なるほど告知欄じゃねーの

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投下代行スレ

1 :風と木の名無しさん:2011/06/16(木) 12:22:02 ID:h0wT/kes0
アクセス規制や忍法帖レベルが足りないなどの理由で本スレに投下できない人が
作品を投下して、誰か他の人に本スレに投稿してもらうスレです。

代行を依頼したい書き手さんは投稿する内容をテキストファイルにまとめたもの
をアップローダーにアップするか、このスレッドに直接投稿してください。

例:
【名前欄】作品タイトル 1/3(←投下時のナンバリング・適宜変更してください)
【メール欄】sage
【本文】 http://morara.kazeki.net/upload/img/059.txt

アップローダー
http://morara.kazeki.net/upload/


334 :風と木の名無しさん:2012/12/09(日) 23:40:47 ID:cZi2JNxA0
以上です
棚の方々、そして支援して下さった方本当に申し訳ありませんでした
ご迷惑をおかけしました
ツタヤで借りて再度見ているのですが、何かムラムラしてしまい書いちゃいました
作品が古い事を差し引いても需要があるのかさっぱりわかりません
恭介はカッコいい、直樹は可愛い、実はアホ可愛いと思います

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

335 :風と木の名無しさん:2012/12/09(日) 23:43:44 ID:cZi2JNxA0
>>334
【名前欄】激走戦隊カーレンジャー 不純異性交遊警笛区間! 10/10
【メール欄】sage

入れ忘れておりました申し訳ありません
以上です。よろしくお願い致します

336 :風と木の名無しさん:2012/12/09(日) 23:59:14 ID:vTXp4Bhs0
すみません、私も規制に引っかかってしまいました。
7までは投稿しましたので、そこから先お願いしたいです。
代行を受けたにもかかわらず、全て投稿することが出来ず申し訳ありません。

337 :風と木の名無しさん:2012/12/10(月) 01:11:38 ID:T1/UPe5Q0
>>319-323
>>332-334
投下して来ました。連投規制に引っ掛かりつつだったので、遅くなりまして申し訳ありません。

338 :319:2012/12/10(月) 09:15:06 ID:LjIQPIaU0
>>337
遅いとかとんでもないです!
お手数おかけしてすみません。
どうもありがとうございました!

339 :>>335:2012/12/10(月) 23:21:43 ID:ZsnVOr0U0
>>336,337
遅れてしまいましたが投下有難うございます
お手数おかけしました

340 :風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 01:24:12 ID:5HGilXKw0
失礼します。投下代行をお願いします。

【名前欄】夢の続きは 1/7
【メール欄】sage 
【本文】
洋画半生「印背プション」E蒸す×朝。
64巻の335です。今更ですが続きを投下させて頂きます。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

俺は身じろぎもせずそこにいた。動けなかった。突き付けられた現実を認めたくなかった。
繋がっていた――つまり夢を共有していたのだ。他のどれでもない、あの夢を。
自分の浅はかな考えを呪う。投影の行動がいつもと違うことにもっと疑念を抱くべきだった。
E蒸スはあの夢を見た。見たばかりじゃない、そこにいたのだ。
彼に組み敷かれ、涙を流し、喘ぐ姿はさぞ滑稽に映っただろう。
俺は彼を自分の投影だと思い込んで何もかも打ち明けてしまった。
後悔と自己嫌悪と羞恥に叫び出したくなるのを必死に堪えていると、
再び機械の排気音が聞こえる。
鎮静剤が切れ、瞼を開けるE蒸スと目が合う寸前に俺は身体を横へ向けて顔を隠した。
「……おはよう、ダーリン」
勝ち誇った表情をしているのは見なくてもわかる。いけすかない相手の弱みを握ったのだから。
聞きたいことも言いたいこともあったが、ここで取り乱せば余計奴に付け入る隙を与えてしまう。
俺はただ膝の上に置いた拳をきつく握り締め、ようやく言葉を絞り出した。
「………いつからだ」
「キスする少し前かな」
それを聞いて確信する。俺は彼に弄ばれたのだ。隠していたものを見破り
それを突き付けて俺がオチるのを見て楽しんでいたに違いない。
「何であんな真似をした」
顔を上げないまま低い声でそう尋ねると、身体を起こしたE蒸スは
悪びれもせず淡々と語り始める。

341 :風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 01:25:01 ID:5HGilXKw0
【名前欄】夢の続きは 2/7
【メール欄】sage 
【本文】
「お前が機械に繋がってんのが見えたから、何やってんのか気になってな」
「…それで?」
「そしたらまぁ…あんなことになってて、せっかくだから
ちょっとお邪魔させてもらおうかなと」
予想通りの回答に呆れて笑いが零れる。何でこんな男に見られてしまったんだろう。
マジで最悪だ。
怒りを通り越して半ば自棄になった俺は、昂る感情に少し身体を震わせながら彼の方を見た。
「ハッ、だったらさぞ楽しかっただろ。泣き喚いて、縋り付いて、
恥ずかしげもなく腰振って悦んでる俺の無様な姿は」
「……だったら良かったんだけどな」
「…何?」
意外な言葉を返してきたE蒸スをよく見ると、想像していたような
優越感や満足感を読み取れるような表情をしてはいなかった。
悔しそうな、不満そうな…そんな顔で俺をじっと見つめている。
「お前が他の誰かに抱かれてるのなんて楽しめるわけないだろ」
「他のって……俺を抱いてたのはお前だろ!」
E蒸スの態度に戸惑った俺は思わず声を荒げてしまう。
「お前が俺の気持ちに付け込んで、偽造までして俺を嘲笑ってたんじゃないか!」
「それは違う」
「違わない!」
すっかり取り乱してしまった俺とは対照的に、E蒸スは落ち着いた表情で
ゆっくりと立ち上がる。
さっきまで横たわっていた長椅子から俺の方に歩み寄り、繋がれていたチューブを
片付けながら彼は言う。
「お前は古部のことしか考えてなかった」
「っ……当たり前だ」
「お前には古部しか見えてなかったんだよ…最初から。気付いてたか?
俺は途中から偽造を解いてたのに、お前はそれでも古部の名前を言い続けてた」
「なっ…!?」

342 :風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 01:25:56 ID:5HGilXKw0
【名前欄】夢の続きは 3/7
【メール欄】sage 
【本文】
信じられない事実に言葉を失った。
そんな変化に気付かないほど…いや、気付けないほどに、あの情事に溺れていたなんて。
……俺は一体どこまで情けない男なんだ。
「お前を抱いてたのは古部だ。そして俺は、古部に抱かれるお前を
ずっと見せられてたんだよ」
最高の特等席でな、と付け加えてスーツケースを閉じる。その音に何故か身体がびくついた。
「それでも俺が楽しんでたと思うか?」
「…………」
「お前が泣きじゃくって、叶わない望みをぶちまけて、もっと抱いてもっと壊してなんて
せがんでくるを見ても、俺は何も感じないって?」
E蒸スはそう畳みかけてくる。まるでこっちが責められているようで
居心地が悪くなり、少し目を逸らした。
「…お前が俺に何を感じるっていうんだ。いつも俺をからかって楽しんでるだけだろ」
「確かにそうかもな。でもな、俺はからかって楽しむためだけにわざわざ夢の中に入って
偽造してまで、しかも男を抱いたりはしないぞ」
「……何?」
意味深な口振りと共にE蒸スがスーツケースから顔を上げた。
その表情は寂しさすら感じさせる。
「からかうどころじゃねえよ…アイツに抱き締められた瞬間泣きそうな顔してるお前見たら」
「E蒸ス…?」
「何でアイツなんだって嫉妬しちまって、それどころじゃなかった…」
「…ちょっと待て、お前何を言ってる?」
意味が分からず混乱する俺の肩を、突然E蒸スが掴んで長椅子に押し倒す。
まだ過敏になったままの身体を押さえ付けられて思わず声が漏れた。
「あっ!」
容易く組み伏せられ、カッとなった俺はE蒸スを睨み付ける。

343 :風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 01:26:49 ID:5HGilXKw0
【名前欄】夢の続きは 4/7
【メール欄】sage 
【本文】
だが奴は真剣な眼差しで俺を見下ろしていた。夢の中の古部と同じように。
「こうやって、やっと手に入れたと思ったのに……お前は俺なんか見ちゃいなかった」
「…、E蒸ス…?」
「抱いてたのは俺なのに、お前は違う名前を呼んでた」
こんなバカみてえなことあるか?と、自嘲気味に笑う。
「……俺はお前しか見てないのに」
「!!」
思い詰めたようにE蒸スが口にしたセリフにあの夢がフラッシュバックする。
それは意に反して俺の鼓動を速まらせる。
「なぁ亜ー差ー……俺を見ろよ」
「っ……止めろE蒸ス」
「何でだ。ここじゃ俺は古部になれないからか?」
「そうじゃない…」
俺は詰問されるような視線に耐え切れず顔を背けようとするが、
E蒸スは追求を止めようとはしない。
「…俺が古部じゃないから?」
「違う!…思い出したくないんだ」
「あの夢を?あんなに望んでたのに?」
――俺の夢。俺の潜在意識。虚しいだけの自己満足。醜い感情の爆発。
「望んでない…!あんな……あんな夢…っ!」
「本当か?あんなに、どうしようもないほどに古部と一つになりたかったくせに」
「止めろ…!」
「あんなになるまで……古部のことを―――」
「もういい!!止めてくれ!!」
それ以上の言葉を聞きたくなくて俺は叫んだ。
泣き出しそうになるのを隠すように両手で顔を覆う。
「……あんな夢見なきゃよかった…っ!!」
夢で願望を叶えたところで何の意味もない。余計虚しくなるだけだ。
現実でも一緒にはいられるのだから、それで満足していれば良かったんだ。

344 :風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 01:27:51 ID:5HGilXKw0
【名前欄】夢の続きは 5/7
【メール欄】sage 
【本文】
いつから俺はあんな夢を見てしまうほど、彼に溺れてしまったのだろう。
初めはあの唯一無二の才能に惚れたはずだった。彼女を亡くし苦しんでいる姿を見て、
支えになれたらと確かに思った。でもそれだけだったはずだ。
こんなに古部のことしか考えられなくなるなんて思わなかった。
彼を愛してしまうなんて思ってもみなかった。
どこで道を違えてしまったのか、今となってはもうわからない。
忘れられるなら忘れたい。彼に狂ってしまう前に戻りたい。
「――だったら…あんな夢思い出せなくなるくらいのこと、してやろうか」
そんな俺の思考に割って入るようにE蒸スが口を開く。
「…は…?」
「あんな夢見なくて済むように、こっちでお前を抱いてやるよ」
「なっ…!?」
驚いたのと同時に顔を隠していた手を剥がされ、恐らく涙ぐんでいるであろう目を
じっと見つめられる。そこにはいつものにやけ顔も不遜な態度もない。
初めて見るようなE蒸スの様子に何故か胸の奥がざわめいた。
「嫌だ、止めてなんて懇願もできなくなるくらいめちゃくちゃにしてやる」
「っ……」
掴まれたままの手首を頭上に固定され、さっきよりぐっと顔が近付く。
そんな奴の行動にオスの匂いを感じ、まだ熱を燻らせていた俺の身体は正直に反応した。
「…そうすりゃちょっとはお前の中にいられるか?」
「え?」
「憎しみや恨みでもいい。アイツよりもお前の頭ん中を占拠できるなら、
俺は何度でも…どんなやり方ででもお前を抱くぞ」
そう言ったE蒸スの瞳は本気だった。それで気付いた。
コイツも俺と同じ、叶わぬ想いを抱えていたのだと。

