「全身赤くなって、気持ちいいんだな?そこらじゅう触られて、感じて、お前はずいぶん敏感だ」
「っ……」息を詰め、より苦しげに目を閉じている。
俺は厚い胸板に手を滑らせる。
「随分もったいない。こんないい体に触れないまま、知らずにいるのは」
「やめろ……」身じろぎして、胸に置いた俺の手を弱弱しくつかむ。
まだ目は閉じたままだ。
夢を壊された今、俺は望まない行為を押し付ける邪魔者というわけか?
それとも、ただ黙って代替物になれと?
だめだ。解放してやれない。
[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
明日深夜にでも再トライします。
かなり連投規制がシビアのようなので再度代行スレのお世話になるかもしれません。
お世話をおかけします、ありがとうございました。
- 390 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 14:20:38 ID:hxfYgYqE0
- >>386
こっちの作品から投下代行しますよー
自分も3レスで引っかかるので、続きはどなたかお願いします!
- 391 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 14:30:20 ID:pNL5FIiY0
- 代行かぶっちゃった!申し訳ない
続き投下できるかやってみるよ
- 392 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 14:34:38 ID:pNL5FIiY0
- >>386 >>390
6/12投下代行しました。3/12がダブる事態になってしまって申し訳ないです
- 393 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 14:45:08 ID:hxfYgYqE0
- >>392
乙です!
382もぼちぼち代行するので、リロードしつつ他の方もよろしくお願いします。
- 394 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 15:41:57 ID:zvWF2tmI0
- >>382 >>393
4/4代行しました。
- 395 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 15:56:07 ID:hxfYgYqE0
- >>394
乙です!
3レス以降に無理すると、BL載っちゃうのね。皆様も気を付けてねー
- 396 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 17:42:37 ID:8KZNyeV+0
- 【名前欄】睦月のたのしみ前編 1-7/7
【メール欄】sage
【本文】http://morara.kazeki.net/upload/img/096.txthttp://morara.kazeki.net/upload/img/096.txt
規制厳しいですね…代行お願いいたします
- 397 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 17:49:03 ID:chCPDqwY0
- なぜかURLを二度コピーしてしまいました
正しくはhttp://morara.kazeki.net/upload/img/096.txtです
不手際ですみません
- 398 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:52:58 ID:ibGgj6ds0
- アクセス規制のため、半分で投稿不可能になるというなんともアホなことに…
お手数ですが、投下代行お願いいたします。
【名前欄】はごろも3/4
【メール欄】sage
【本文】
こんな時に限って神は怒濤のようにいたずらを仕掛けてくる。
同チームでツートップ。必殺技以外のシュートは得点が無効というルールを引っさげ、ミニゲームは幕を開けた。
点を取ったらその時点でゲームセット。極めてシンプルなルールのもとでは、展開はしばしば熾烈を極める。
特に、常に目を引く活躍を見せる者には人海戦術といえばいいのか、マークがきつい。
なかなかゴールへの道筋が書けない。意思疎通がストレスなくできるフォワードがいれば、と現実逃避が頭をよぎった頃。
「白竜!こっちだ」
停滞を剣が切り裂いたかのようだった。頭はからだよりも鈍かった。
戸惑いながらの蹴りをあらわすかのように勢いを持たずに浮いたボールはそれでも目的地へと着いた。
「おまえも上がれ!」
あまりにも予想しなかった展開に、周囲も頭が置いてけぼりを喰らったようであった。
いつも反目していた「あのふたり」が。
共鳴している。同じ次元で、同じ世界を共有していた。
今、この瞬間同じものを見、同じものを考えている。この瞬間、だけ。
翼が生えるとはこんな気分なのだろうか。自由に空を飛ぶとはこんな心地だろうか。
地を蹴ったのは同時だった。
白・黒。ふたつの渦が回転し、激しく周囲を巻き込んでゆく。
空に残っていた雲すら吹き飛ばせるのではと思った。
ゴールネットが揺れた瞬間、自分が地に戻った事を知った。
一瞬襲う絶望。そしてそれを踏襲する歓喜。
普段は競争相手としてしか互いを見ていなかったチームメイトが駆け寄ってくる。
一番、反応を見たい相手を探した。
- 399 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:54:00 ID:ibGgj6ds0
- アクセス規制のため、半分で投稿不可能になるというなんともアホなことに…
お手数ですが、投下代行お願いいたします。
【名前欄】はごろも3/4
【メール欄】sage
【本文】
こんな時に限って神は怒濤のようにいたずらを仕掛けてくる。
同チームでツートップ。必殺技以外のシュートは得点が無効というルールを引っさげ、ミニゲームは幕を開けた。
点を取ったらその時点でゲームセット。極めてシンプルなルールのもとでは、展開はしばしば熾烈を極める。
特に、常に目を引く活躍を見せる者には人海戦術といえばいいのか、マークがきつい。
なかなかゴールへの道筋が書けない。意思疎通がストレスなくできるフォワードがいれば、と現実逃避が頭をよぎった頃。
「白竜!こっちだ」
停滞を剣が切り裂いたかのようだった。頭はからだよりも鈍かった。
戸惑いながらの蹴りをあらわすかのように勢いを持たずに浮いたボールはそれでも目的地へと着いた。
「おまえも上がれ!」
あまりにも予想しなかった展開に、周囲も頭が置いてけぼりを喰らったようであった。
いつも反目していた「あのふたり」が。
共鳴している。同じ次元で、同じ世界を共有していた。
今、この瞬間同じものを見、同じものを考えている。この瞬間、だけ。
翼が生えるとはこんな気分なのだろうか。自由に空を飛ぶとはこんな心地だろうか。
地を蹴ったのは同時だった。
白・黒。ふたつの渦が回転し、激しく周囲を巻き込んでゆく。
空に残っていた雲すら吹き飛ばせるのではと思った。
ゴールネットが揺れた瞬間、自分が地に戻った事を知った。
一瞬襲う絶望。そしてそれを踏襲する歓喜。
普段は競争相手としてしか互いを見ていなかったチームメイトが駆け寄ってくる。
一番、反応を見たい相手を探した。
- 400 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:55:46 ID:ibGgj6ds0
- 申し訳ありません、不手際で二重投稿してしまいました。
お目汚し失礼いたします。
- 401 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:57:52 ID:ibGgj6ds0
- 【名前欄】はごろも4/4
【メール欄】sage
【本文】
どうやら真顔に戻るところを、一瞬だけ早くとらえたらしい。
あんなにやわらかい表情を初めて見た。あどけなさとは、嶮の鎧に隠されていた。
こちらの動揺に気がついたのか、あいつはすぐに挑むような、
だが仇ではなく好敵手を見る目で強い視線を投げかける。
『また、この瞬間を』
もういちど、共有できたらいい―。
それが伝わったかどうかはわからないが、心が融和したあの一瞬を、忘れることはない。そう思っても許される気がした。
互いに立場というものがあるのだ。視線を逸らす。
雨上がりの青を刷いた空には、風に吹かれる衣のように虹がうっすらと掛かっていた。
夜。気分の高ぶりが収まらないまま、逸るからだを布団に押し込めて。
明日はなんて声をかけようか。どんなプレイをしようか。
昼間に浮かんだ言の葉が闇を舞う。
その夜、剣城はゴッドエデンを出奔した―。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
- 402 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 03:46:04 ID:hUa/Hfl+0
- 386です。
代行してくださった方々ありがとうございました!
本当にうれしかったです。
予想外に今日はパソコンを長く使えなくなってしまったので続きはまた日を改めようと思います。
ご迷惑をおかけして申し訳ないです。
- 403 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 09:04:29 ID:RKewccEo0
- >>391-401
投下完了です
- 404 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 20:41:53 ID:qkBZR+nM0
- >>397 まだ代行されてませんね
とはいえ7分割だと一人じゃ無理なので、22時ごろまでに
協力してくれる方が現れれば代行します
- 405 :385:2013/02/04(月) 21:07:15 ID:cDHtG0Jc0
- 代行ありがとうございます!
本当に助かりました。
- 406 :398:2013/02/05(火) 02:13:36 ID:2sx4Vj2g0
- 代行ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。
- 407 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:25:21 ID:Gdhea32s0
- かなり厳しいようなのでまたこちらでお世話になります。
長ったらしくて済みません。
大変お世話をおかけいたしますが、代行宜しくお願いいたします。
【名前欄】nameless 7/12
【メール欄】sage
【本文】
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ツヅキ オオクリシマース!