345 :風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 01:28:39 ID:5HGilXKw0
【名前欄】夢の続きは 6/7
【メール欄】sage 
【本文】
E蒸スは俺に、俺は古部に。その想いが報われる時は永遠に来ない。
それでも、相手を求めずにはいられない。どうしようもないのだ。
今になってようやく先程のE蒸スの言い分が理解できた。
考えてみればなんて残酷な仕打ちだろう。
罪悪感と同情と共感が胸に積もり、俺は少し表情を歪める。
それに気付いたE蒸スは、俺の手を解放して慰めるように頭を撫でた。
――コイツはどれくらい悩んできたんだろう。俺みたいに、夢で自分を慰めたりしたんだろうか。
もしそうなら、自分がやっていたことが全く馬鹿げたことでもないのかもしれないと
少し安心できる。そしてそれをコイツと共有してもいいかもしれないとさえ思えた。
だが俺がこの脅迫めいた提案に乗ることはE蒸スにとって苦痛なんじゃないのか?
俺はE蒸スの気持ちに応えられない。それなのに身体だけ重ね合わせるなんて、
余計虚しくて仕方なくなるんじゃないだろうか……今の俺のように。
それでもいいと、コイツは言うのか。報われなくてもいいと。それなら――…
「……なら、やってみろよ」
「!」
「俺の中をお前で満たしてみろ」
俺はE蒸スのシャツの胸元を軽く握り締めてそう答えた。
もっと違う反応が返ってくると思っていたのか、奴は少し驚いているようだった。
「………いいのか?」
「あぁ…ただし優しくなんてするな。慈しむような台詞も吐くな。ただ俺を汚せ」
そう言うと、E蒸スの表情が険しくなる。
「お前――」
「俺には、それがふさわしい」
惨めな俺。愚かな願望。届かない想い。何もかも全部吹き飛ぶくらいに、俺を壊してほしい。

346 :風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 01:30:41 ID:5HGilXKw0
【名前欄】夢の続きは 7/7
【メール欄】sage 
【本文】
――何だ。結局自分が楽になりたいだけじゃないか。
自己満足のためにとうとう他人まで利用するのか、俺は。
「………忘れさせられるんだろ?」
俺は挑発的な表情を作ってE蒸スを見上げる。目尻から涙が零れたのには
気付いていないふりをした。そんな俺を見てE蒸スは苦しそうに目を閉じたが、
すぐにいつもの飄々とした顔に戻って頷く。
「……お前がそれを望むんならな」
「来いよ」
それ以上目を合わせていられなくなって、俺は自分から相手の首に腕を回した。
抱き締めた身体の感触や温度、香水の匂いも何もかも夢とは違う。
そう。これが現実だ。思い通りになんてならない。思ってた通りにもならない。
知覚するもの全てが俺に思い知らせる。お前の望むものなどここにはない、と。
――それでいい。そうでなければいけないんだ。
「…壊してくれ……今だけ…!」
E蒸スの肩に顔を埋めて縋った。甘えたことを言ってるのはわかってるつもりだ。
それでもアイツは俺をそっと抱き返し、「わかった」と小さく囁いた。

その日以来、俺はあの夢を見るのを止めた。だが本質は何も変わっていない。
夢から現実に場所を変えただけ。E蒸スを巻き込んだ分かえって性質が悪くなったかもしれない。
それでも俺は、あの惨めな自己満足から抜け出せない。例え何度E蒸スに抱かれても。
アイツも満たされない。俺も満たされない。一体何のための行為なのか。
いつかお互いが相手への想いに疲れるまで、この関係は続いていくのだろう。
良い夢か、悪夢か。今でもその答えはわからない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

347 :風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 22:14:32 ID:p4UFcVS20
こちらを利用するのははじめてになります。
レベルが足りないため依頼させていただきます、どうかよろしくお願いします。

【名前欄】「――Shaja?」 1/7 〜 7/7
【メール欄】sage
【本文】 http://morara.kazeki.net/upload/img/090.txt

348 :風と木の名無しさん:2012/12/15(土) 18:42:01 ID:NAZP3l1E0
>>340-346
完了しました。

>>347
連投規制に引っかかってしまったのでどなたか別の方お願いします。


349 :340:2012/12/15(土) 18:53:29 ID:pjl0JsTw0
>>348さま
お手数おかけしました。ありがとうございました!

350 :風と木の名無しさん:2012/12/16(日) 18:15:56 ID:KTLBeaG60
>>347
いってきます

351 :風と木の名無しさん:2012/12/16(日) 18:25:31 ID:KTLBeaG60
>>347
done.

352 :347:2012/12/16(日) 18:39:36 ID:iGlV6nnA0
>>351
代行ありがとうございます。
お手数おかけしました。

353 :風と木の名無しさん:2012/12/19(水) 01:55:53 ID:JHBFr7Iw0
忍法帖レベルが足らないため、代行お願い致します。

【名前欄】Hamming sweet days 1/8〜8/8
【メール欄】sage
【本文】http://morara.kazeki.net/upload/img/091.txt

お手数おかけします。よろしくお願いします。

354 :風と木の名無しさん:2012/12/19(水) 16:51:00 ID:35f3hUa+0
>>353
行きます

355 :風と木の名無しさん:2012/12/19(水) 16:59:50 ID:35f3hUa+0
>>353
完了です

356 :風と木の名無しさん:2012/12/19(水) 17:35:21 ID:JHBFr7Iw0
>>355
とても助かりました。
本当にありがとうございました。

357 :風と木の名無しさん:2012/12/24(月) 16:17:23 ID:5LOtKuZs0
どなたか代行をお願い致します。
前スレの埋めに使っていただけたらと思ってますが、無理でしたら新スレの方でも大丈夫です。

【名前欄】Sixty-Three 1/5
【メール欄】sage 
【本文】
洋画半生「○○七空落ち」七×九。
もし情報を届けにきたのが九さんだったら…という妄想です。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「ルームサービスです」
「…頼んでないが」
「細かいこと言いますね。サービスなんだから素直に受ければいいのに」
「……それはすまない」
「入れてくれません?それとも頼んでないから帰れと?」
「あぁ、悪い。入ってくれ」
腰にタオルを巻いただけの男が巻き毛気味の痩せた男を迎え入れたのは、間顔にある
高級ホテルの一室。半分裸の男――○○七の元に現れた眼鏡の男――九は、自分が暮らす
世界とは縁遠い豪華絢爛な客室を隅々まで見渡した。
「……銃が撃てるとこんな暮らしが出来るんですね」
「羨ましいか?」
「いいえ。僕は自分の部屋以外じゃ眠れないので」
「大変だな。飛行機じゃどうしてた?長旅だったろ」
「飛行機で眠るなんてどうかしてる。いつ何が起こるかわからないのに」
九にしては珍しく(と言ってもわかりにくいが)感情的な物言いに気付いた七は思わず頬を緩ませる。
「あぁ…怖いのか」
「違います。出来るだけ地に足を着けていたいんです」
「諜報員の特殊装備担当って仕事は地に足着いてるのか?」
「『出来るだけ』って言ったでしょ」
九は視線も合わせず受け答えをする。かと思うと急に振り向いてじっと七の格好を観察し始めた。
「……もしかして何かしてる途中でした?」
「髭を剃ろうとしてた」
「続けてください。待ちますから」
「悪いな」
七は頷いて洗面所に戻った。折り畳み式の剃刀をゆっくりと肌に滑らせていると、鏡の端に
九の姿が見える。

358 :風と木の名無しさん:2012/12/24(月) 16:19:19 ID:5LOtKuZs0
【名前欄】Sixty-Three 2/5
【メール欄】sage 
【本文】
さっきと同じように立ったままの彼を眺めている内に、ふと疑問が浮かんできた。
「どうしてここにいるんだ?」
「情報を伝えるためです」
「現場担当でもない君がか?」
「いけませんか?」
「君はそういうのを嫌がるタイプだと思ってた」
「…貴方のお陰ですかね」
意味深な言い方をする九に七は眉を上げる。髭剃りを終えて出てきた彼は、
壁に身体を預けながら尋問を始めた。
「ぼくのお陰って?」
「『銃を撃つかどうかの判断はパジャマ姿じゃできない』――そう言いましたよね」
「あぁ」
「だからパジャマを着替えて外に出てみたんです。銃を撃つ人の世界が見てみたくて」
真っ直ぐに七を見つめながら答える九の纏う空気が、前に会った時とは違う気がした。
こういう場所に彼がいるという光景が珍しいからだろうか。
「君にはどう見える?」
「パジャマで紅茶を飲みながら眺めていられる世界の方がずっと良い」
彼らしい答えだ。
少し視線を逸らした九がどこか悔しげに見えて、七は笑みを抑えられなくなる。
「そうか…せっかく着替えたのに無駄だったな」
こんな態度では九の機嫌を損ねるかもしれないと思ったが、彼は気にしていない様子で
すっと歩み寄ってきた。
「……そうでもないですよ」
「ん?」
「貴方のそういう姿を見られただけでも、わざわざ出向いた価値はあった」
九の興味深そうな視線で七は自分の格好を思い出す。そう言えばまだきちんと服を着ていなかった。
「っと…すまない。着替えるよ」
「大丈夫ですよ。そのままで」
「でも…」
「貴方の身体に興味があるんです。そのためにここまで来たと言っても過言じゃない」

359 :風と木の名無しさん:2012/12/24(月) 16:20:29 ID:5LOtKuZs0
【名前欄】Sixty-Three 3/5
【メール欄】sage 
【本文】
気がつくともう目の前に九がいた。その表情から彼の真意を読み取るのは難しい。
「ぼくの身体に?」
「ええ。工厶が言ってました。貴方と寝た女性は皆貴方の虜になってしまうと。
どうしてなのか調べてみたいとずっと思ってた」
九は好奇心を覗かせながら七の身体に手を伸ばす。
彼の目的がはっきりしないせいかわずかに身構えてしまう。
「調べてみたいって?」
「貴方の何がそうさせるのかを知りたい。そして僕も同じようになるのか試してみたいんです」
胸に手を置き、心臓の鼓動を確かめるようにそっと力を込める。七より少し背が低い九が
見上げるようにして彼の目を覗き込んだ。眼鏡に遮られてはいるが、どこか妖艶な輝きを
湛えている。触れてくる掌が想像以上に熱いことに七の胸が少しずつざわつき始めた。
「それはつまり……僕と寝たいと?」
「そういうことになりますね」
「九……本気か?」
「冗談でこんなこと言いませんよ。大して面白くもないし」
確かに、と七は同意を込めて肩を竦めた。
煮え切らない態度に焦れたのか、九がわずかに語気を強める。
「わからないならはっきり言いましょうか?僕は貴方に凄く性的な魅力を感じてるんです。
自分でも驚くくらいに」
「そいつは嬉しいね」
「その貴方と、こんな現実離れした空間に二人きりですよ。いつまで冷静でいられるか」
「……確かに浮き足立ってるようだな。そんなこと考えるなんて」
そう溜息を吐いてみせたものの、七は自分が今彼を諭そうとしているのか
彼に気圧されているのか判別できずにいた。

360 :風と木の名無しさん:2012/12/24(月) 16:22:12 ID:5LOtKuZs0
【名前欄】Sixty-Three 4/5
【メール欄】sage 
【本文】
九がこんなに積極的な一面を持っていたということに内心驚いていたし、
それが自分に向けられるとも思っていなかった。
とにかく予想外な九の行動に彼は戸惑っていた。主導権を握られているようで少し面白くない。
「それは否定できませんね。でも貴方がやってることってこういうことでしょ?
任務中に出会った女性と、その場の雰囲気でベッドを共にする」
「だからって誰とでも寝る訳じゃない」
「……意外と頭固いんですね。まぁ予想はしてたけど」
今度は九が溜息と共に呟いて手を引く。明らかにがっかりされたことに思いの外プライドが
傷付き、七の中の負けず嫌いな部分が頭をもたげ始めた。
「言っておくが、ぼくは君のためを思って――」
「自信がないんですか?ひょっとして」
「……何?」
「こんなもんかって思われるのが怖い?」
薄く笑みを浮かべながら九は言う。こんな子供じみた挑発には乗るまいと平静を装う
七だったが、性分なのか一度火が着いてしまうとなかなか抑えが利かなくなってくる。
同時に、このやけに自信家な特殊装備担当の鼻っ柱を折ってやりたい衝動にも駆られてきた。
知識は七よりも豊富なようだが、経験ではこちらに分があることを身をもって
思い知らせてやりたい。彼に敵わないことを認めさせてやれたら気分が良さそうだ。
彼は同じように笑い返し、逆に九の腕を掴んで身を翻す。一瞬で相手を壁に縫い止めると、
ぐっと顔を寄せて囁いた。
「――あぁ怖いね。君を泣き喚かせて、止めておけばよかったと後悔させるんじゃないかって」

361 :風と木の名無しさん:2012/12/24(月) 16:23:45 ID:5LOtKuZs0
【名前欄】Sixty-Three 5/5
【メール欄】sage 
【本文】
突然立場が逆転して少し驚いたようだったが、それを待っていたと言いたげに九が目を細めて
微笑む。期待と興奮が滲んだその表情には今までに見たことのない色気が漂っていた。
「……そのくらいじゃないと困る。僕を貴方に夢中にさせてくれないと」
出来るんでしょう?と誘ってくる九を拒むべき理由を頭から押し退け、
その生意気な言葉を紡ぐ唇を塞いでやる。
彼はそれを当然のように受け止めるどころか、両手で七の頭を自分の方に引き寄せた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
この後はご想像におまかせしますw
代行者さまどうもありがとうございました。


以上です。よろしくお願いします。

362 :風と木の名無しさん:2012/12/25(火) 13:36:15 ID:pyZa2hew0
すいません、>>357-361行こうとしたんですが、難航してるんで、どなたかバトンタッチお願いします。

1/5だけ、前スレに投下しました。
2/5を新スレに誤爆してしまいました。
2/5から引き続き、前スレにお願いします。

却ってややこしいことをしてしまって申し訳ない。

363 :風と木の名無しさん:2012/12/25(火) 18:36:29 ID:Te+NrjPY0
>>362
投下しましたー

364 :362:2012/12/25(火) 19:38:08 ID:pyZa2hew0
>>363
ありがとうございました!

365 :357:2012/12/25(火) 19:51:42 ID:5+7wfM/M0
>>362-363

お世話になりました。ありがとうございました!

366 :風と木の名無しさん:2013/01/06(日) 12:06:10 ID:4z/kD0VU0
ものの見事に連投規制にかかったので、どなたか代行をお願いいたします・・。

【名前欄】ある食事風景 14/16
【メール欄】sage
【本文】
「だ、だめ、そんなもん挿れられたら、ぼく、しんじゃ……」
弱々しい抵抗の声を聞き入れることなく、交接器が一気に捻じ込まれる。
「ひぅぎイィッ!」
交接器は性急な動きでピストン運動を繰り返し、そのたび富手夫は小さな絶頂を何度も迎えることになった。
触腕たちも富手夫を悦ばそうと、勝手知ったるその身体を隅々まで蹂躙していく。
「あ、あ、あッ……もう、いッ……」
富手夫に一等大きな快楽の波が押し寄せたとき、クトゥルーもその中に己が体液を注ぎ込んだのだった。

367 :風と木の名無しさん:2013/01/06(日) 12:06:48 ID:4z/kD0VU0
【名前欄】ある食事風景 15/16
【メール欄】sage
【本文】
「……僕が怒ってるの、わかるよな? クトゥルー」
柔らかい藻のベッドに身を預けながら、富手夫が凍りつくような眼差しでクトゥルーを見遣った。
「僕は今までに二度、お前に犯り殺されてる。
 事故ってことにしてやってるけどな、生き返らせりゃいいってもんじゃないんだ。
 死ぬってのはあんまり気分のいいことじゃないんだからな」
クトゥルーは頭を垂れながら、数本の触腕で床に「の」の字を書いている。
反省はしているようだが、これが一度二度のことであれば富手夫もそう怒るまい。
「お前が同じことを繰り返すつもりなら、僕はもう我慢できない。出て行く」
富手夫はそう言うと、ふらふらとベッドから立ち上がった。
覚束ない足取りで歩きだそうとしたのを、クトゥルーが慌てた様子で触腕を伸ばして制止する。

368 :風と木の名無しさん:2013/01/06(日) 12:07:13 ID:4z/kD0VU0
【名前欄】ある食事風景 16/16
【メール欄】sage
【本文】
ただ触れていいのか判断がつかないのか、触腕は富手夫の周囲30センチメートルくらいのところを
所在無げにうねうねと彷徨っていた。
まるでいたずらした子犬のようだ。見かけは、かなり違っているものの。
そんな旧支配者の情けない姿を見て、いくらか溜飲が下がったようだ。
富手夫はわざとらしく溜息をひとつ吐くと、鋭い眼光でクトゥルーを睨みつけた。
「……アオミノウミウシ獲ってきたら、赦してやらないこともない」
ほとんど赦しに近い言葉を得て、クトゥルーはその円らな瞳を富手夫に向ける。
富手夫が少しだけ表情を和らげたのを認めると、触腕を富手夫に巻きつけ、大事そうに抱きかかえた。
そしてその身を抱いたまま玉座に横たわり、愛しげに眼を細めたのだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

増エロよクトゥルフもの!

369 :風と木の名無しさん:2013/01/06(日) 12:12:04 ID:4z/kD0VU0
以上です。
大変お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。

370 :風と木の名無しさん:2013/01/06(日) 12:33:06 ID:4z/kD0VU0
>>366-368
すみません。書き込めました。
スレ汚し失礼いたしました。

371 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:47:52 ID:vNRMoeV60
失礼します。規制のため投下代行をお願いします。

【名前欄】元分析官の災難(後編) 1/9
【メール欄】sage 
【本文】
半生注意。洋画「三ッツョン淫ポッツブル:幽霊プ口卜コル」部ラン卜受け。 
本番はないですが、イ一サソ×部ラン卜でお口とお触りあります。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

その時、どこからか携帯のアラームのような音が聞こえてきた。僕のは電源を切ってあるから、
多分彼のだろう。だが彼はその音を認識した途端に血相を変えてベッドから飛び降りた。
「っ…?」
突然の変化に戸惑いつつもどうにか様子を窺ってみる。彼は携帯端末を取り出して
何か操作していたけど、上手くいかなかったのか「くそっ!」と吐き捨てて部屋を
出て行ってしまった。
「…へ……?」
あっという間に一人残されてしまった僕は呆然と固まるしかなかった。
まるでついさっきまで夢を見てたみたいだ。とりあえず胸をはだけて下半身を
しっかり反応させてるのは一旦置いといて、ぼんやりと頭を回転させてみる。
――何があったんだろう…あの慌て様はただごとじゃなさそうだぞ。
まさか、バレた…!?
「ぅ、く…っ!!」
すぐにその考えが頭に浮かび、もう居ても立ってもいられなくなってくる。
何で僕はこんなところで寝転がってるんだ!彼を足止めするのが僕の役目のはずだろう?
早く後を追わないと!
でもそんな気持ちだけで急に動けるようになるはずもなく、ギリギリまで追い詰められた熱が
あっさりと引くわけもなく。弛緩しきった身体は全然言うことを聞かないし、
やっとの思いで寝返りを打ってみたらその刺激だけで下が爆発しそうになった。

372 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:49:18 ID:vNRMoeV60
【名前欄】元分析官の災難(後編) 2/9
【メール欄】sage 
【本文】
これでも一応エージェントだ。現場に自分の身元を割り出されるようなものを残すなんて
バカな真似だけはしないぞ。血液ならまだしも、精液なんて…ホント冗談抜きであり得ないって…!!
「っ――…っはぁ、ぅあ…!」
どうしよう……このままじゃ本当に身動きが取れない。
ひとまず下半身の問題をどうにかしないことには……でもこのベッドのシーツに出したら
後始末が大変だし、第一そんなことしてる時間がない。
「……んぐっ!…っ、ふっ…!」
とりあえず僕はうっかり出してしまわないように自分のモノの根元をキツく握り締めた。
思わず声を漏らしてしまい、ゆっくりと息を吐きながら震えた身体を落ち着かせる。
でもそれがマズかった。
「ぁっ…あ、駄目、だ……ヤバいっ…」
自分で直接触れたことで、限界だった身体が熱を解放しようと勝手に手を動かしてしまう。
止めたいのに止められない。さっきとはまた違う意味で身体が言うことを聞かなくて、
焦れば焦るほど追い詰められていく。
「はぁっ、はぁっ、うぅ…っ!!」
――もう出したい。楽になりたい。
――いや、駄目だ!絶対に何も残すんじゃない!
どうする?どうすればいい?っていうかどうにかなるのかコレ…?
(あぁもう…マジで誰か助けて…!!)
「…っ、っっ!ん――…」
腰の辺りにジンジンとした疼きが集まってきて、背筋を走る快感が遂に脳天に達しようとした時だった。
「部ラン卜!!」
「っっ!?」
思いがけない声と共に誰かが部屋に駆け込んでくる。その人物はあられもない僕の姿を見て
目を丸くしたけど、すぐに視線を逸らしてくれた。
「…大丈夫か?」
「……イ一、サソ…?」

373 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:50:33 ID:vNRMoeV60
【名前欄】元分析官の災難(後編) 3/9
【メール欄】sage 
【本文】
――何でここにイ一サソがいるんだ?侵入がバレたんじゃなかったのか?
それにミッションは?他の皆は?
混乱した頭の中には疑問ばかりが浮かんでくる。お陰で自分の格好を思い出すのに
時間がかかったけど、思い出したところで余計にパニックになるだけだった。
「……あ…これは…っその」
「心配するな。大体事情はわかる」
「…え?」
「薬を盛られたんだろう?僕も同じ目に遭いかけたことがあるんだ」
駆け寄ってきたイ一サソは僕を慰めるように笑いかけてくれた。でも今の僕にはそれさえも
興奮の糧になってしまって、まるで欲情してるような目で彼を見つめ返してしまう。
「…部ラン卜?」
「は…っ、イ一サ……僕、もぅ…!」
僕の様子にイ一サソが戸惑ってるのがわかった。いくらおかしくなってるとはいえ、
チームメイトに色目を使っている事実に死にたくなるくらいの自己嫌悪を覚える。
――こんなはずじゃなかった。こんな姿見られたくなかった。
あまりにも情けなさ過ぎる自分の現状に、とうとう溜まっていた涙が零れ落ちる。
それさえも耐え難くてぎゅっと目を瞑った。
「…う……っ見ないで、くれ………お願いだ…っ!」
最悪だ。それ以外の言葉が見つからないくらい最悪だ。
できることなら今すぐここから消えたい…
「……部ラン卜。君が辛いなら、今から起こることは忘れるんだ。僕も無かったことにする」
「………?」
「こんなことするのは初めてだけど、応急処置だからな。頼むから蹴飛ばすなよ」
急に妙なことを言い出した彼の行動を視界の端で追いかける。イ一サソは一旦身を離して
僕の足元に回ると、閉じている脚の間に手を滑り込ませた。

374 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:51:46 ID:vNRMoeV60
【名前欄】元分析官の災難(後編) 4/9
【メール欄】sage 
【本文】
「え、な…?」
「…っすまない!」
「――――っっ!!?」
一言謝って、イ一サソが僕のモノを口に含んだ。まさかそんなという驚きと
待ち侘びた刺激が一度に襲い掛かってきて息が止まってしまう。
どけられた手で思わずイ一サソの頭を掴むと、そこからどうしようもなくて
つい髪をぐしゃぐしゃにしてしまった。
「っは、ウソ、っだ…そんなっこと…っあ!」
「ん…っ!」
彼は容赦なく頭を動かして僕を絶頂へと導く。イ一サソへの罪悪感が凄くあったけど、
もうとっくに限界を超えてたこともあってだんだん快感以外のことが何もわからなくなっていく。
このままじゃイ一サソの口の中に――そう思った瞬間ゾクンと全身が震えた。
「だめ、ぁ、あ、あ―――っひ、うぅっ!!!」
「――っ!!」
遂に僕は身体中を巡っていた熱を思いっきり吐き出した。ずっと我慢してた分いつもより
強烈な開放感に脳を揺らされて、半分くらい意識が飛んでたと思う。
しばらくして頭を上げたイ一サソは少し顔を顰めていた。
「は………あ、わ、イ一サソ……まさか…飲んだ、のか?」
「っ…気にするな。それより、少しは楽になったか?」
確かに身体は楽になったけど頭の中は余計苦しかった。
信じられない。信じたくない。受け止められない。僕は彼になんてことを…!!
一体イ一サソにどれだけ迷惑をかければ気が済むんだ?
こんなんじゃ、僕は彼のチームにいる資格なんてない…!
「………本当に…すまない……」
もう顔も上げられなくて、俯いたままそれだけをやっと呟いた。もう死にたい。
もそもそと衣服を整える間僕も彼もずっと黙っていたけど、ふとイ一サソが口を開く。