俺は最も敏感な部分へもう一度触れる。
「んっ」油断していたのか一瞬高く声が上がった。
上気した色に染まった肌はそれでも白く、汗で艶を帯びて発光するようだ。
「ダメ、だ、なんで…」苦しげな息遣いから、精一杯に出す途切れ途切れの言葉が聞こえる。
「何だ?」
ゆっくりと彼の熱を高めていく。
彼は一瞬呼吸を引いて大きく震えた。
「これはダメじゃないよな。いい反応だ」
勢いを失い始めていたものがまた強く脈打ち始める。面白いほどだ。
ああ……ダメだ。
彼が快感に逆らえなくなり始めていることは明らかだ。
それと一緒にわかったことがある。
さっきまでは、彼が逆上し拒絶してこの場を去ってしまっても、嘲笑って済ませる余裕があると心のどこかで思っていた気がする。
だが、俺が、ダメだ。
もう止まれない。
欲しい。
「俺は……お前を抱く」無意識に出た言葉は、さっきまでとまるで違ったあけすけなものだった。
俺と彼、どっちがより驚いただろう。
だがもう戸惑う間もなかった。俺は素早く彼を抱きすくめて飢えたように唇を奪った。
今までのように彼の反応を楽しむ余裕もなく、一方的に舌をねじ込んで、貪る。
抵抗させたくない。溺れさせたい。
このまま続けられるならもう、身代わりでも構わない。
短い間なのにすっかり変わってしまった自分の思考に苦笑いが出る。どうしたんだ俺は。
汗ばんだ体は仕事の上で何度も見ているのに、やはりまるで違う。
これほどまでに扇情的だと感じたことはなかった。
乱れて額に張り付いた赤毛も、死骸のようだとさえ思っていた白すぎる肌の色も、残像を残すかのようにやけに意識を奪う。
唇を離すころには、再び彼の身体は激しい口づけと柔らかな愛撫に溶けていた。
「抱くぞ」
俺は彼の濡れた口ひげを指でなぞりながら、そのどこか恍惚とした表情へ静かに囁いた。
- 408 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:38:56 ID:Gdhea32s0
- 【名前欄】nameless 8/12
【メール欄】sage
【本文】
快楽に負けたのか、脳裏で好きな男との幻想を見続けようとしているのか。
激しいキスの後の彼は至って従順だった。
その見事な太腿を広げて俺がその間に割り込んでも、彼は目を閉じ弾む息を漏らしながらされるがままになっていた。
俺はオイルを指に垂らした。
今までに経験がないわけじゃないが、こんな成り行きは初めてだった。
どこまでも白い肌の奥へ俺は濡れた指を進め、彼の入口を探る。
触れるとさすがに体中が動揺する気配があったが、構わずに指先を押し入れた。
「……!」息を詰める声が響いた。
反射的に逃げる腰を強引に引き寄せ、俺はオイルの滑りを借りてゆっくりと指を進めて行った。
予想通りに相当狭く、きつい感触で内壁が俺の指を圧迫する。
あくまでも慎重に中を探るようにすると、徐々に震える肉が緩む様子を伝えてきた、
内部はぎこちなくきついままながら、思った以上にすんなり二本目の指を受け入れ、びくびくと身体が震えはじめた。
明らかに男との経験はない、少なくとも内部を貫かれたことはないだろうと感じられる反応と状態なのに、不思議になじんでいく様子だ。
これはやはり、おそらくは、誰かを想いながら、自ら……
「自分でヤるのはイイのか?」
俺は自分の発した冷たい声を聞いた。
「ちが……!」
反射的な驚きの声が、事実を俺に感じさせた。
一度は引っ込めた嗜虐心が再燃するように、俺は続けた。
「違わないな。それとも……今まで何人と?」
立ち上がって先端を濡らし始めたものを指で弾いてやる。
彼は慌てた様に緩く首を左右に振り、切れ切れに言葉を作った。
「いな、い、あんたが、変なんだ……」
眉を寄せて困惑した表情が、耳まで赤くなって羞恥心を示す。
変か。そうだな、今の俺はおかしい。
苦笑いせずにはいられなかった。苛立ちに似た感情は去っていた。
「お前も変だ、正直な奴」
- 409 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:46:15 ID:Gdhea32s0
- 【名前欄】nameless 9/12
【メール欄】sage
【本文】
時間をかけて3本の指でゆっくりと押し広げるように反応を見る。
時折胸や腰や背に愛撫を与えると、彼のものは自らの腹に付きそうなほどにまで高まっていった。
指を引き抜くと彼の体はひくりと跳ねた。やはり良い反応だ。
肉付きのよい腿を抱えて狙いを定める。
俺のものを押し付けるとふたりの身体へ震えが走った。
体温が伝わる。
俺は痛いほど立ち上がった己のものへオイルを塗りつけ、大きく一息つくと、ゆっくりと侵入を開始していった。
「く…、いっ…あぁ…!!」
明らかに上がる苦痛の響き。彼は眉を寄せて顔をくしゃくしゃにしかめている。
やはりこうして受け入れるのは初めてなんだろう。
「欲しかったんだろう?悪いな、期待してた奴じゃなくて」
俺は聞こえないように低くつぶやいた。低くうめく彼はおそらくそれどころじゃないだろうが。
ただ、さっきまでの彼の反応から、馴染んでいく期待はできていた。
実際、全身へ優しく愛撫をつづけながらゆっくりと腰を進めて行くうちに、内部はどこまでもきついながら着実に侵入を許し、緩く震えつつあった。
想う男を受け入れることを望んでいた身体。
気に入らないが、俺には好都合だったのだろう。
日ごろ相手を痛めつけるのは好物だが、こんな行為となると話は違う。
苦痛に悶える荒くれ者の抵抗を宥めるのは想像するのも面倒だ。
気に入らないが、誰かに慣らされた体を分けてもらうよりは気分はいい。
どんなに恋しい男を想って自らその体に愛撫を与えてきていても、今それを味わうのは俺だ。
感じるところを探ろうと体勢を変える。
ぎり、と力を入れて二の腕を掴み体を支えると軽い悲鳴が上がった。
強すぎたか。跡が残るかもしれない。
おそらく、日ごろのケガにまぎれるくらいの跡でしかないだろうが…
- 410 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:04:20 ID:Gdhea32s0
- 【名前欄】nameless 10/12
【メール欄】sage
【本文】
いつしか彼の中は俺のリズムを受け入れるまでになっていた。
それでもまだきつい内部はぎこちなく、違和感は消えないように見える。
反して俺のほうは、内壁に責め立てられて限界まで膨れ上がっているのがわかる。
俺は彼のものを探った。苦痛のためか少し勢いを無くしている。
突くスピードに合わせて掴んだものをリズミカルに扱くと、切れ切れだった息遣いに甘い声が上がった。
「…っ、ぁ…、あぁ…」苦しげな表情に変化がうかがえる。
「もう…良くなってきたな」
彼の腰は反応して緩やかに蠢きそうになっている。
今も、名前のつかない感情が胸で暴れている。
できるものなら、全身へ激しくキスして、噛みついて、感覚の上にもその体の上にもおびただしい俺の跡をつけてしまいたい。
そうすることはできなくても……
お前が初めてその身に受け入れているのは、俺だ。
残れ。
激しく息をついて、きつく閉じた目は涙をにじませ、快楽に身を任せたその姿はもう正気を失ったように見える。
漏れる嬌声に劣情はどこまでも掻き立てられて、俺は限界が近づいてきているのを感じた。
「も、出、ぁ…、ぁ…もう、…あぁぅ…っ!」
苦痛と快楽とがない交ぜになった彼の声が聞こえる。
全身を上気させ激しく息を乱した彼も、限界が近いのは見るからに明らかだった。
びくびくと震える肉の感触が俺を追い詰めていく。
本当に…驚くほど素直で正直な身体だ。少しも快楽を隠せない。
さっき、彼は俺の言葉に答えた。
酔いに任せてのことだとしても、俺に抱かれていることは認識している。
今も彼は想い人の幻影を思い浮かべているのだろうか。
それとも、欲望のはけ口のように、俺に身を任せたのか……
- 411 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:15:56 ID:Gdhea32s0
- 【名前欄】nameless 11/12
【メール欄】sage
【本文】
「俺を見ろ。イくところ、見せろよ……」
何か馬鹿なことを口走っていると我ながら思っていた。
絶頂の近い恍惚とした彼に、もう自分を見ることなど期待はしていない。
ただ彼のイくところを見たいだけだ。
だが快楽に白くなっていく意識の内で、俺はまた自分の声を聞いた。
「聞いていろ、お前を抱いてるのは、俺だ」
言葉が、我ながら空しかった。
こんなにも、俺は……
ゆっくりと深く強く、俺はぎりぎりまで抜いた自身を彼の中へと埋め込んでいった。
身体を支えて、感じるところをえぐるように。
同時に、太く限界まで反り返ったものを裏筋から先端へと激しく扱いてやる。
その効果はやはり明らかだった。
「あぁ、あっ、ぁあ――…!!」
温かい感触が脈打ちながら俺の手を濡らし、二人の腹へ飛沫を散らしていった。
紅潮した頬が、ピンク色に染まった白い肌が、汗に濡れて額に張り付いたその赤い髪が、
眉間に皺を寄せて、苦しさの中にも艶を帯びたその表情が、
何より快感の響きを確かに持ったその悲鳴が。
全てが俺の中に焼き付くようで……
一瞬、彼のくすんだ青い瞳が意識をよぎった。
「くぁ……っ!」
まるで爆発するような衝動の中で、俺は彼の中に欲望を解放した。
それはひどく長く感じられた。
- 412 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:28:02 ID:Gdhea32s0
- 【名前欄】nameless 12/12
【メール欄】sage
【本文】
力が抜けた体は重い。
ただでさえ俺より重い体は眠り込んで脱力している。
俺は彼を起こすのを断念して、傍らに横たわった。
行為の熱が去った彼の体はあいも変わらず死骸のようで現実味のない色だ。
その、白すぎる肌。
試合でできただろう二の腕の擦り傷の横にはっきりと残った新しいキズは、俺の爪が残した跡だと分かった。
彼は気づくだろうか?
おそらく気にも留めないだろう。
けれど、今日のことを忘れたとは言わせない。決して。
今も名前のない感情が溢れている。
この執着はなんだろう。
恋と言うには戯れが過ぎる、欲望と言うには感傷が過ぎる、独占欲にしては唐突で?
俺には分からない。
これはどういう事なんだろう?
無意識に彼の肌をなぞっていることに気づいて、俺は指を止めた。
わき腹に、爪先で何度もなぞった跡がうすくついていた。
俺は茫然とそれをしばらく眺めていた。
俺の名の一文字を示す跡が彼の肌から消えても、胸に渦巻く感情の波は消えなかった。
その名前はまだ、見つからない。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
本当に長々とすみませんでした。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。ありがとうございました!
- 413 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 06:13:49 ID:fbJw9osQO
- 代行の流れを見ればわかるように
現在かなり忍法帖レベルが高くても3レス程度で規制されたりします
6分割7分割な作品は二人がかりじゃないと厳しい
チラシのほうで保管庫管理人さんから提案が出ているので検討なさっては
- 414 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 17:54:17 ID:noZwh7020
- というか、昔みたいに分けて3レスずつ連載の形にすれば、
代行無くても自分で投下できる
>>412さんの作品を例にすると、
一度に一気に書き上げた12レスを投下しようとするんじゃなくて、
(本スレのテンプレを守れば、そもそも分母が12レスはおかしいんだけど)
nameless1 1/1〜1/3
nameless2 1/1〜1/3…
ってやって一日3レスずつ投下すれば、4日で自分で全部投下できる
今、忍者レベル40でも3レスしか投稿できないんだから、
最初から3レス以内で収まる作品を書くか、連載にするか、
棚管理人さんのいう方法をとるか、書き手も少し考えた方がいい
- 415 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 20:29:29 ID:Gdhea32s0
- nameless投下させていただいたものです。
スレのルールに従ったつもりでいたのですが、現状をよく把握していなくてご迷惑をおかけして済みません。
最初の投下後規制で全く投稿できなくなってしまって焦ってしまいました。
既にこちらに投稿してしまいましたので、後程「http://bbs.kazeki.net/test/read.cgi/morara/1308194519/407-412n」のようなURLの形で誘導させていただければ良いでしょうか。
ご意見ご代行いただきましてありがとうございました。
- 416 :396:2013/02/05(火) 23:07:18 ID:1Pl4rdeA0
- 396にて代行を依頼した者です
3レスが限界とのことで、明日にでも管理人さんの提案された方法で自力でアップしてみようと思います
現状が把握できておらずすみませんでした
>>404さん呼びかけをしてくださってありがとうございました
- 417 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:46:00 ID:Pn9oNyV20
- 失礼します。レベルが足りないため保管庫に直接UPしようと思いましたが、それも無理でしたので代行をお願いします。
7分割になってしまったので、代行者さまの負担が少ない方法で構いません。
【名前欄】Sixty-Four 1/7
【メール欄】sage
【本文】
洋画半生。「○○七空落ち」七×九。
68巻の「Sixty-Three」の続きでエロあり。
ちょっとだけお道具も。結構九さんが積極的です。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
あまり肉付きがいいとは言えない九の唇を吸うようにして重ね合わせた。
舐めたり甘噛みしたりして刺激を与えると、そこは真っ赤に熟れて艶を帯びる。
先に舌を絡ませたのは九の方だった。七は誘われるまま更に奥へと潜り込ませ、少し乱暴に
口内を弄る。すると思っていたよりも早く九が呼吸を乱れさせ始めた。
「……威勢の割には余裕が無さそうだな」
「っ…僕は別に、我慢比べしようとは思ってませんから……快楽は享受しますよ」
「そうか。じゃあ遠慮はいらないな」
七はニヤリと笑って九を引き寄せると、服越しに全身を撫で回す。やはり頭脳担当なだけあって
全くと言っていいほど筋肉がついていない。馴染み深い膨らみや柔らかさを感じられない
ゴツゴツとした手触りが、この行為の異例さを際立たせた。
それでも止める気などない七は徐々に手を下へと運んでいき、腰周りでシャツを引っ張り出す。
そのまま唯一脂肪が付いていそうな尻の肉を掴むように揉み出すと、指先に何か硬いものが触れた。
「んっ…!」
その瞬間に九が身体を揺らす。七がそれが何か探るようにグリグリと指でなぞると、
明らかに九の声が上擦った。
「ぁ、あ…っ、は……」
やや掠れたような声が耳を擽り、彼に悟られないように生唾を飲む。もう少し聞きたくなって
指を動かし続けるうちにその正体に気付いた七は、驚きと共に九の顔を覗き込んだ。
- 418 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:47:32 ID:Pn9oNyV20
- 【名前欄】Sixty-Four 2/7
【メール欄】sage
【本文】
「……コレはいつから入ってるんだ?」
「ん…プラグですか?ここに来る前に、自分の部屋で挿れてきました」
平然と答えた九にまた驚かされる。
ということは、さっきのやりとりの間もずっと入ったままだったのだろうか。
「よく平気な顔でいられるな」
「平気な訳ないでしょ……」
そう言いながら九が腕を回して抱き着いてきた。そして耳元に顔を寄せ、そっと囁きかける。
「バレるかバレないか…考えるだけで何度かイキそうでした」
吹きかけられる吐息の熱さに思わず腰の辺りが疼いた。
彼の口からこういう台詞が聞けるなんて新鮮だ。そして酷く扇情的だ。
今日の彼がどこまで乱れるのか見てみたくなった七は九の身体を抱き返し、
ひょいと抱え上げる。
「わっ」
咄嗟にしがみついた彼を落とさないように歩き、七が背中からベッドに身を預けた。
まるで九が七を押し倒したような格好になる。
「……良い眺めだ」
「こっちもだ。ところで」
「ん?」
「もしぼくが誘いに乗らなかったらどうしてた?」
彼の上着を脱がせながら尋ねる。ネクタイを引き抜いて放りやり、ワイシャツのボタンを
外してやると、既に薄く染まっている肌が露わになる。
そこにあったのは平らな胸板だけだったが、それでも七の興奮を煽るのには十分だった。
「そうだな……すごすごと部屋に帰って、一人で自分を慰めたでしょうね」
「どんな風に?」
「え?」
「ここでして見せてくれないか」
さすがにこの要求には九の表情が一変して真っ赤になる。
「っ…今、ですか…?」
「あぁ。君がイくところを見てみたい」
- 419 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:52:37 ID:Pn9oNyV20
- 【名前欄】Sixty-Four 3/7
【メール欄】sage
【本文】
「………悪趣味ですね」
「そんなモノ挿れてくる君もな」
「う…」
恥ずかしさから目が泳ぎ始めた九が何だか可愛く見えてくる。促すように胸元を
撫でてやると一瞬息を飲んだが、やがておずおずと後ろに手を回した。
「んっ……ふぅ」
布越しにプラグの後部を指で擦る。潜り込んだ本体部分が内壁を押し拡げる感覚に
九は声を震わせた。
「…ぅぁ、あ……っ、ん…」
その間も七の掌は九の肌を慈しむようにするすると滑る。
脇腹を撫でられると僅かに九が反応して身体を揺らした。
「っ!は、ぁ…っ」
「ここ好きか?」
「ん……なん、か…ゾクゾク、します…」
「性感帯なんだろうな」
「もっと、触って…くださ…い」
「わかった」
七は肘を付いて上体を起こし、片腕で彼を抱えるようにして脇腹から背中へと手を往復させる。
指先や手の腹で強さを変えながら愛撫すると、体重を支えている九の腕が
ぶるぶると震え出した。
「っはぁ、っ、んん…っ」
九は我慢出来なくなったのか、下着の中に手を入れてプラグを出し入れし始めた。
すっかり呼吸も乱れ、額には汗が滲んでいる。
七も手伝うように彼の首筋にキスをし、舌を這わせる。
火照った身体の熱が絶頂に近いことを感じさせた。
「ふっ、ぅ、うっ……ぅあ…!」
「…そろそろか…?」
「そんっな、の…聞かな、っで…くだっ……あ、あっ!!」
不意に九が全身を硬くした。きつく目を閉じ、息も出来ないほどの快感に感覚を支配される。
そのまま射精せずに達した彼は脱力して七の胸に崩れ落ちた。
- 420 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:53:51 ID:Pn9oNyV20
- 【名前欄】Sixty-Four 4/7
【メール欄】sage
【本文】
「おっと」
「っ……ぁ…っ、ふ………ん…」
涙ぐんだ視線を彷徨わせながら小さく声を漏らす九の髪を指で梳いてやると、
心地良いのか頭を擦り寄せてくる。猫のような仕草に頬を緩ませた七は、
これから先邪魔になるだろう九の眼鏡をそっと取り上げた。
「…あ…メガネ……見えない」
「すぐ近くにいるんだから平気だ」
そう答えてまた唇を重ねる。まだ余韻が抜けない九は緩慢な動きで七の舌を追った。