375 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:53:04 ID:vNRMoeV60
【名前欄】元分析官の災難(後編) 5/9
【メール欄】sage 
【本文】
「…これは僕の責任でもある」
「……え?」
「君にターゲットの足止めをさせたのは僕だ。こうなることは予測できたはずなのに、
君を行かせた。僕のせいだ」
「そんな、君が謝ることじゃ…」
「君を失いたくないんだ。もう誰も失いたくない」
イ一サソは何かを思い出したように苦しそうな顔をしていた。
思えば、彼は何人も仲間を失っていたんだ。愛する人を奪われたことも、失くしかけたことも――
その中に僕も入ってるっていうことは正直嬉しかった。でも僕の中の罪悪感はそう簡単には
消えそうにない。僕はぎこちなく笑い返して首を振った。
「……僕にそんな価値はないと思うよ」
「それはこっちが決めることだ。さぁ、そろそろここを離れよう」
イ一サソは軽く微笑んでそう促す。僕は頷いて放りやられていたスーツの上着を掴み、
豪華な客室から足早に走り去った。

屋敷を出る道中で、ターゲットが飛び出していったのは会社のサーバーがハッキングを
受けたという偽の警報をベンヅーが送ったからということと任務は無事成功してヅェーソと
ベンヅ一は既に脱出していること、そしてなぜか連絡がつかない僕を心配して
イ一サソが救出に来たということを聞かされた。
用意されていた車に飛び乗ると、イ一サソが急発進させて敷地から飛び出す。
ターゲットの部下達が後を追ってくる気配もなさそうなことを確信すると、
緊張感から解放されてほっと溜息が漏れた。
「はぁ……もう大丈夫だよな…」
「あぁ。任務完了だ」
「二人とはどこかで落ち合うのか?」
「明日午前10時に空港で合流することになってる」

376 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:54:05 ID:vNRMoeV60
【名前欄】元分析官の災難(後編) 6/9
【メール欄】sage 
【本文】
「そうか…良かった……それじゃあ、僕をどこかその辺の…ホテルにでも下ろしてくれ」
「何でだ?このまま隠れ家まで戻ればいい」
「…それは…」
その先を言えない僕は居心地悪く身を縮こまらせる。
だって言えるわけないじゃないか!
実は飲まされた薬の効果が切れてなくて、さっきからまた身体が疼いてきてるなんて…!
安心して気が緩んだせいか、さっきより歯止めが利かないような…
「っ……疲れたから…横に、なりたくて…」
「…どうした?」
「ふっ…ぅ……何でも、ない…っよ…」
喋るだけで全身がゾクゾクする。身体が熱くて身動きが取れない。
頭もクラクラしてきて、気付いた時にはすっかり息が上がっていた。
「何でもない、からっ……早、く…下ろして…っ」
「部ラン卜?もしかしてさっきの薬か?」
「はぁっ…早くっ……もう、ヤバいっ…!」
僕は下半身をぎゅっと押さえつけてどうにか堪えようとした。また硬くなってるのが
わかって、それが余計に僕を煽ってしまう。
そんな僕の様子を心配しながらイ一サソは何かを探すように車を走らせる。
運悪くその辺には宿泊施設がほとんどなくて、仕方なく偶然目についた立体駐車場に入った。
夜遅いこともあって人気が少ないのは幸いだった。中でも人目につかなそうなエリアに
車を止めてイ一サソが運転席を出る。そして助手席のドアを開けると再び僕の身体に
手を伸ばした。
「っ、だめだ!」
僕は身を捩ってその手を避けた。またさっきみたいなことをイ一サソに
させるわけにはいかない。
「自分で…どうにか、するから…っ」
「いいから。そのままじゃ辛いだろ?」

377 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:55:17 ID:vNRMoeV60
【名前欄】元分析官の災難(後編) 7/9
【メール欄】sage 
【本文】
「だって…!君に、二度もっ…そんな真似させられない…っ!!」
「部ラン卜」
「っ…!」
急に顔を引き寄せられてがっちり視線がぶつかる。宥めるような柔らかい表情で
イ一サソが僕を見つめていた。
「僕がそうしたいんだ。君が気に病むことはない」
「え…」
「妻の件のせいで君を長く苦しませた。これはその罪滅ぼしだと思ってくれ」
その言葉の後に、イ一サソが僕の額に軽くキスをした。
(なっ…!!?)
ビックリして一瞬固まった隙にイ一サソの手が中に入ってくる。立ち上がっていたそれを
ゆっくりと撫でるように上下に扱かれて、僕はもうそれ以上の抵抗ができなかった。
「ぅあっ!は、ぁっ、んんぅ…!」
それでも最後の意地のつもりで両手で口を塞ぐ。そうでもしないとみっともなく
声を上げてイッてしまいそうで、恥ずかしくて堪らなかった。
「っ、ん!―――っっ!!」
…と思ったそばから呆気なくまた射精してしまう。でも今度は全然熱が引かなくて、
かえって身体中が敏感になってしまったような感じがした。
自分で声を抑えてることに陶酔する。イ一サソが僕を心配そうに見てることに背筋が震える。
こんな薄暗いところに二人きりでいるということにまで興奮してしまう。
ここまで快楽に溺れたことがない僕は、このまま元に戻れなくなるんじゃないかと
不意に怖くなった。
「……っはあっ!!っあ、あ、ぅっ…!!」
「大丈夫だ…落ち着け部ラン卜。ゆっくり息をするんだ」
「イ…サソ、っ、助けて…くれっ、もう……苦しい…っ!!」
「あぁ、助けてやる。僕を信じろ」
「ぅんっ…!んっ……ぁ!は、っあぁ、またっ…!!」

378 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:56:20 ID:vNRMoeV60
【名前欄】元分析官の災難(後編) 8/9
【メール欄】sage 
【本文】
せり上がるような快感に僕は悲鳴を上げて彼にしがみ付く。そんな僕をイ一サソは
優しく抱き止めてくれた。イ一サソの声や体温をすぐそばに感じていると、不安や恐怖が
和らいでいくような気がして安心できる。完全に薬の成分が抜けるまでは少し時間が
かかったけど、身体が落ち着く頃には何だか心のモヤモヤまですっかり晴れたような
気分だった。
「……酷いところを見せちゃったな…」
「仕方ないさ。あまり気にするな」
「そう言ってもらえると助かるよ……本当に君には迷惑かけてばかりだ」
今回の任務のために用意した隠れ家に戻る車中で僕は溜息をついた。
「部ラン卜…もうこの話は終わりにしないか?僕にも落ち度はあったんだし」
「そうは言われても、あんなことしてもらったらやっぱり意識するよ」
「あれは応急処置だ。傷の手当てをしてもらったのと同じさ」
そう思えば気が楽になるだろ?とイ一サソが笑いかける。つられて僕も思わず笑ってしまった。
――やっぱりイ一サソには敵わない。僕はまだまだ修行が足りないな。
「…それじゃあ、君が同じ目に遭った時は僕が手当てをするよ」
「それは頼もしいな」
「……なぁイ一サソ」
「何だ?」
「僕は、君のチームにいていいんだよな…?」
どうしても聞いておきたかった。
例の件の真相を聞かされた時、僕は心の底からほっとした。それこそへたり込んでしまうほどに。
でも彼への負い目はしばらく僕の中から消えなくて、まだどこか信頼されてないし、
僕もできてないんじゃないかという疑念があった。

379 :風と木の名無しさん:2013/01/12(土) 22:57:30 ID:vNRMoeV60
【名前欄】元分析官の災難(後編) 9/9
【メール欄】sage 
【本文】
「君はもう大事なチームの一員だ。これからも一緒にいてほしいと思ってるよ」
そう答えてくれた彼の言葉と眼差しは、そんな思いを全部かき消してくれるように眩しかった。
「…ありがとう」
嬉しすぎて泣けてきそうだ。これでまた一歩踏み出せたような気がする。
今回のミッションは本当に災難続きだった。まさかあんな冗談が現実になるなんて
思ってもなかったけど、お陰でイ一サソとの関係が良い方に転がったみたいだし、
結果オーライってことにしてもいいかな。
「あー…さっきのことベンヅ一が知ったら絶対からかうよな」
「それなんだが、実は通信を切ってなくて…」
「え!?」
「ハハッ。冗談だよ」
「……やめてくれよ…心臓に悪い…」
本気で胸を撫で下ろす僕を見てイ一サソが面白がっているのがわかる。
こうして他愛ないやりとりができることに喜びを感じている自分が何だかおかしかった。
でもしばらくは、迂闊に冗談を言わないように気をつけよう…

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
時間かかった割にはパッとしなかったかもしれませんが、楽しんでいただけると嬉しいです。
感想くださった方、支援者さま、代行者さま、どうもありがとうございました!


以上です。長いですがよろしくお願いします。

380 :風と木の名無しさん:2013/01/15(火) 09:03:04 ID:u/4NnOAE0
>>371
3まで投稿したのですが、連投規制に引っ掛かってしまいました。
どなたか4からお願いいたします。
ややこしくしてしまって申し訳ありません。

381 :風と木の名無しさん:2013/01/15(火) 09:25:02 ID:+YxG/3jA0
>>380
続きいきましたが、やはり3回で規制…orz
どなたか、7からお願いします。

382 :風と木の名無しさん:2013/01/15(火) 09:36:26 ID:u/4NnOAE0
>>381
ありがとうございます。
先程また続きいきましたが、8まで投下してまた引っ掛かってしまいました。
どなたか9の投稿をよろしくお願いいたします。

383 :風と木の名無しさん:2013/01/15(火) 12:02:40 ID:+YxG/3jA0
>>382
投下完了です。

384 :379:2013/01/15(火) 12:50:18 ID:z8AHWNJE0
>>380-383
大変お手数をお掛けしたようで申し訳ありません。
どうもありがとうございました!