キスをしながら脚の上に九を座らせ、下着ごとボトムをずらして目的の場所を曝け出させる。
僅かに顔を覗かせているプラグを指で探り当て、ゆっくりと引き抜くと
九が背を反らせて喘いだ。
「んぁ……は、ぁ…っ」
抜かれていく感覚も九にとっては快楽だ。馴染んだ異物感が去っていくことに
物足りなさを覚えていると、七がそれをまた根元まで押し込んだ。
「えっ――ぁうっ!!」
「どの辺が良い?手前か?」
「…やっ、だ、中…拡げない、でっ…!」
七はプラグで内部を掻き回す。入口よりも奥を開かれる感覚に痺れるような快感が走った。
「んっ、ん……!ぅっ…」
しつこいくらいに弄られ続け、九は七にしがみついていなければベッドに
沈んでしまいそうなほどに蕩けていた。
やがてプラグは放りやられ、代わりに中を確かめるように指を埋め込まれる。
解した甲斐もあり十分柔らかくなっていて、七はこれなら問題なさそうだと判断した。
「九」
「……何、ですか?」
「本物を受け入れたことは?」
聞きながら既に七は屹立の先端を九の後孔に宛てがっていた。
それを敏感に感じ取った九の呼吸が速まる。
- 421 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:55:45 ID:Pn9oNyV20
- 【名前欄】Sixty-Four 5/7
【メール欄】sage
【本文】
「…貴方が初めて、です…」
「それならあまり乱暴にならないようにしよう」
「っ、そうしてもらえると…助かる…っ」
疲れたように吐き出し、九は全てを委ねるように七に身体を預けた。
余裕がなさそうな彼の息遣いにどこか愛おしさを覚える。
七は安心させるように軽く頬を擦り寄せてから、九の腰を掴んで
ゆっくりと屹立を飲み込ませていった。
「はっ、ぁ、あ―――っっ!!」
「……っ!」
「………っ、ん゙っ、ぁ……!!」
九は信じられない強さで七の背に爪を食い込ませる。ビクビクと身体を震わせ、
必死に息をしようとする九の背中を優しくさすって落ち着かせようとした。
「…大丈夫か?」
「ふっ、っ……凄、い…ですね…っ」
「ん?」
「僕の中、に…貴方がいる…」
まだ顔は上げられないようだが、雰囲気で笑っているのがわかる。
どうせならちゃんと見てやりたくて、少し身を引いて顔を覗き込んだ。
「そうだな。他ではどうあれ、今だけは…ぼくは君のものだ」
七は額に張り付いた九の前髪をかき分けながら言った。
上気した頬に涙の跡はあったものの、彼の言葉に九は満足そうに微笑んだ。
「……そうやって、女性を夢中にさせて…るんです、ね…」
「悪い手だと?」
「っ…僕は……嫌いじゃないです」
「じゃあ次はそういう手で攻めよう」
「次があれば……ね」
言い終わらないうちに九が両手で七の頬を包んで引き寄せる。七はされるがままに
彼からの口付けを受け止め、その柔らかくも焼けるように熱い感触を楽しんだ。
- 422 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:56:49 ID:Pn9oNyV20
- 【名前欄】Sixty-Four 6/7
【メール欄】sage
【本文】
それから二人は時間をかけてお互いの絶頂を追いかけた。
七は出来るだけ緩やかに、だが確実に快感を与えられるように九を揺さぶった。
九は初めての男性とのセックスを可能な限り分析したかったが
七の攻めに翻弄され上手くいかなかった。
気が付けばベッドに押さえ付けられ、奥深くを何度も叩かれ、
声も出せなくなるほどの快楽を注ぎ込まれてどうしようもなくなってしまった。
結局九は限界を迎えた後軽く意識を失ってしまい、次に目が覚めた時には
七の身支度がすっかり終わっていた。
「……どのくらい寝てました?」
「20分くらいかな」
「わざわざベッドに寝かせてくれたんですか」
「そのまま放っておくわけにもいかないし」
「ありがとうございます」
ゆっくりと身体を起こし、改めて七の格好を眺める。
これから高級カジノに向かうそうだが、その豪勢な内装や非日常的な喧騒にも
負けないだろうと思えるほどの彼の存在感にしばらく目を奪われた。
「それで?」
「……え?」
「ぼくを試した感想は?」
我に返った九に七がいたずらっぽく尋ねた。
「…最高でしたよ。あのテクニックなら誰だって貴方にハマるでしょうね」
「君からそういうセリフを聞くのはなかなか慣れないな」
「もし僕が貴方にハマって、貴方でなきゃ満足出来なくなったらどうします?」
苦笑した七に今度は九が挑発的に聞き返す。
「おいおい…これは君から言い出したことだろ?責任を取れなんて言われても困るぞ」
「そんなこと言いませんよ。もしそうなったら僕が貴方を襲って強引に事に及べばいい」
- 423 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:59:20 ID:Pn9oNyV20
- 【名前欄】Sixty-Four 7/7
【メール欄】sage
【本文】
「……君に出来るのか?」
「僕は特殊装備開発班のリーダーですよ。自分より強い相手を捩じ伏せる道具くらい、
いくらでも作れる」
ですからその時は覚悟してくださいね、と九は蠱惑的な笑みを浮かべて優しく脅迫する。
「あぁ。受けて立とう」
その時を心のどこかで期待している自分を感じながら、七も口角を上げてみせた。
九を部屋に残し、七は目的のカジノへと向かう渡し船に乗っていた。
スーツの下には彼から受け取った指紋認証式のハンドガンと発信器を忍ばせている。
きっとこれらの装備は確実に自分を助けてくれるはずだ。
そう信じて彼は欲望と大金と陰謀に満ちた混沌の中へ足を踏み入れた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
続きが読みたいと言っていただけて嬉しかったです。どうもありがとうございました!
以上です。お手数ですがよろしくお願いします。
- 424 :風と木の名無しさん:2013/02/10(日) 17:23:48 ID:PwFiMW7w0
- >>417
投下してきましたー
- 425 :417:2013/02/10(日) 17:31:00 ID:QjGtDIOM0
- なんというタイミング
>>424さまどうもお世話になりました。ありがとうございました!
- 426 :417:2013/02/10(日) 19:40:01 ID:6WcLo5Jw0
- なんというタイミング
>>424さまどうもお世話になりました。ありがとうございました!
- 427 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 18:20:36 ID:ApscKgXM0
- 178から投下していたものですが、規制で書き込めなくなりました。
お世話をおかけしますがどなたか代行をよろしくお願いいたします。
【名前欄】3/4(一レス増えましたすみません)
【メール欄】sage
【本文】
将之助にしてみれば角間の今の言葉は殺し文句以外の何物でもなかった。
角間が自分の所に来る時は、奥方の残滓などどこにもない角間なのだ。
角間が自分の部屋に来た日は、角間の相手をするのは自分だけなのだという
自分と角間だけしか知らない秘密が出来たことが、将之助は嬉しかった。
それに将之助は角間に謝ってなど欲しくはなかった。
角間が思っている以上に、将之助は幸せを感じていた。
好きな人の側で好きなことがやれる今の状況以上のことなど望みようがないと思っていた。
それに将之助は山元家の人間皆が好きだった。
嫁に来た裏でさえも。
だから、詫びなどいらなかったのだ。
- 428 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 18:22:57 ID:ApscKgXM0
- 【名前欄】4/4
【メール欄】sage
【本文】
「…将さん、いつも不思議に思うのだけんじょ」
しばらく唇を重ねた後、角間は将之助を抱きしめたまま呟いた。
「なんです?」
「将さんが女だったらよかったとは、思ったことねぇんだ」
将之助はクスリと笑った。
「わたしもです。そもそも女だったら角間さんと会うこともなかったでしょうね。出石の田舎で親の決めた誰かと結婚してそれで終わり」
「そだな」
「それに、わたしは家で角間さんの帰りを待っているより一緒に仕事をする方が良いな。もし来世で選べても、きっとそっちを選びます」
「…そ、そだな、俺もそっちが良い」
角間は実は家で待っている将之助もいいなと思ったが、将之助の意見に賛同しておいた。
「ま、一番いいのは一緒に仕事が出来る女、なんでしょうけど」
「…それはなんか弥恵みてぇだな」
「確かにそうですね」
今度は将之助はクスクスと小さな声を立てて笑った。
将之助は弥恵の事を考えると心が軽くなる気がしていた。
勝気ではねっかえりだけど、綺麗な真っ直ぐな目をした少女は、やはりどこか角間に似ていて…好ましい。
「さ、そろそろ帰ってください。寝る時間なくなりますよ」
暁の八つの鐘の音が聞こえていた。
「ん。そだな」
名残を惜しむようにその日の最後に交わした口づけは、まるで初めてそうした時のように将之助の心に甘い余韻を残した。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
規制が厳しい;
書き忘れましたが兄の新婚当時の話でした。
以上です。お手数をおかけ致します。
- 429 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 19:43:46 ID:n95Ax8tY0
- >>427
代行完了しました
- 430 :427:2013/02/11(月) 22:21:17 ID:ApscKgXM0
- >>429様代行ありがとうございました!
お世話になりました!
- 431 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:24:28 ID:mQxi1Tww0
- 227からトレスポで投稿していた者ですが、連投規制に引っかかってしまったので、
お手数ですがこちらで投下代行をしていただけたら、と思います。
【Choose your friends [3/9]】
「汝、ヘ口インの悦楽の極みを味わいたくば、断薬中の者の傍らにて打つべし」
聖書を読み上げる牧師よろしく大げさな口ぶりでフザケたことを言うと、奴は針を自分の腕に突き立てた。
そして、自分で自分を焦らすかのようにゆっくりとピストンを押す。
「んっ、ぁー……やべえ、これ、本気で上物じゃねえか……」
言いながら、そのまま後ろにどさりと倒れ込む。見慣れた光景。
恍惚とした表情で、顔面の筋肉は弛緩しきり、半開きの瞳の上では長い睫毛がざわざわと揺れる。
一部の隙もなくキメたはずのスーツ姿はすっかり乱れ、シャツの裾がズボンから飛び出し、クスリで痩せた腹が覗く。
あられもない、とはこのことだ。
「女の子もいいけど、こっちも最高だな。……まったく、やめようとする奴の気が知れねえ」
切なげな吐息混じりに漏れ出る声は、そのヘ口が本当に上物だということを物語っていた。
【Choose your friends [4/9]】
……。
…………。
…………………………………。
思案すること約二分。
「……修道院長のところに行ってくる」
これが最後、本当に最後の一発だ。
そう堅く心に誓って、俺は安フラットを後にしようとする。だが。
「待て、おい、待てよ」
振り向くと、奴が上半身だけ起こして何かの包みをひらひらさせている。
「大親友のサイモソ・ウィリアムソソ様が、どうしてお前の分を用意してないと思うんだ?」
──かくしてマ一ク・レソトソの脱ヤク宣言は、1日ともたずに撤回されることとなる。
- 432 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:25:11 ID:mQxi1Tww0
- 227からトレスポで投稿していた者ですが、連投規制に引っかかってしまったので、
お手数ですがこちらで投下代行をしていただけたら、と思います。
【Choose your friends [3/9]】
「汝、ヘ口インの悦楽の極みを味わいたくば、断薬中の者の傍らにて打つべし」
聖書を読み上げる牧師よろしく大げさな口ぶりでフザケたことを言うと、奴は針を自分の腕に突き立てた。
そして、自分で自分を焦らすかのようにゆっくりとピストンを押す。
「んっ、ぁー……やべえ、これ、本気で上物じゃねえか……」
言いながら、そのまま後ろにどさりと倒れ込む。見慣れた光景。
恍惚とした表情で、顔面の筋肉は弛緩しきり、半開きの瞳の上では長い睫毛がざわざわと揺れる。
一部の隙もなくキメたはずのスーツ姿はすっかり乱れ、シャツの裾がズボンから飛び出し、クスリで痩せた腹が覗く。
あられもない、とはこのことだ。
「女の子もいいけど、こっちも最高だな。……まったく、やめようとする奴の気が知れねえ」
切なげな吐息混じりに漏れ出る声は、そのヘ口が本当に上物だということを物語っていた。
【Choose your friends [4/9]】
……。
…………。
…………………………………。
思案すること約二分。
「……修道院長のところに行ってくる」
これが最後、本当に最後の一発だ。
そう堅く心に誓って、俺は安フラットを後にしようとする。だが。
「待て、おい、待てよ」
振り向くと、奴が上半身だけ起こして何かの包みをひらひらさせている。
「大親友のサイモソ・ウィリアムソソ様が、どうしてお前の分を用意してないと思うんだ?」
──かくしてマ一ク・レソトソの脱ヤク宣言は、1日ともたずに撤回されることとなる。
- 433 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:28:42 ID:mQxi1Tww0
- 二重投稿すみません、ひとつ上のレスは無視してください。
【Choose your friends [5/9]】
ほどなくして俺たちは小汚い安フラットの床に仲良く体を並べ、仲良く左腕の静脈に注射針を刺していた。
隣りでツック・ボーイがモゴモゴと何かを言っているが、キマり過ぎていて呂律が回っていない。
だが言っている内容はわかる。それはこうだ。
──Welcome back to our shite club, Renton.
その軽口にfから始まる卑語で返すと、俺は目を閉じてめくるめく快感を受け入れる準備をした。
英国の日没は早い。さっきまで高かった日はもう傾きかけている。
角度が変わり、黄金色の夕陽が汚れた窓越しになだれ込むと、瞬く間に部屋中を同じ色に染め上げた。
いや、それは単にトリップで誇張された光景なのかもしれないが。
【Choose your friends [6/9]】
そんな夢うつつのなかで、ふと俺は遠い昔の日々を思い出す。
あいつも俺もまだ餓鬼で、日が暮れるまでサッカーをしたあとは、こんな風に寄り添って草むらに身を横たえたものだ。
もっともあの頃は奴も俺もヘ口インのヘの字も知らなかったし、場所だってこんなゴミだらけのフラットでなく、何より頭上に広がるのはどこまでも広く澄み切った空だった。
……なぁ。
……ん?
……ちょっと昔のことを思い出してた。
……実を言うと、おれもだ。
隣りで、ふっと笑みを漏らす気配がする。
いつもの人を小馬鹿にしたような嫌味なものでなく、奴がなかなか人に見せない、本心からの笑顔。
だがそんな甘やかな郷愁も長くは続かず、上等のヤクだけが見せてくれる鮮やかな幻覚に呑み込まれていった。
- 434 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:30:44 ID:mQxi1Tww0
- 【Choose your friends [7/9]】
トリップから醒めると、すっかり日が暮れて暗くなっていた。
ツック・ボーイは汚れたジャケットを丁寧に手で払い、シャツをズボンに突っ込むと、ネクタイを締め直しにかかる。
これからまた女の子でも引っ掛けに行くのだろう。
俺はデニムのポケットに手を突っ込み、しわくちゃに丸まった紙幣を何枚か探り出す。
「いくらだ?」
細身のソリッドタイを鏡も見ずに器用に締めながら、奴は空いている方の手を振って見せた。
「レソトソ坊やが半日ガマンできたご褒美だ。そのブツは喜んで進呈しよう」
「ふざけるな。カネは払う」
「お前のその悔しそうな顔を見られたんだ、代金としてはそれで充分だな」
【Choose your friends [8/9]】
来たときとそっくり同じ格好に戻ったビョーキ野郎は、やはり来たときとそっくり同じ嫌味なニヤニヤ笑いを顔に張り付け、言った。
……少しでも友達だと思った俺が馬鹿だった。こんな腐れ野郎に義理を立てる必要はない。
そうだなぁ、とヤク道具一式を片付けながら、ツック・ボーイは思案げな表情をして見せた。毎度のことながら言動がいちいち芝居がかってワザとらしい。
「そうだな、今度お前が脱ヤクするときは、おれも一緒に付き合ってやるよ」
「……何のつもりだ?」
「決まってるだろ。苦しむお前をよそに軽々とこなして見せて、優越感に浸っ──」
「とっとと失せやがれ(Fuck off)!!」
返事の代わりに、奴は背を向けたまま片手を挙げる。そして歩き去る。
まったく、俺はなんだってあんな野郎とつるんでいるんだ。
怒りにまかせてタバコを引っ掴み、火をつけた。
肺腑いっぱいに煙を吸い込み、そして吐き出す。
- 435 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:39:03 ID:mQxi1Tww0
- 【Choose your friends [9/9]】
暗い部屋に広がる紫煙を眺めながら、こんな毎日がいつまで続くのだろう、と俺はふと思った。
──人生を選べ、出世を選べ、大型テレビを、洗濯機を、車を、コンパクトCDプレーヤーを──クソだ、バカバカしい。
じゃあ、「OO7オタクのビョーキ野郎といることを選ぶ」のは?