385 :風と木の名無しさん:2013/01/31(木) 21:29:43 ID:tScIbeuo0
【名前欄】キシの性 1/8-8/8
【メール欄】sage
【本文】 http://morara.kazeki.net/upload/img/095.txt

どなたか代行をお願い出来ますでしょうか。
お手数おかけしますが宜しくお願いします。

386 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 06:12:29 ID:x1US5q3w0
「nameless」投稿中だったものです。
385の方の合間にと思っていたのですが、見事に規制に引っ掛かってしまいました。
ややこしくしてしまって済みません。
申し訳ありませんがどなたか代行をお願いいたします。
予定通りの前半6/12まで投稿します。

【名前欄】nameless 3/12
【メール欄】sage
【本文】
長く息をつく気配がした。
うつむいたまま、「あんたは本当に毒蛇みたいだ」ぼんやりとした声で彼が言った。
やはり酔っているのか、勢いなのか、自棄なのか?
ゆっくりと彼は顔を上げた。とろんとした目が見上げている。
「毒が回る」
ゆらりと彼の身体が前に崩れ、思わず抱きかかえていた。
[っ……」俺はぐい、と身体を押し返す。
「……悪い」彼は緩慢な動作で座り直そうとしている。
だが、俺の中に残された熱は消えそうになかった。
手に残った彼の体の感触が、キスの熱が。

こんなたわいないことで火がついてしまうものなのか?
俺は自分の行動を怪しんだ。まるで別人のように体は行動を続けていく。
俺も確かに酒が入ってはいた。かといって酔っているというほどではなかったはずだ。
量も、体調も。
だが、確かに理性を狂わせる何かが……
激しく唇を合わせながら、俺は彼の腕を掴んで引きずっていき、体をベッドへ押し付けていた。
貪るように舌を絡めると、柔らかな舌の感触が心地いい。
歯列をなぞり、舌先で口内を辿り、反応のあった部分を執拗に追い詰めていく。
息は激しくなる。
時折、切ないような彼の吐息が漏れるのを聞きながら、俺は引き返せない自分に少しの焦りを覚えている。
頭の上で押さえた彼の右腕は、抵抗の感触を残しながらもそれ以上の力は見せないように思えた。
そのまま強引に彼のシャツをたくし上げる。
「――!」
胸をあらわにする動きを止めようとしたのか、彼は自由の利く片腕で俺の肩を掴むが、やはり力は弱い。
毒だと言われた。
押し倒されたまま深いキスを受け、満足な抵抗もできない彼は、今も毒に侵されているというのだろうか。
では、俺は?何故止まろうとしないんだろう。
両の腕の抵抗を抑えながらシャツを頭上にまでずらし、拘束するように引っかけた。
一つにまとまった腕に用心しながら、あらわになった胸を、腹筋の起伏を撫でまわしていく。

387 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 06:19:31 ID:x1US5q3w0
【名前欄】nameless 4/12
【メール欄】sage
【本文】
かすかに漂う粉っぽい甘い香りは日焼け止めのものだろうか。
今までになく間近の視界では、白い肌にかすかなそばかすや傷跡、打撲の跡が目につく。
それでも見なれた肌はやはり驚くほどに白く、筋肉の十分ついた胸板はそれでいて柔らかい。
喉の奥からくぐもった低い呻きが伝わり、俺は唇をようやく離した。
「……ふ、ぁ……っ」籠る快感の響き。
酔いのせいでもあろうが、ただこれだけでも、耐えきれずに甘い声を漏らすほど敏感な体を今まで持て余していたのか。
愛されて抱かれたいと、果たされない想いを抱えて?
止まるどころか、存分に可愛がってやりたいという思いが浮かんだ。
抜けるように白い肌同様に色素の薄いピンク色の乳首を指先で軽くいじってやる。
身体がびくりと震え、ぎゅ、と目を閉じ唇を噛んで耐えているのがわかる。
指を止めずにもう片方をゆっくりと吸うと、たわいなく鳴き声が上がる。
「……あぁ……」
良い声だった。
もっと鳴かせたくなった。
尖らせた舌で、つんと固くなった突起の先端を何度も弾くようになぞっていくと、彼は身を強張らせて息を弾ませた。
声を抑えようとしている。もっと追いつめたい。
もう一方を指で弾き、時折つまんで捏ねるように刺激を与える。
合わせるように、唇で挟み込んでねっとりと舌で包むようにしゃぶる。
「はぁあ……っ」
耐えきれずに上がった声を恥じるように眉間に皺を寄せて頭を振る彼の姿。
セットの崩れた赤い髪が乱れる。
構わずに愛撫をつづけた。
どんなに声を抑えても、激しくなった呼吸に快感の陰は消えない。
哀れな生贄をいたぶる様な気持ちが止められない。
俺はエスカレートしていく行動を自覚しながらも、彼の下肢へ手を伸ばす。
ウェアのウエストを引き下げようとするとさすがに抵抗が強くなる。腕を抑える力を強めて布の上から彼の熱を探った。
既に高まっていることは分かっていた。
上からさするようにすれば、びくんと体が跳ねて明らかな反応が返る。
「……っ……」
上がりそうになる声を耐えるのに比して抵抗は緩み、俺は素早く衣服を引き下げ、緩く震えるものを探って手の中に包んだ。
熱い。

388 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 06:25:56 ID:x1US5q3w0
【名前欄】nameless 5/12
【メール欄】sage
【本文】
「な……!」
さすがに驚きの声が上がったが、それは、みるみるうちに俺の手の中で熱と質量を増していった。
ほの白く、血の色を透かして薄赤い、明らかな快感の表れ。
彼は自らの腕に口元を押し付けて耐えているようだった。
確実に固くなっていくそれを、俺は手で柔らかくさすっていく。
抑えられた口元からの激しい息遣いの中に小さいうめき声が混じり、彼は体を震わせる。
面白くなくて俺は彼の腕の拘束を解いた。
直ぐに声を抑えようとするのを許さず両腕をベッドへ押し付けると、振り払う気配も見せず彼はただシーツに指を食いこませた。
「は…ぁ…あ…」
漏れた吐息は確かな快感の響きだった。

跡の残りやすい体だ。
白すぎる肌は誰よりもはっきりと肉体のダメージを露呈する。
誰もが傷つき打撲を負っているとわかり切っていても、彼だけが特に目を引くのはそのせいだ。
胸元へ吸い付いた跡が、思っていたよりも鮮やかな色に変わっていくのを見て俺は少しためらった。
明らかにキスマークとわかるものを残すわけにはいかない。
今、彼の白い裸身は行為の熱によって上気し、色を変えつつあった。
息を荒げ血を滾らせる試合で見られる姿とは似たようでいてまた違う。
頬は紅潮して表情は艶を帯びて。
俺の行為で変わっていく姿に……魅せられるような思いだった。
できるものなら、全身へ激しくキスして、噛みついて、感覚の上にもその体の上にもおびただしい俺の跡をつけてしまいたくなった。
何故か、そう思っていた。
だが。
思えばずっと、彼の目は閉じられていた。
気に入らなかった。
おかしいと、うっすらと気付いてはいた。
あれほどまでに荒れていた彼が、強く抗うことなく、愛撫に応えていった理由。
おそらくは、俺の愛撫に想う男を重ねて……


389 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 06:31:52 ID:x1US5q3w0
【名前欄】nameless 6/12
【メール欄】sage
【本文】
激しい息遣いも、どんどん甘くなっていく声も、震える体も、その閉じた目の中では違う男のためのものなのか。
気にするつもりはなかった。
叶わない相手に恋をして抱かれたいと思っている、それが彼だ。その相手はもちろん、俺じゃない。
最初からわかり切っていることじゃないかと理性が言う。
何もかもわかったうえで、それでいて行為を止められない自分ではないか?
だが、気に入らなかった。
すでに薄ピンク色に染まった白い体はどこまでも正直で、その色は俺が着けた色なのに。
誰を想っていようと、その色は俺のものだ。

「お前の体は正直だな」
身を離し、考えるよりも先に声が出ていた。
下で彼の体がびくりと震えた。
とろけていた表情が眉を寄せ、辛そうな姿を作る。
やはり……俺の存在をその意識の下から閉め出していたのか?
もっと聞かせてやる。思い描きたい男の声ではないものを。
「全身赤くなって、気持ちいいんだな?そこらじゅう触られて、感じて、お前はずいぶん敏感だ」
「っ……」息を詰め、より苦しげに目を閉じている。
俺は厚い胸板に手を滑らせる。
「随分もったいない。こんないい体に触れないまま、知らずにいるのは」
「やめろ……」身じろぎして、胸に置いた俺の手を弱弱しくつかむ。
まだ目は閉じたままだ。
夢を壊された今、俺は望まない行為を押し付ける邪魔者というわけか?
それとも、ただ黙って代替物になれと?
だめだ。解放してやれない。


[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!

明日深夜にでも再トライします。
かなり連投規制がシビアのようなので再度代行スレのお世話になるかもしれません。
お世話をおかけします、ありがとうございました。

390 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 14:20:38 ID:hxfYgYqE0
>>386
こっちの作品から投下代行しますよー
自分も3レスで引っかかるので、続きはどなたかお願いします!


391 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 14:30:20 ID:pNL5FIiY0
代行かぶっちゃった!申し訳ない
続き投下できるかやってみるよ

392 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 14:34:38 ID:pNL5FIiY0
>>386 >>390
6/12投下代行しました。3/12がダブる事態になってしまって申し訳ないです

393 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 14:45:08 ID:hxfYgYqE0
>>392
乙です!
382もぼちぼち代行するので、リロードしつつ他の方もよろしくお願いします。

394 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 15:41:57 ID:zvWF2tmI0
>>382 >>393
4/4代行しました。

395 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 15:56:07 ID:hxfYgYqE0
>>394
乙です!
3レス以降に無理すると、BL載っちゃうのね。皆様も気を付けてねー

396 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 17:42:37 ID:8KZNyeV+0
【名前欄】睦月のたのしみ前編 1-7/7
【メール欄】sage
【本文】http://morara.kazeki.net/upload/img/096.txthttp://morara.kazeki.net/upload/img/096.txt

規制厳しいですね…代行お願いいたします

397 :風と木の名無しさん:2013/02/03(日) 17:49:03 ID:chCPDqwY0
なぜかURLを二度コピーしてしまいました
正しくはhttp://morara.kazeki.net/upload/img/096.txtです
不手際ですみません

398 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:52:58 ID:ibGgj6ds0
アクセス規制のため、半分で投稿不可能になるというなんともアホなことに…
お手数ですが、投下代行お願いいたします。
【名前欄】はごろも3/4
【メール欄】sage
【本文】

こんな時に限って神は怒濤のようにいたずらを仕掛けてくる。
同チームでツートップ。必殺技以外のシュートは得点が無効というルールを引っさげ、ミニゲームは幕を開けた。

点を取ったらその時点でゲームセット。極めてシンプルなルールのもとでは、展開はしばしば熾烈を極める。
特に、常に目を引く活躍を見せる者には人海戦術といえばいいのか、マークがきつい。
なかなかゴールへの道筋が書けない。意思疎通がストレスなくできるフォワードがいれば、と現実逃避が頭をよぎった頃。

「白竜!こっちだ」

停滞を剣が切り裂いたかのようだった。頭はからだよりも鈍かった。
戸惑いながらの蹴りをあらわすかのように勢いを持たずに浮いたボールはそれでも目的地へと着いた。
「おまえも上がれ!」
あまりにも予想しなかった展開に、周囲も頭が置いてけぼりを喰らったようであった。
いつも反目していた「あのふたり」が。
共鳴している。同じ次元で、同じ世界を共有していた。
今、この瞬間同じものを見、同じものを考えている。この瞬間、だけ。
翼が生えるとはこんな気分なのだろうか。自由に空を飛ぶとはこんな心地だろうか。
地を蹴ったのは同時だった。
白・黒。ふたつの渦が回転し、激しく周囲を巻き込んでゆく。
空に残っていた雲すら吹き飛ばせるのではと思った。

ゴールネットが揺れた瞬間、自分が地に戻った事を知った。
一瞬襲う絶望。そしてそれを踏襲する歓喜。
普段は競争相手としてしか互いを見ていなかったチームメイトが駆け寄ってくる。
一番、反応を見たい相手を探した。


399 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:54:00 ID:ibGgj6ds0
アクセス規制のため、半分で投稿不可能になるというなんともアホなことに…
お手数ですが、投下代行お願いいたします。
【名前欄】はごろも3/4
【メール欄】sage
【本文】

こんな時に限って神は怒濤のようにいたずらを仕掛けてくる。
同チームでツートップ。必殺技以外のシュートは得点が無効というルールを引っさげ、ミニゲームは幕を開けた。

点を取ったらその時点でゲームセット。極めてシンプルなルールのもとでは、展開はしばしば熾烈を極める。
特に、常に目を引く活躍を見せる者には人海戦術といえばいいのか、マークがきつい。
なかなかゴールへの道筋が書けない。意思疎通がストレスなくできるフォワードがいれば、と現実逃避が頭をよぎった頃。

「白竜!こっちだ」

停滞を剣が切り裂いたかのようだった。頭はからだよりも鈍かった。
戸惑いながらの蹴りをあらわすかのように勢いを持たずに浮いたボールはそれでも目的地へと着いた。
「おまえも上がれ!」
あまりにも予想しなかった展開に、周囲も頭が置いてけぼりを喰らったようであった。
いつも反目していた「あのふたり」が。
共鳴している。同じ次元で、同じ世界を共有していた。
今、この瞬間同じものを見、同じものを考えている。この瞬間、だけ。
翼が生えるとはこんな気分なのだろうか。自由に空を飛ぶとはこんな心地だろうか。
地を蹴ったのは同時だった。
白・黒。ふたつの渦が回転し、激しく周囲を巻き込んでゆく。
空に残っていた雲すら吹き飛ばせるのではと思った。

ゴールネットが揺れた瞬間、自分が地に戻った事を知った。
一瞬襲う絶望。そしてそれを踏襲する歓喜。
普段は競争相手としてしか互いを見ていなかったチームメイトが駆け寄ってくる。
一番、反応を見たい相手を探した。


400 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:55:46 ID:ibGgj6ds0
申し訳ありません、不手際で二重投稿してしまいました。
お目汚し失礼いたします。

401 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:57:52 ID:ibGgj6ds0
【名前欄】はごろも4/4
【メール欄】sage
【本文】

どうやら真顔に戻るところを、一瞬だけ早くとらえたらしい。
あんなにやわらかい表情を初めて見た。あどけなさとは、嶮の鎧に隠されていた。
こちらの動揺に気がついたのか、あいつはすぐに挑むような、
だが仇ではなく好敵手を見る目で強い視線を投げかける。
『また、この瞬間を』
もういちど、共有できたらいい―。
それが伝わったかどうかはわからないが、心が融和したあの一瞬を、忘れることはない。そう思っても許される気がした。

互いに立場というものがあるのだ。視線を逸らす。
雨上がりの青を刷いた空には、風に吹かれる衣のように虹がうっすらと掛かっていた。

夜。気分の高ぶりが収まらないまま、逸るからだを布団に押し込めて。
明日はなんて声をかけようか。どんなプレイをしようか。
昼間に浮かんだ言の葉が闇を舞う。


その夜、剣城はゴッドエデンを出奔した―。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

402 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 03:46:04 ID:hUa/Hfl+0
386です。
代行してくださった方々ありがとうございました!
本当にうれしかったです。
予想外に今日はパソコンを長く使えなくなってしまったので続きはまた日を改めようと思います。
ご迷惑をおかけして申し訳ないです。

403 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 09:04:29 ID:RKewccEo0
>>391-401
投下完了です

404 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 20:41:53 ID:qkBZR+nM0
>>397 まだ代行されてませんね
とはいえ7分割だと一人じゃ無理なので、22時ごろまでに
協力してくれる方が現れれば代行します

405 :385:2013/02/04(月) 21:07:15 ID:cDHtG0Jc0
代行ありがとうございます!
本当に助かりました。

406 :398:2013/02/05(火) 02:13:36 ID:2sx4Vj2g0
代行ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。

407 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:25:21 ID:Gdhea32s0
かなり厳しいようなのでまたこちらでお世話になります。
長ったらしくて済みません。
大変お世話をおかけいたしますが、代行宜しくお願いいたします。

【名前欄】nameless 7/12
【メール欄】sage
【本文】
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ツヅキ オオクリシマース!
俺は最も敏感な部分へもう一度触れる。
「んっ」油断していたのか一瞬高く声が上がった。
上気した色に染まった肌はそれでも白く、汗で艶を帯びて発光するようだ。
「ダメ、だ、なんで…」苦しげな息遣いから、精一杯に出す途切れ途切れの言葉が聞こえる。
「何だ?」
ゆっくりと彼の熱を高めていく。
彼は一瞬呼吸を引いて大きく震えた。
「これはダメじゃないよな。いい反応だ」
勢いを失い始めていたものがまた強く脈打ち始める。面白いほどだ。
ああ……ダメだ。
彼が快感に逆らえなくなり始めていることは明らかだ。
それと一緒にわかったことがある。
さっきまでは、彼が逆上し拒絶してこの場を去ってしまっても、嘲笑って済ませる余裕があると心のどこかで思っていた気がする。
だが、俺が、ダメだ。
もう止まれない。
欲しい。
「俺は……お前を抱く」無意識に出た言葉は、さっきまでとまるで違ったあけすけなものだった。
俺と彼、どっちがより驚いただろう。
だがもう戸惑う間もなかった。俺は素早く彼を抱きすくめて飢えたように唇を奪った。
今までのように彼の反応を楽しむ余裕もなく、一方的に舌をねじ込んで、貪る。
抵抗させたくない。溺れさせたい。
このまま続けられるならもう、身代わりでも構わない。
短い間なのにすっかり変わってしまった自分の思考に苦笑いが出る。どうしたんだ俺は。
汗ばんだ体は仕事の上で何度も見ているのに、やはりまるで違う。
これほどまでに扇情的だと感じたことはなかった。
乱れて額に張り付いた赤毛も、死骸のようだとさえ思っていた白すぎる肌の色も、残像を残すかのようにやけに意識を奪う。
唇を離すころには、再び彼の身体は激しい口づけと柔らかな愛撫に溶けていた。
「抱くぞ」
俺は彼の濡れた口ひげを指でなぞりながら、そのどこか恍惚とした表情へ静かに囁いた。


408 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:38:56 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 8/12
【メール欄】sage
【本文】

快楽に負けたのか、脳裏で好きな男との幻想を見続けようとしているのか。
激しいキスの後の彼は至って従順だった。
その見事な太腿を広げて俺がその間に割り込んでも、彼は目を閉じ弾む息を漏らしながらされるがままになっていた。
俺はオイルを指に垂らした。
今までに経験がないわけじゃないが、こんな成り行きは初めてだった。
どこまでも白い肌の奥へ俺は濡れた指を進め、彼の入口を探る。
触れるとさすがに体中が動揺する気配があったが、構わずに指先を押し入れた。
「……!」息を詰める声が響いた。
反射的に逃げる腰を強引に引き寄せ、俺はオイルの滑りを借りてゆっくりと指を進めて行った。
予想通りに相当狭く、きつい感触で内壁が俺の指を圧迫する。
あくまでも慎重に中を探るようにすると、徐々に震える肉が緩む様子を伝えてきた、
内部はぎこちなくきついままながら、思った以上にすんなり二本目の指を受け入れ、びくびくと身体が震えはじめた。
明らかに男との経験はない、少なくとも内部を貫かれたことはないだろうと感じられる反応と状態なのに、不思議になじんでいく様子だ。
これはやはり、おそらくは、誰かを想いながら、自ら……
「自分でヤるのはイイのか?」
俺は自分の発した冷たい声を聞いた。
「ちが……!」
反射的な驚きの声が、事実を俺に感じさせた。
一度は引っ込めた嗜虐心が再燃するように、俺は続けた。
「違わないな。それとも……今まで何人と?」
立ち上がって先端を濡らし始めたものを指で弾いてやる。
彼は慌てた様に緩く首を左右に振り、切れ切れに言葉を作った。
「いな、い、あんたが、変なんだ……」
眉を寄せて困惑した表情が、耳まで赤くなって羞恥心を示す。
変か。そうだな、今の俺はおかしい。
苦笑いせずにはいられなかった。苛立ちに似た感情は去っていた。
「お前も変だ、正直な奴」

409 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:46:15 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 9/12
【メール欄】sage
【本文】
時間をかけて3本の指でゆっくりと押し広げるように反応を見る。
時折胸や腰や背に愛撫を与えると、彼のものは自らの腹に付きそうなほどにまで高まっていった。
指を引き抜くと彼の体はひくりと跳ねた。やはり良い反応だ。
肉付きのよい腿を抱えて狙いを定める。
俺のものを押し付けるとふたりの身体へ震えが走った。
体温が伝わる。
俺は痛いほど立ち上がった己のものへオイルを塗りつけ、大きく一息つくと、ゆっくりと侵入を開始していった。
「く…、いっ…あぁ…!!」
明らかに上がる苦痛の響き。彼は眉を寄せて顔をくしゃくしゃにしかめている。
やはりこうして受け入れるのは初めてなんだろう。
「欲しかったんだろう?悪いな、期待してた奴じゃなくて」
俺は聞こえないように低くつぶやいた。低くうめく彼はおそらくそれどころじゃないだろうが。
ただ、さっきまでの彼の反応から、馴染んでいく期待はできていた。
実際、全身へ優しく愛撫をつづけながらゆっくりと腰を進めて行くうちに、内部はどこまでもきついながら着実に侵入を許し、緩く震えつつあった。
想う男を受け入れることを望んでいた身体。
気に入らないが、俺には好都合だったのだろう。
日ごろ相手を痛めつけるのは好物だが、こんな行為となると話は違う。
苦痛に悶える荒くれ者の抵抗を宥めるのは想像するのも面倒だ。
気に入らないが、誰かに慣らされた体を分けてもらうよりは気分はいい。
どんなに恋しい男を想って自らその体に愛撫を与えてきていても、今それを味わうのは俺だ。
感じるところを探ろうと体勢を変える。
ぎり、と力を入れて二の腕を掴み体を支えると軽い悲鳴が上がった。
強すぎたか。跡が残るかもしれない。
おそらく、日ごろのケガにまぎれるくらいの跡でしかないだろうが…

410 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:04:20 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 10/12
【メール欄】sage
【本文】
いつしか彼の中は俺のリズムを受け入れるまでになっていた。
それでもまだきつい内部はぎこちなく、違和感は消えないように見える。
反して俺のほうは、内壁に責め立てられて限界まで膨れ上がっているのがわかる。
俺は彼のものを探った。苦痛のためか少し勢いを無くしている。
突くスピードに合わせて掴んだものをリズミカルに扱くと、切れ切れだった息遣いに甘い声が上がった。
「…っ、ぁ…、あぁ…」苦しげな表情に変化がうかがえる。
「もう…良くなってきたな」
彼の腰は反応して緩やかに蠢きそうになっている。
今も、名前のつかない感情が胸で暴れている。
できるものなら、全身へ激しくキスして、噛みついて、感覚の上にもその体の上にもおびただしい俺の跡をつけてしまいたい。
そうすることはできなくても……
お前が初めてその身に受け入れているのは、俺だ。
残れ。

激しく息をついて、きつく閉じた目は涙をにじませ、快楽に身を任せたその姿はもう正気を失ったように見える。
漏れる嬌声に劣情はどこまでも掻き立てられて、俺は限界が近づいてきているのを感じた。
「も、出、ぁ…、ぁ…もう、…あぁぅ…っ!」
苦痛と快楽とがない交ぜになった彼の声が聞こえる。
全身を上気させ激しく息を乱した彼も、限界が近いのは見るからに明らかだった。
びくびくと震える肉の感触が俺を追い詰めていく。
本当に…驚くほど素直で正直な身体だ。少しも快楽を隠せない。
さっき、彼は俺の言葉に答えた。
酔いに任せてのことだとしても、俺に抱かれていることは認識している。
今も彼は想い人の幻影を思い浮かべているのだろうか。
それとも、欲望のはけ口のように、俺に身を任せたのか……


411 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:15:56 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 11/12
【メール欄】sage
【本文】
「俺を見ろ。イくところ、見せろよ……」
何か馬鹿なことを口走っていると我ながら思っていた。
絶頂の近い恍惚とした彼に、もう自分を見ることなど期待はしていない。
ただ彼のイくところを見たいだけだ。
だが快楽に白くなっていく意識の内で、俺はまた自分の声を聞いた。
「聞いていろ、お前を抱いてるのは、俺だ」
言葉が、我ながら空しかった。
こんなにも、俺は……
ゆっくりと深く強く、俺はぎりぎりまで抜いた自身を彼の中へと埋め込んでいった。
身体を支えて、感じるところをえぐるように。
同時に、太く限界まで反り返ったものを裏筋から先端へと激しく扱いてやる。
その効果はやはり明らかだった。
「あぁ、あっ、ぁあ――…!!」
温かい感触が脈打ちながら俺の手を濡らし、二人の腹へ飛沫を散らしていった。
紅潮した頬が、ピンク色に染まった白い肌が、汗に濡れて額に張り付いたその赤い髪が、
眉間に皺を寄せて、苦しさの中にも艶を帯びたその表情が、
何より快感の響きを確かに持ったその悲鳴が。
全てが俺の中に焼き付くようで……
一瞬、彼のくすんだ青い瞳が意識をよぎった。
「くぁ……っ!」
まるで爆発するような衝動の中で、俺は彼の中に欲望を解放した。
それはひどく長く感じられた。




412 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:28:02 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 12/12
【メール欄】sage
【本文】

力が抜けた体は重い。
ただでさえ俺より重い体は眠り込んで脱力している。
俺は彼を起こすのを断念して、傍らに横たわった。
行為の熱が去った彼の体はあいも変わらず死骸のようで現実味のない色だ。
その、白すぎる肌。
試合でできただろう二の腕の擦り傷の横にはっきりと残った新しいキズは、俺の爪が残した跡だと分かった。
彼は気づくだろうか?
おそらく気にも留めないだろう。
けれど、今日のことを忘れたとは言わせない。決して。
今も名前のない感情が溢れている。
この執着はなんだろう。
恋と言うには戯れが過ぎる、欲望と言うには感傷が過ぎる、独占欲にしては唐突で?
俺には分からない。
これはどういう事なんだろう?
無意識に彼の肌をなぞっていることに気づいて、俺は指を止めた。
わき腹に、爪先で何度もなぞった跡がうすくついていた。
俺は茫然とそれをしばらく眺めていた。

俺の名の一文字を示す跡が彼の肌から消えても、胸に渦巻く感情の波は消えなかった。
その名前はまだ、見つからない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

本当に長々とすみませんでした。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。ありがとうございました!