……一番ありえない。言うまでもないだろ。──俺は笑う。
俺は立ち上がると、一瞬でも浮かんだバカげた考えをタバコと一緒に放り投げ、踏み消した。
……だいたい、選ぶまでもなく奴はいつでもそこにいる。ヘ口インみたいなものだ。
…………なかなか得難いヘ口イン、程度には言ってやってもいいが。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
以上となります。
念のために小分けにしてありますが、可能であれば3-4, 5-6, 7-8と
1レスにまとめて投下してくださっても構いません。
よろしくお願いします。
- 436 :悠然としたフォルムで4/11:2013/03/08(金) 16:52:02 ID:+dEpLG2+0
- すみません規制掛かりました…どなたか投下代行お願い致します。
「大丈夫かい?」
「大丈夫といえば大丈夫ですが・・・先生こそ大丈夫ですか。」
「俺はとても疲れたよ。タオルを取ってきてあげよう。ひどい汗だね、よほど感じたんだ。」
「・・・いつも一言余計ですね。ありがとうございます。」
- 437 :風と木の名無しさん:2013/03/08(金) 16:55:57 ID:+dEpLG2+0
- 【名前欄】悠然としたフォルムで5/11
何が彼の気に障ったのか、少し考えたがよく分からないので頓挫した。それにお互い全く失念していたようだが、
「、すみません、まだしばらく動かないでいただけますか?」
「え・・ああ、これは失礼。」
二人はまだ繋がっているのだ。申し訳ないが。誰にだ
- 438 :悠然としたフォルムで6/11:2013/03/08(金) 16:57:58 ID:+dEpLG2+0
- 何が彼の気に障ったのか、少し考えたがよく分からないので頓挫した。それにお互い全く失念していたようだが、
「、すみません、まだしばらく動かないでいただけますか?」
「え・・ああ、これは失礼。」
二人はまだ繋がっているのだ。申し訳ないが。誰にだ
- 439 :悠然としたフォルムで7/11:2013/03/08(金) 16:59:03 ID:+dEpLG2+0
- 「・・・どうだったかな、ご感想は。」
「・・・それを聞きますか」
「聞きますとも。」
- 440 :悠然としたフォルムで8/11:2013/03/08(金) 17:00:24 ID:+dEpLG2+0
- 本当に先生はご婦人の扱いに慣れていない様でなにより・・・・と言いながら泣き笑いの奇妙な表情を作った。君はご婦人では無いだろう。
「色々な職務があって忙しかったもんでね、あまり明るくないんだよ。そちら方面には。」
「ハハ、じゃあそんなアナタに抱かれてる僕の立場はどうなるんですか。」
- 441 :悠然としたフォルムで9/11:2013/03/08(金) 17:01:28 ID:+dEpLG2+0
- 「ううん・・さしずめ愛玩用テディベアか。僕のように扱い方を心得ない子供でもこうやって楽しめる。しかも人肌の温もりまで味わえるのだから相当良い会社に作られたに違いない。」
「・・・相手が僕で良かったですね。」
- 442 :悠然としたフォルムで10/11:2013/03/08(金) 17:02:49 ID:+dEpLG2+0
- なかば冗談半分で語る俺となかば呆れながら返答をする彼との笑いが
シンクロする。
洒落の分かる年下の男は、たまにこうして年相応の笑顔を見せてくれる。
何かと大人びている彼にしてはたいそう珍しい瞬間だが、そんな貴重な光景を見せてもらえているのだから神に感謝しなければ。
- 443 :悠然としたフォルムで11/11:2013/03/08(金) 17:05:07 ID:+dEpLG2+0
- こういった瑞々しい麗らかな心地を要約するとどうなるのだろう。現状よりすっきりするのだろうか・・・いや、あえて辞めておこう。この蜜月が夢になってしまったらいけない。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
細切れ&長時間の占拠申し訳ありませんでした・・・。
- 444 :風と木の名無しさん:2013/03/10(日) 23:00:23 ID:QfowgFNo0
- >>436-443
一度に3レスまでしか投下できないから、
レスをまとめていいなら代行できるかもだけど、
このままじゃ1人じゃ無理だ
- 445 :風と木の名無しさん:2013/03/10(日) 23:07:12 ID:nbeEXm920
- ありがとうございます、そしてすみません…。レスまとめていただければ…説明不足で申し訳ありません。
- 446 :風と木の名無しさん:2013/03/11(月) 03:42:23 ID:kSk2WAKQ0
- >>445
完了しました
>>437と>>438が全く同じなので片方削りました
最初にレスアンカーと、テンプレと、
分母11だけど1レスで収まったので、最後に説明をつけたしました
- 447 :風と木の名無しさん:2013/03/11(月) 19:32:55 ID:C9IOz4AI0
- 代行ありがとうございました!感謝です。
- 448 :風と木の名無しさん:2013/03/24(日) 18:13:49 ID:suroK3tI0
- 本スレ269です。連投規制のためラスト1レスの代行をお願いします。
【名前欄】full-bodied blood 4/4
【メール欄】sage
【本文】
「……っ…!!」
あぁ……何て美味いんだ。
憎しみが香りを増し、怒りが濃厚に絡み付き、悲しみが深く染み渡る。
ここまで美味いと感じることはそうそう無い。思った通り、彼の血は極上だ。
ほんの少しだけ我を忘れて口付けを交わした。口元から顎にかけて伝っていた分まで
舐め取るほど夢中になって味わった。
だがゾクゾクと背筋を奔る興奮がそれ以上を求めだす前に自分の身体を引き剥がす。
いつの間にか栄部は意識を手放していた。薬が効いたようだ。
「……良い子だ。ゆっくり眠れ」
力無く項垂れた彼の頭をそっと撫で、身体を抱え上げる。
熱が出てきているな…早く治療してやらないと。
「君に死なれては困る……私の為にも」
奴らに全てを奪われたのは君だけではない。
いつか私が自分の為に君を利用していたという事実を打ち明けた時、
君は私を許してくれるだろうか。
私が君の最も忌むべき存在であるという真実を、君は受け入れてくれるだろうか。
――いや、まだそんなことを不安に思う時ではない。
彼を一人前のハンターとして育てること…今はそれだけを考えよう。
私は栄部を抱えて真っ暗な部屋を出た。外は少し雲がかかった寒空が広がっている。
じきに雨が降るのかもしれないな。
……彼が目を覚ました時に、さっきのキスのことを忘れてくれていればいいのだが。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
代行者さまありがとうございました。
以上です。よろしくお願いします。
- 449 :風と木の名無しさん:2013/03/25(月) 00:37:37 ID:3kya54Tg0
- 448ですが、時間が経って自分で投下できたので代行依頼は取り消させていただきます。
1レス消費してしまってすみませんでした。
- 450 :夢の世界にて4/5 代行願い:2013/03/29(金) 08:42:35 ID:SRoOXySci
- 規制されてしまいました。2レスお願いします。申し訳ございません。
「…何を、」
「雅仁、忘年会のときは抱き付いてくれたのに。素直になりや」
いやに真面目な声色で、身体が固まる。先程の姿勢とは違う個角さんに、目の前がくらくらとする。
「…離して下さい」
「いやや、俺、お前のこと好きやもん」
耳元で低い声を出され、思わず力が抜ける。
『もう、堅い話はええですよ。俺がさっきこいつに言うたから』
いつもへらへら笑って、女子かといじられる、先輩のくせに、
「お前がココを出ようが、後輩やなくなろうが、俺は雅仁を大切に思ってんねん…こんな状況やないと、雅仁も受け入れてくれんやろ?」
いつも、個として筋を通し、優しく、凛々しく、立っている。
- 451 :夢の世界にて 代行願い:2013/03/29(金) 08:44:17 ID:SRoOXySci
- 『…ありがとう、ございました…』
『ん?…ああ、別に。俺が好きでやったことやし』
個角さん。俺は、あの頃から。
『あ、名前何て言うん?俺は個角堅位置朗。あんま絡んでない後輩の名前、覚えんの苦手やねん。ごめんな』
名前も知らない、こんな俺を助けてくれたあの日から。
俺の夢だった世界に、光を見出してくれたあの日から。
「俺も…」
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
現行のブログにかっとなりました。すみません。
読んでくださり、ありがとうございました!
また、ご迷惑をおかけして、本当にすみませんでした…。
- 452 :夢の世界にて 5/5 代行願い:2013/03/29(金) 12:56:53 ID:SRoOXySci
- 4/5のみ投稿できましたが、5/5がダメでした。申し訳ございませんが、代行をお願い致します。
『…ありがとう、ございました…』
『ん?…ああ、別に。俺が好きでやったことやし』
個角さん。俺は、あの頃から。
『あ、名前何て言うん?俺は個角堅位置朗。あんま絡んでない後輩の名前、覚えんの苦手やねん。ごめんな』
名前も知らない、こんな俺を助けてくれたあの日から。
俺の夢だった世界に、光を見出してくれたあの日から。
「俺も…」
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
現行のブログにかっとなりました。すみません。
読んでくださり、ありがとうございました!
また、規制により途中での停滞、代行をお願いする、と迷惑をかけてしまい、申し訳ございませんでした。
>>280さん、支援ありがとうございました!
- 453 :夢の世界にて :2013/03/29(金) 16:19:34 ID:SRoOXySci
- 時間経過により、投下できました。消費してしまい、申し訳ございませんでした…。
- 454 :風と木の名無しさん:2013/05/14(火) 07:22:13 ID:THlWt9HE0
- すみません。現行スレ69のレス番300のものです。
朝になったら書き込める様になるかと思えば出来なかったので、どなかか代行をお願い致します。
公園にて 3/6からのスタートです。
- 455 :公園にて 3/6:2013/05/14(火) 07:22:59 ID:THlWt9HE0
- 言ってろ、馬鹿。どうせ、お前のその台詞は直ぐに覆るに決まってらぁ。
どうせ、直ぐにまた一目惚れして、即行で告白して、見事玉砕して。
そんでまた、俺のところに泣き付いてくるんだろうが。
「……聞いてんのかよ、洋平」
「……聞いてるよ」
そして、いつの間にか。
「結果なんか最初から見えてんだよ、ばーか」とか、「俺はずっと此処にいてやってんだぞ」とか、「お前、俺がいなかったら誰にも泣き付けねーんだぞ」とか。
「だから、最初っから俺の傍にいりゃいーのに」とか。
そんな風に思う様になっちまっている今が、嫌だ。死ぬ程、嫌だ。
何て下らねー。この馬鹿の色恋沙汰なんか比べもんにもならねー。
だけど、この馬鹿を振る女連中はもっと下らねーな。
馬鹿だけど、馬鹿すぎる程に馬鹿だけど。
こんなに良い奴、そうそういねーのにな。
- 456 :公園にて 4/6:2013/05/14(火) 07:24:00 ID:THlWt9HE0
-
「……洋平さ」
「あ?」
「お前はずっと……俺の傍にいるよな?」
「っ!?」
うっわ、今の鳥肌立った。気色悪っ!って、言おうとしたつもりが。
余りの驚きに、声が出なかった。
「俺さ、お前いねーと駄目だし」
「……」
「お前といるの楽しいし」
「……」
「馬鹿もいっぱい出来るしな」
そうだな。お前にとっての俺の位置が『それ』であることを、俺は喜ぶべきだな。
下らねー考えなんか、さっさと忘れて、な。
俺は敢えて、馬鹿が俺の背中に体重を預けているのを分かった上で突然起ち上がった。案の定、バランスを崩した馬鹿が「うぉっ!?」と間抜けな声を出すのが背中越しに聞こえた。
- 457 :公園にて 5/6:2013/05/14(火) 07:24:53 ID:THlWt9HE0
-
「洋平?」
「……安心しろよ」
飲み終えた空き缶を、数m先にあるごみ箱に投げ込む。カラーンと、乾いた音が響いた。
振り返ると、怪訝そうに俺を見上げる馬鹿の面。
安心しろ、大馬鹿野郎。
「お前が何度振られようが、俺は待っててやるからよ、花道」
だから、何度でも振られて、何度でも俺の所に帰って来いよ。
出来るだけ、今まで通りにお前の泣き面を指差して大笑いしてやるよ。
「……洋平」
「あ?」
すくっと、馬鹿が起ち上がる。あっという間に視線の高低差は逆転した。
この野郎は、どんどんどんどんでかくなっちまいやがって。
その癖、頭の中はガキの頃から何一つ変わっちゃいねーんだ。
ちょっと照れ臭い話を始める時に、今みてぇに鼻の先を掻く癖だって。
- 458 :公園にて 6/6:2013/05/14(火) 07:25:56 ID:THlWt9HE0
-
「俺やっぱ、お前のことすげー好きだわ」
屈託のない笑顔見せちまって、まあ。人の気持ちも知らねーでよ。
俺はいつもみてぇに笑えてるか?馬鹿だな、お前は、って表情で言えてるか?
「……俺はお前のことなんか嫌いだけどな」
「てめぇ、マジで鬼かっ!」
正直、自信がなく。逃げる様に馬鹿に背中を向けて歩き出した。
馬鹿は馬鹿らしく、やっぱりそんな俺の焦りに気付くことはなく、いつもの様に俺を追い掛けて、追い付いて、隣に並んで歩き出す。
「で、花道。今からどーするよ?」
「そーだなー。チュウが新作のゲーム買ったっつーから遊びにいかねー?」
「おー、そりゃ良いな。パチンコも良いけどたまには健全な遊びでもするか」
さてと。この馬鹿はあと何回振られりゃ、俺の気持ちに気付くもんかね。
楽しみだな。
−…END…−
- 459 :風と木の名無しさん:2013/05/14(火) 07:28:59 ID:THlWt9HE0
-
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 規制に引っかかり、代行にお願いしました。長時間スレを占領して本当にすみません。花は早く洋の気持ちに気付くべきだと思います。
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
- 460 :風と木の名無しさん:2013/05/18(土) 13:58:42 ID:bsimJ0+Y0
- 忍法帖のレベルが足りないので、投下代行お願いします。
名前欄:罠にかかった話
メール欄:sage
本文:http://morara.kazeki.net/upload/img/097.txt
- 461 :風と木の名無しさん:2013/05/20(月) 03:39:35 ID:6S/YoU5U0
- >>460
代行投下したのですが、3つめが本文が長すぎると怒られたため、分割したら規制を食らって中途半端になってしまいました
最後のセンテンスだけ、どなたか投下お願い致します
また、コピペの際もとの改行情報が反映されなかったため任意の場所で改行してあります、申し訳ありません
- 462 :風と木の名無しさん:2013/05/21(火) 23:48:26 ID:npYM7cfI0
- >>461
投下代行ありがとうございました。
開業情報が反映されてなかったため、
お手数掛けて申し訳ありませんでした。
- 463 :風と木の名無しさん:2013/07/05(金) 22:35:33 ID:QfSl94sI0
- 長期規制で投下出来ないため、代行よろしくお願いします
【名前欄】あべこべ鏡の向こう側 1/3
【メール欄】sage
【本文】
半生。善元の某劇場開館6周年記念(というか久々に動画で観たよ記念)
おとぎ話が題材の第2回公演。李(2010年R-ONE覇者)×桃(板長)←犬(裸足)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
とある舞台上に、人ならざる3つの影が立つ。演者の右手にはそれぞれ、剥き出しの日本刀が握られている。
上手には白の光。下手には赤の闇。混ざった中央は桃の色。
「目が見えない」
舞台の中央に立っているのは、立派な袴のよく似合う青年だ。
形の良い大きな瞳は、生まれ持った美しい輝きを失い、10年の闇に沈んでいた。
「俺は一体、何処へ向かっているんだろう?」
「鬼さんこちら♪手の鳴る方へ♪」
鬼が、唄う。青年は振り向いた。
「李太郎」
「私が桃太郎様を導いて差し上げましょう!」
祭り囃子のような声の持ち主は、着流しのよく似合う、背の高い弟。黒と桃の短髪に、右頬にあるのは二本傷か。
目には深い隈が刻まれている。顔立ちそのものは人が良さそうだが、笑顔がどことなく胡散臭い。
「俺の巧妙な話術で、兄貴にHAPPYをお届けしてやるぜィ!」
桃の子の影に生まれ堕ちた李の子は、永い孤独に冒され、天邪鬼という名の鬼になってしまった。
桃太郎の恋人を斬り、火を放った天邪鬼。純粋で清らかな兄は、弟の歪み病んだ心に気付かず、信じ続けている。
心優しき英雄が傷だらけの盗人を庇い、善良な村民を力で捻じ伏せた日から、物語は狂い始めたのだ。
- 464 :風と木の名無しさん:2013/07/05(金) 22:36:36 ID:QfSl94sI0
- 【名前欄】あべこべ鏡の向こう側 2/3
【メール欄】sage
【本文】
「……可哀想に。村の連中は、お前を疫病神のように忌み嫌う」
歩み寄った桃太郎が、赤い闇へ手を差し伸べる。その手を李太郎が引き寄せ、兄弟は抱き合った。
唇を重ね、舌を絡める。接吻は甘酸っぱい果実の味だ。互いの躯を纏う、果実の香りだ。
「愛に恵まれなかった弟に、俺は愛を与えたいんだよ」
接吻の後、兄は弟の胸に顔を埋めた。良き弟の芝居を止めた天邪鬼の、酷く冷めた双眸が宙を彷徨う。
鬼が助かる方法は、桃太郎を鬼の道へ堕とすこと。鬼を倒す方法は、桃太郎が自らの過ちを悔い改めること。
サルとキジは堕ちた主人に失望し、村を出た。残ったのは――。
「そちらへ行ってはいけません!」
右頭上で髪を束ね、眼鏡を掛けた、袴姿の白き犬。
「犬の声…犬よ、どこにおるのだ!?」
犬に対する桃太郎の声色は険しい。声だけではなく、表情も。対照的に、柔らかく紳士的な口調で、忠犬は言う。
「ここです。私はいつでも桃太郎様の傍におります」
「捨てられたくなかったら、俺がお前に触れられるところまで来い!」
桃太郎は鬼の形相で怒鳴り、鋭い刃を犬に向けた。犬は悲しい顔を返す。
「貴方が私に刀を向けている限り、近づくことは出来ません」
犬に刀を向けたまま、桃太郎は天を仰いだ。綺麗な目は潤んでいる。弱々しい声で、天に問う。
「俺は何処にいるのかな?我らは何処から来て、何処へ向かっているのだろう?」
従者2人も、主人の問いの答えは知らない。神は答えを教えてはくれない。
- 465 :風と木の名無しさん:2013/07/05(金) 22:37:17 ID:QfSl94sI0
- 【名前欄】あべこべ鏡の向こう側 3/3
【メール欄】sage
【本文】
牙を剥き出しにした犬が、低く腰を沈め、構えを取った。李太郎も犬を睨み、大上段に刀を構える。
駆ける光と闇――舞台の中央で、刀が混じる。
「犬。李太郎。目が見えないよ。耳も…聞こえなくなってきた」
「ところで話変わっちゃうんだけどさァ、お犬様ってマジで兄貴のこと愛してるっぽくない?」
力で圧していた獣が、長い脚に蹴り飛ばされた。弟は兄を見遣り、口角を歪める。
「兄貴は俺を愛してるっぽいぜ。超ウケるんですけど。温室育ちの恵まれた甘ちゃんが。あはっ、あはははは!」
鬼が、嗤う。
「俺には愛など分からんが、愛が兄貴を惑わすならば、兄貴は俺だけを愛していれば良い」
そうして、狂気染みた高笑いを上げて、李太郎は赤い闇の奥へと消えていった。
蹴られた犬は立ち上がり、白い光の下で台詞を紡ぐ。掌に血が滲むほど、強く強く刀を握り締めて。
「飼い犬の私は、飼い主が戻ってくる日を、ただひたすら待つことしか出来ない」
李太郎はあべこべ鏡に映った桃太郎。だから犬は、サルやキジのように「出て行け」と言えなかった。
「鏡の向こうの男を斬ったところで、桃太郎様の目が見えていなければ、意味は無いんだ」
『――これは、誰もが知っている桃太郎の、誰も知らないお話』
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
- 466 :風と木の名無しさん:2013/07/05(金) 22:59:08 ID:RuM5WlTU0
- >>463-465
投下完了しました
- 467 :風と木の名無しさん:2013/07/06(土) 17:47:23 ID:yLD1ByAI0
- >>466
お手数お掛けしました。ありがとうございます。
- 468 :風と木の名無しさん:2013/08/21(水) 16:43:33 ID:nddpny6k0
- 保管庫69の312から始まるダブルスのSS、カプ表記は(メインの二人の)田代→山下ではなく、
ドラマ6話ゲストキャラの交番勤務の警官コンビ、園部→川島、ではないでしょうか
- 469 :風と木の名無しさん:2013/08/21(水) 16:45:09 ID:nddpny6k0
- >>468
保管庫会議室とスレ間違えましたorz
すみません!