413 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 06:13:49 ID:fbJw9osQO
代行の流れを見ればわかるように
現在かなり忍法帖レベルが高くても3レス程度で規制されたりします
6分割7分割な作品は二人がかりじゃないと厳しい
チラシのほうで保管庫管理人さんから提案が出ているので検討なさっては

414 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 17:54:17 ID:noZwh7020
というか、昔みたいに分けて3レスずつ連載の形にすれば、
代行無くても自分で投下できる

>>412さんの作品を例にすると、
一度に一気に書き上げた12レスを投下しようとするんじゃなくて、
(本スレのテンプレを守れば、そもそも分母が12レスはおかしいんだけど)
nameless1 1/1〜1/3
nameless2 1/1〜1/3…
ってやって一日3レスずつ投下すれば、4日で自分で全部投下できる

今、忍者レベル40でも3レスしか投稿できないんだから、
最初から3レス以内で収まる作品を書くか、連載にするか、
棚管理人さんのいう方法をとるか、書き手も少し考えた方がいい

415 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 20:29:29 ID:Gdhea32s0
nameless投下させていただいたものです。
スレのルールに従ったつもりでいたのですが、現状をよく把握していなくてご迷惑をおかけして済みません。
最初の投下後規制で全く投稿できなくなってしまって焦ってしまいました。
既にこちらに投稿してしまいましたので、後程「http://bbs.kazeki.net/test/read.cgi/morara/1308194519/407-412n」のようなURLの形で誘導させていただければ良いでしょうか。
ご意見ご代行いただきましてありがとうございました。

416 :396:2013/02/05(火) 23:07:18 ID:1Pl4rdeA0
396にて代行を依頼した者です
3レスが限界とのことで、明日にでも管理人さんの提案された方法で自力でアップしてみようと思います
現状が把握できておらずすみませんでした
>>404さん呼びかけをしてくださってありがとうございました

417 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:46:00 ID:Pn9oNyV20
失礼します。レベルが足りないため保管庫に直接UPしようと思いましたが、それも無理でしたので代行をお願いします。
7分割になってしまったので、代行者さまの負担が少ない方法で構いません。

【名前欄】Sixty-Four 1/7
【メール欄】sage 
【本文】
洋画半生。「○○七空落ち」七×九。
68巻の「Sixty-Three」の続きでエロあり。
ちょっとだけお道具も。結構九さんが積極的です。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

あまり肉付きがいいとは言えない九の唇を吸うようにして重ね合わせた。
舐めたり甘噛みしたりして刺激を与えると、そこは真っ赤に熟れて艶を帯びる。
先に舌を絡ませたのは九の方だった。七は誘われるまま更に奥へと潜り込ませ、少し乱暴に
口内を弄る。すると思っていたよりも早く九が呼吸を乱れさせ始めた。
「……威勢の割には余裕が無さそうだな」
「っ…僕は別に、我慢比べしようとは思ってませんから……快楽は享受しますよ」
「そうか。じゃあ遠慮はいらないな」
七はニヤリと笑って九を引き寄せると、服越しに全身を撫で回す。やはり頭脳担当なだけあって
全くと言っていいほど筋肉がついていない。馴染み深い膨らみや柔らかさを感じられない
ゴツゴツとした手触りが、この行為の異例さを際立たせた。
それでも止める気などない七は徐々に手を下へと運んでいき、腰周りでシャツを引っ張り出す。
そのまま唯一脂肪が付いていそうな尻の肉を掴むように揉み出すと、指先に何か硬いものが触れた。
「んっ…!」
その瞬間に九が身体を揺らす。七がそれが何か探るようにグリグリと指でなぞると、
明らかに九の声が上擦った。
「ぁ、あ…っ、は……」
やや掠れたような声が耳を擽り、彼に悟られないように生唾を飲む。もう少し聞きたくなって
指を動かし続けるうちにその正体に気付いた七は、驚きと共に九の顔を覗き込んだ。

418 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:47:32 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 2/7
【メール欄】sage 
【本文】
「……コレはいつから入ってるんだ?」
「ん…プラグですか?ここに来る前に、自分の部屋で挿れてきました」
平然と答えた九にまた驚かされる。
ということは、さっきのやりとりの間もずっと入ったままだったのだろうか。
「よく平気な顔でいられるな」
「平気な訳ないでしょ……」
そう言いながら九が腕を回して抱き着いてきた。そして耳元に顔を寄せ、そっと囁きかける。
「バレるかバレないか…考えるだけで何度かイキそうでした」
吹きかけられる吐息の熱さに思わず腰の辺りが疼いた。
彼の口からこういう台詞が聞けるなんて新鮮だ。そして酷く扇情的だ。
今日の彼がどこまで乱れるのか見てみたくなった七は九の身体を抱き返し、
ひょいと抱え上げる。
「わっ」
咄嗟にしがみついた彼を落とさないように歩き、七が背中からベッドに身を預けた。
まるで九が七を押し倒したような格好になる。
「……良い眺めだ」
「こっちもだ。ところで」
「ん?」
「もしぼくが誘いに乗らなかったらどうしてた?」
彼の上着を脱がせながら尋ねる。ネクタイを引き抜いて放りやり、ワイシャツのボタンを
外してやると、既に薄く染まっている肌が露わになる。
そこにあったのは平らな胸板だけだったが、それでも七の興奮を煽るのには十分だった。
「そうだな……すごすごと部屋に帰って、一人で自分を慰めたでしょうね」
「どんな風に?」
「え?」
「ここでして見せてくれないか」
さすがにこの要求には九の表情が一変して真っ赤になる。
「っ…今、ですか…?」
「あぁ。君がイくところを見てみたい」

419 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:52:37 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 3/7
【メール欄】sage 
【本文】
「………悪趣味ですね」
「そんなモノ挿れてくる君もな」
「う…」
恥ずかしさから目が泳ぎ始めた九が何だか可愛く見えてくる。促すように胸元を
撫でてやると一瞬息を飲んだが、やがておずおずと後ろに手を回した。
「んっ……ふぅ」
布越しにプラグの後部を指で擦る。潜り込んだ本体部分が内壁を押し拡げる感覚に
九は声を震わせた。
「…ぅぁ、あ……っ、ん…」
その間も七の掌は九の肌を慈しむようにするすると滑る。
脇腹を撫でられると僅かに九が反応して身体を揺らした。
「っ!は、ぁ…っ」
「ここ好きか?」
「ん……なん、か…ゾクゾク、します…」
「性感帯なんだろうな」
「もっと、触って…くださ…い」
「わかった」
七は肘を付いて上体を起こし、片腕で彼を抱えるようにして脇腹から背中へと手を往復させる。
指先や手の腹で強さを変えながら愛撫すると、体重を支えている九の腕が
ぶるぶると震え出した。
「っはぁ、っ、んん…っ」
九は我慢出来なくなったのか、下着の中に手を入れてプラグを出し入れし始めた。
すっかり呼吸も乱れ、額には汗が滲んでいる。
七も手伝うように彼の首筋にキスをし、舌を這わせる。
火照った身体の熱が絶頂に近いことを感じさせた。
「ふっ、ぅ、うっ……ぅあ…!」
「…そろそろか…?」
「そんっな、の…聞かな、っで…くだっ……あ、あっ!!」
不意に九が全身を硬くした。きつく目を閉じ、息も出来ないほどの快感に感覚を支配される。
そのまま射精せずに達した彼は脱力して七の胸に崩れ落ちた。

420 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:53:51 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 4/7
【メール欄】sage 
【本文】
「おっと」
「っ……ぁ…っ、ふ………ん…」
涙ぐんだ視線を彷徨わせながら小さく声を漏らす九の髪を指で梳いてやると、
心地良いのか頭を擦り寄せてくる。猫のような仕草に頬を緩ませた七は、
これから先邪魔になるだろう九の眼鏡をそっと取り上げた。
「…あ…メガネ……見えない」
「すぐ近くにいるんだから平気だ」
そう答えてまた唇を重ねる。まだ余韻が抜けない九は緩慢な動きで七の舌を追った。
キスをしながら脚の上に九を座らせ、下着ごとボトムをずらして目的の場所を曝け出させる。
僅かに顔を覗かせているプラグを指で探り当て、ゆっくりと引き抜くと
九が背を反らせて喘いだ。
「んぁ……は、ぁ…っ」
抜かれていく感覚も九にとっては快楽だ。馴染んだ異物感が去っていくことに
物足りなさを覚えていると、七がそれをまた根元まで押し込んだ。
「えっ――ぁうっ!!」
「どの辺が良い?手前か?」
「…やっ、だ、中…拡げない、でっ…!」
七はプラグで内部を掻き回す。入口よりも奥を開かれる感覚に痺れるような快感が走った。
「んっ、ん……!ぅっ…」
しつこいくらいに弄られ続け、九は七にしがみついていなければベッドに
沈んでしまいそうなほどに蕩けていた。
やがてプラグは放りやられ、代わりに中を確かめるように指を埋め込まれる。
解した甲斐もあり十分柔らかくなっていて、七はこれなら問題なさそうだと判断した。
「九」
「……何、ですか?」
「本物を受け入れたことは?」
聞きながら既に七は屹立の先端を九の後孔に宛てがっていた。
それを敏感に感じ取った九の呼吸が速まる。

421 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:55:45 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 5/7
【メール欄】sage 
【本文】
「…貴方が初めて、です…」
「それならあまり乱暴にならないようにしよう」
「っ、そうしてもらえると…助かる…っ」
疲れたように吐き出し、九は全てを委ねるように七に身体を預けた。
余裕がなさそうな彼の息遣いにどこか愛おしさを覚える。
七は安心させるように軽く頬を擦り寄せてから、九の腰を掴んで
ゆっくりと屹立を飲み込ませていった。
「はっ、ぁ、あ―――っっ!!」
「……っ!」
「………っ、ん゙っ、ぁ……!!」
九は信じられない強さで七の背に爪を食い込ませる。ビクビクと身体を震わせ、
必死に息をしようとする九の背中を優しくさすって落ち着かせようとした。
「…大丈夫か?」
「ふっ、っ……凄、い…ですね…っ」
「ん?」
「僕の中、に…貴方がいる…」
まだ顔は上げられないようだが、雰囲気で笑っているのがわかる。
どうせならちゃんと見てやりたくて、少し身を引いて顔を覗き込んだ。
「そうだな。他ではどうあれ、今だけは…ぼくは君のものだ」
七は額に張り付いた九の前髪をかき分けながら言った。
上気した頬に涙の跡はあったものの、彼の言葉に九は満足そうに微笑んだ。
「……そうやって、女性を夢中にさせて…るんです、ね…」
「悪い手だと?」
「っ…僕は……嫌いじゃないです」
「じゃあ次はそういう手で攻めよう」
「次があれば……ね」
言い終わらないうちに九が両手で七の頬を包んで引き寄せる。七はされるがままに
彼からの口付けを受け止め、その柔らかくも焼けるように熱い感触を楽しんだ。