- 470 :風と木の名無しさん:2013/08/25(日) 23:54:55 ID:/WSZFoFA0
- 規制されているためどなたか代行をお願いします。
【名前欄】流れ人の傷痕 1/3
【メール欄】sage
【本文】
半生注意。洋画「環太平洋」主人公独白。兄の死のトラウマに苦しむ弟の話。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
黒、青、赤、白、黒。
流れ込む意識。なだれ込む感情。
大好きな兄貴。倒すべき怪獣。
全てがひとつになり、全てが俺になる。
引き裂かれる心。引きちぎられる身体。
痛い。苦しい。怖い。恐い。こわい。
一瞬で溢れかえる、兄貴の恐怖と痛みと絶望。
氾濫し、渦を巻き、俺の頭と心をズタズタに切り裂き傷付ける。
死んじまう。兄貴が。俺が?
ダメだ、行くな、止めろ、助けて、助けなきゃ。
嫌だ。イヤだ。いやだ!
声が聞こえる。
俺を呼ぶ兄貴の声と、激痛に叫ぶ二人の声と、兄貴を呼ぶ俺の声。
繋がったままの意識が脳を焼き切りそうなほどに共鳴し、全ての感覚が生々しく伝わってくる。
腕が折れて、足が千切れて、腹が潰れて、心臓が弾けた。
それは俺の身体を同じように痛め付ける。
破壊された機体から伝わるダメージと重なって全ての感覚を圧し潰し……プツンと途切れた。
無くなった。消えた。
兄貴の意識が、心が、魂が、消えた。
俺の中から、兄貴が――…
- 471 :風と木の名無しさん:2013/08/25(日) 23:56:46 ID:/WSZFoFA0
- 【名前欄】流れ人の傷痕 2/3
【メール欄】sage
【本文】
「…っぅわあぁっ!!」
まるで電気ショックを受けたような勢いで俺はベッドから飛び起きた。
極度のパニックのせいで心臓が痛いほどに暴れ回って息ができない。
「っはっ、っぁ゛、あ゛ぅ……ぐっ…!!」
苦しさに喉を掻き毟る。どんなに口を開けても空気が入ってこないのに、どんどん肺は空になっていく。
ガクガクと震える身体を抑えることもできず、俺はシーツを握り締めて蹲った。
こんなに苦しいのに、こんなに辛いのに、俺は一人で耐えるしかない。
いつも側にいて手を握って励ましてくれた兄貴はもういない。
あれから二年が経とうとしているが、彼を失った時の傷は少しも癒えはしなかった。
兄貴の死を自分のものとして経験してしまった衝撃を忘れられるはずもなく、あれ以来俺は眠れなくなった。
苦しみから目を逸らそうと過酷な環境で身体を苛め抜いても、ふとした瞬間に兄貴の断末魔が蘇る。
その度にこうしてもがき苦しみ、心も身体もボロボロになっていった。
どのくらいそうしていただろう。
少しずつ息ができるようになってくると、吹き出した汗で濡れたシャツと握り締めすぎて破れたシーツに気が付いた。
「……はぁ…っ、は……ぁ――っぐっ!!」
大きく息を吸った瞬間、背中と胸の火傷痕が引き攣れて痛みが走る。
普段は何ともないのに、あの悪夢を見た後は必ず傷が疼く。
その痛みがまたあの記憶を呼び覚まし、気付けばウサギを追っている。
黒くうねる夜の海。青白く光を放つ怪獣の血液。真っ赤に染まる視界。傷口に突き刺さる白い雪の冷たさ。そしてブラックアウト。
- 472 :風と木の名無しさん:2013/08/25(日) 23:58:20 ID:/WSZFoFA0
- 【名前欄】流れ人の傷痕 3/3
【メール欄】sage
【本文】
何度も何度も、兄貴が殺される。俺が死ぬ。
どうすることもできないまま、何度も何度も何度も何度も。
俺の魂に刻み込まれた兄貴の恐怖と絶望は、もう二度と消えないのだと思い知らされる。
もういい。もう止めてくれ。
見たくないんだ。思い出したくないんだ。
忘れられないのはわかってるから、せめて目を逸らしていたいのに。
「ぅ……っっ!ふっ………ううっ…」
薄く滲んでいた涙が突然ボロボロと零れ落ちた。せっかく取り込んだ酸素は嗚咽となってまた吐き出されてしまう。
そのまま声を殺して俺は泣いた。ガキの頃だってこんなに泣き続けたことはない。
ガキ――キッズ。兄貴は俺をそう呼んで可愛がってくれた。
俺の無鉄砲さに呆れながらも嬉しそうに笑う兄貴の顔は、今でもはっきり覚えてる。
それなのに。
何でここにいないの。
何で俺を置いて逝っちまったんだよ。
会いたい。兄貴に会いたい。
また笑ってくれよ。
『自惚れんな』って窘めてくれよ。
俺を一人にしないでくれよ…!
「………兄貴ぃ……っ…!!」
どれだけ泣いても足りない。兄貴の形に空いた穴は涙じゃ塞がらない。
それでも俺には、みっともなく泣くことしかできなかった。
あれから二年。あの日に俺が失ったものはあまりにも大きい。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
代行者さまどうもありがとうございました。
以上です。よろしくお願い致します。
- 473 :風と木の名無しさん:2013/08/26(月) 00:00:35 ID:YZbkc4/k0
- 規制されているためどなたか代行をお願いします。
【名前欄】流れ人の傷痕 1/3
【メール欄】sage
【本文】
半生注意。洋画「環太平洋」主人公独白。兄の死のトラウマに苦しむ弟の話。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
黒、青、赤、白、黒。
流れ込む意識。なだれ込む感情。
大好きな兄貴。倒すべき怪獣。
全てがひとつになり、全てが俺になる。
引き裂かれる心。引きちぎられる身体。
痛い。苦しい。怖い。恐い。こわい。
一瞬で溢れかえる、兄貴の恐怖と痛みと絶望。
氾濫し、渦を巻き、俺の頭と心をズタズタに切り裂き傷付ける。
死んじまう。兄貴が。俺が?
ダメだ、行くな、止めろ、助けて、助けなきゃ。
嫌だ。イヤだ。いやだ!
声が聞こえる。
俺を呼ぶ兄貴の声と、激痛に叫ぶ二人の声と、兄貴を呼ぶ俺の声。
繋がったままの意識が脳を焼き切りそうなほどに共鳴し、全ての感覚が生々しく伝わってくる。
腕が折れて、足が千切れて、腹が潰れて、心臓が弾けた。
それは俺の身体を同じように痛め付ける。
破壊された機体から伝わるダメージと重なって全ての感覚を圧し潰し……プツンと途切れた。
無くなった。消えた。
兄貴の意識が、心が、魂が、消えた。
俺の中から、兄貴が――…
- 474 :風と木の名無しさん:2013/08/26(月) 10:30:12 ID:mDSW0nFg0
- スミマセン。今気づいたんですが473は書き込みミスです。
470-472でお願いします。
- 475 :風と木の名無しさん:2013/08/26(月) 16:44:38 ID:n0X1hWC+0
- 今規制解除されてるよ
- 476 :風と木の名無しさん:2013/08/27(火) 00:47:56 ID:fGnAH+N+0
- >>475
試してみましたが自分は違う理由(スマホだから?)で規制されてるらしく駄目でした。
お手数ですがどなたかお願いできますか?
- 477 :風と木の名無しさん:2013/08/27(火) 02:12:37 ID:68sFCZAk0
- >>476
おわた
- 478 :風と木の名無しさん:2013/08/27(火) 11:22:51 ID:LE49ArKU0
- >>477
どうもお世話になりました。
自分の環境では書き込めるようになる見込みもあまりないので、そろそろ投下は止めようと思います。
何度か投下させてもらって良い経験になりました。ありがとうございました!
- 479 :風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 02:14:54 ID:FhvWKpUE0
- 保管庫に投稿した後で規制に気付きました。
申し訳ありませんがどなたか代行をお願いします。
【名前欄】Interlude
【メール欄】sage
【本文】
保管庫のほうに直接投稿させていただきました。
某スペオペRPGで、黒服兄×弟前提の過去話。
投下を迷ったまま長いこと放置していた塩漬け物件なので、いろいろとアレ。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
http://morara.kazeki.net/?69-386
- 480 :風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 02:21:10 ID:WA4BXilU0
- >>479
わん!
- 481 :風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 02:33:13 ID:FhvWKpUE0
- >>480
はや!
助かりました。ありがとうございます。
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