422 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:56:49 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 6/7
【メール欄】sage 
【本文】
それから二人は時間をかけてお互いの絶頂を追いかけた。
七は出来るだけ緩やかに、だが確実に快感を与えられるように九を揺さぶった。
九は初めての男性とのセックスを可能な限り分析したかったが
七の攻めに翻弄され上手くいかなかった。
気が付けばベッドに押さえ付けられ、奥深くを何度も叩かれ、
声も出せなくなるほどの快楽を注ぎ込まれてどうしようもなくなってしまった。
結局九は限界を迎えた後軽く意識を失ってしまい、次に目が覚めた時には
七の身支度がすっかり終わっていた。
「……どのくらい寝てました?」
「20分くらいかな」
「わざわざベッドに寝かせてくれたんですか」
「そのまま放っておくわけにもいかないし」
「ありがとうございます」
ゆっくりと身体を起こし、改めて七の格好を眺める。
これから高級カジノに向かうそうだが、その豪勢な内装や非日常的な喧騒にも
負けないだろうと思えるほどの彼の存在感にしばらく目を奪われた。
「それで?」
「……え?」
「ぼくを試した感想は?」
我に返った九に七がいたずらっぽく尋ねた。
「…最高でしたよ。あのテクニックなら誰だって貴方にハマるでしょうね」
「君からそういうセリフを聞くのはなかなか慣れないな」
「もし僕が貴方にハマって、貴方でなきゃ満足出来なくなったらどうします?」
苦笑した七に今度は九が挑発的に聞き返す。
「おいおい…これは君から言い出したことだろ?責任を取れなんて言われても困るぞ」
「そんなこと言いませんよ。もしそうなったら僕が貴方を襲って強引に事に及べばいい」

423 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:59:20 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 7/7
【メール欄】sage 
【本文】
「……君に出来るのか?」
「僕は特殊装備開発班のリーダーですよ。自分より強い相手を捩じ伏せる道具くらい、
いくらでも作れる」
ですからその時は覚悟してくださいね、と九は蠱惑的な笑みを浮かべて優しく脅迫する。
「あぁ。受けて立とう」
その時を心のどこかで期待している自分を感じながら、七も口角を上げてみせた。

九を部屋に残し、七は目的のカジノへと向かう渡し船に乗っていた。
スーツの下には彼から受け取った指紋認証式のハンドガンと発信器を忍ばせている。
きっとこれらの装備は確実に自分を助けてくれるはずだ。
そう信じて彼は欲望と大金と陰謀に満ちた混沌の中へ足を踏み入れた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
続きが読みたいと言っていただけて嬉しかったです。どうもありがとうございました!

以上です。お手数ですがよろしくお願いします。

424 :風と木の名無しさん:2013/02/10(日) 17:23:48 ID:PwFiMW7w0
>>417
投下してきましたー

425 :417:2013/02/10(日) 17:31:00 ID:QjGtDIOM0
なんというタイミング
>>424さまどうもお世話になりました。ありがとうございました!

426 :417:2013/02/10(日) 19:40:01 ID:6WcLo5Jw0
なんというタイミング
>>424さまどうもお世話になりました。ありがとうございました!

427 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 18:20:36 ID:ApscKgXM0
178から投下していたものですが、規制で書き込めなくなりました。
お世話をおかけしますがどなたか代行をよろしくお願いいたします。

【名前欄】3/4(一レス増えましたすみません)
【メール欄】sage
【本文】

将之助にしてみれば角間の今の言葉は殺し文句以外の何物でもなかった。
角間が自分の所に来る時は、奥方の残滓などどこにもない角間なのだ。
角間が自分の部屋に来た日は、角間の相手をするのは自分だけなのだという
自分と角間だけしか知らない秘密が出来たことが、将之助は嬉しかった。
それに将之助は角間に謝ってなど欲しくはなかった。
角間が思っている以上に、将之助は幸せを感じていた。
好きな人の側で好きなことがやれる今の状況以上のことなど望みようがないと思っていた。
それに将之助は山元家の人間皆が好きだった。
嫁に来た裏でさえも。
だから、詫びなどいらなかったのだ。



428 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 18:22:57 ID:ApscKgXM0
【名前欄】4/4
【メール欄】sage
【本文】

「…将さん、いつも不思議に思うのだけんじょ」
しばらく唇を重ねた後、角間は将之助を抱きしめたまま呟いた。
「なんです?」
「将さんが女だったらよかったとは、思ったことねぇんだ」
将之助はクスリと笑った。
「わたしもです。そもそも女だったら角間さんと会うこともなかったでしょうね。出石の田舎で親の決めた誰かと結婚してそれで終わり」
「そだな」
「それに、わたしは家で角間さんの帰りを待っているより一緒に仕事をする方が良いな。もし来世で選べても、きっとそっちを選びます」
「…そ、そだな、俺もそっちが良い」
角間は実は家で待っている将之助もいいなと思ったが、将之助の意見に賛同しておいた。
「ま、一番いいのは一緒に仕事が出来る女、なんでしょうけど」
「…それはなんか弥恵みてぇだな」
「確かにそうですね」
今度は将之助はクスクスと小さな声を立てて笑った。
将之助は弥恵の事を考えると心が軽くなる気がしていた。
勝気ではねっかえりだけど、綺麗な真っ直ぐな目をした少女は、やはりどこか角間に似ていて…好ましい。
「さ、そろそろ帰ってください。寝る時間なくなりますよ」
暁の八つの鐘の音が聞こえていた。
「ん。そだな」
名残を惜しむようにその日の最後に交わした口づけは、まるで初めてそうした時のように将之助の心に甘い余韻を残した。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
規制が厳しい;
書き忘れましたが兄の新婚当時の話でした。

以上です。お手数をおかけ致します。

429 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 19:43:46 ID:n95Ax8tY0
>>427
代行完了しました

430 :427:2013/02/11(月) 22:21:17 ID:ApscKgXM0
>>429様代行ありがとうございました!
お世話になりました!

431 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:24:28 ID:mQxi1Tww0
227からトレスポで投稿していた者ですが、連投規制に引っかかってしまったので、
お手数ですがこちらで投下代行をしていただけたら、と思います。

【Choose your friends [3/9]】
「汝、ヘ口インの悦楽の極みを味わいたくば、断薬中の者の傍らにて打つべし」
聖書を読み上げる牧師よろしく大げさな口ぶりでフザケたことを言うと、奴は針を自分の腕に突き立てた。
そして、自分で自分を焦らすかのようにゆっくりとピストンを押す。
「んっ、ぁー……やべえ、これ、本気で上物じゃねえか……」
言いながら、そのまま後ろにどさりと倒れ込む。見慣れた光景。
恍惚とした表情で、顔面の筋肉は弛緩しきり、半開きの瞳の上では長い睫毛がざわざわと揺れる。
一部の隙もなくキメたはずのスーツ姿はすっかり乱れ、シャツの裾がズボンから飛び出し、クスリで痩せた腹が覗く。
あられもない、とはこのことだ。
「女の子もいいけど、こっちも最高だな。……まったく、やめようとする奴の気が知れねえ」
切なげな吐息混じりに漏れ出る声は、そのヘ口が本当に上物だということを物語っていた。


【Choose your friends [4/9]】
……。
…………。
…………………………………。
思案すること約二分。
「……修道院長のところに行ってくる」
これが最後、本当に最後の一発だ。
そう堅く心に誓って、俺は安フラットを後にしようとする。だが。
「待て、おい、待てよ」
振り向くと、奴が上半身だけ起こして何かの包みをひらひらさせている。
「大親友のサイモソ・ウィリアムソソ様が、どうしてお前の分を用意してないと思うんだ?」
──かくしてマ一ク・レソトソの脱ヤク宣言は、1日ともたずに撤回されることとなる。

432 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:25:11 ID:mQxi1Tww0
227からトレスポで投稿していた者ですが、連投規制に引っかかってしまったので、
お手数ですがこちらで投下代行をしていただけたら、と思います。

【Choose your friends [3/9]】
「汝、ヘ口インの悦楽の極みを味わいたくば、断薬中の者の傍らにて打つべし」
聖書を読み上げる牧師よろしく大げさな口ぶりでフザケたことを言うと、奴は針を自分の腕に突き立てた。
そして、自分で自分を焦らすかのようにゆっくりとピストンを押す。
「んっ、ぁー……やべえ、これ、本気で上物じゃねえか……」
言いながら、そのまま後ろにどさりと倒れ込む。見慣れた光景。
恍惚とした表情で、顔面の筋肉は弛緩しきり、半開きの瞳の上では長い睫毛がざわざわと揺れる。
一部の隙もなくキメたはずのスーツ姿はすっかり乱れ、シャツの裾がズボンから飛び出し、クスリで痩せた腹が覗く。
あられもない、とはこのことだ。
「女の子もいいけど、こっちも最高だな。……まったく、やめようとする奴の気が知れねえ」
切なげな吐息混じりに漏れ出る声は、そのヘ口が本当に上物だということを物語っていた。


【Choose your friends [4/9]】
……。
…………。
…………………………………。
思案すること約二分。
「……修道院長のところに行ってくる」
これが最後、本当に最後の一発だ。
そう堅く心に誓って、俺は安フラットを後にしようとする。だが。
「待て、おい、待てよ」
振り向くと、奴が上半身だけ起こして何かの包みをひらひらさせている。
「大親友のサイモソ・ウィリアムソソ様が、どうしてお前の分を用意してないと思うんだ?」
──かくしてマ一ク・レソトソの脱ヤク宣言は、1日ともたずに撤回されることとなる。

433 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:28:42 ID:mQxi1Tww0
二重投稿すみません、ひとつ上のレスは無視してください。

【Choose your friends [5/9]】
ほどなくして俺たちは小汚い安フラットの床に仲良く体を並べ、仲良く左腕の静脈に注射針を刺していた。
隣りでツック・ボーイがモゴモゴと何かを言っているが、キマり過ぎていて呂律が回っていない。
だが言っている内容はわかる。それはこうだ。
──Welcome back to our shite club, Renton.
その軽口にfから始まる卑語で返すと、俺は目を閉じてめくるめく快感を受け入れる準備をした。

英国の日没は早い。さっきまで高かった日はもう傾きかけている。
角度が変わり、黄金色の夕陽が汚れた窓越しになだれ込むと、瞬く間に部屋中を同じ色に染め上げた。
いや、それは単にトリップで誇張された光景なのかもしれないが。


【Choose your friends [6/9]】
そんな夢うつつのなかで、ふと俺は遠い昔の日々を思い出す。
あいつも俺もまだ餓鬼で、日が暮れるまでサッカーをしたあとは、こんな風に寄り添って草むらに身を横たえたものだ。
もっともあの頃は奴も俺もヘ口インのヘの字も知らなかったし、場所だってこんなゴミだらけのフラットでなく、何より頭上に広がるのはどこまでも広く澄み切った空だった。

  ……なぁ。
    ……ん?
  ……ちょっと昔のことを思い出してた。
    ……実を言うと、おれもだ。

隣りで、ふっと笑みを漏らす気配がする。
いつもの人を小馬鹿にしたような嫌味なものでなく、奴がなかなか人に見せない、本心からの笑顔。
だがそんな甘やかな郷愁も長くは続かず、上等のヤクだけが見せてくれる鮮やかな幻覚に呑み込まれていった。

434 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:30:44 ID:mQxi1Tww0
【Choose your friends [7/9]】
トリップから醒めると、すっかり日が暮れて暗くなっていた。
ツック・ボーイは汚れたジャケットを丁寧に手で払い、シャツをズボンに突っ込むと、ネクタイを締め直しにかかる。
これからまた女の子でも引っ掛けに行くのだろう。
俺はデニムのポケットに手を突っ込み、しわくちゃに丸まった紙幣を何枚か探り出す。
「いくらだ?」
細身のソリッドタイを鏡も見ずに器用に締めながら、奴は空いている方の手を振って見せた。
「レソトソ坊やが半日ガマンできたご褒美だ。そのブツは喜んで進呈しよう」
「ふざけるな。カネは払う」
「お前のその悔しそうな顔を見られたんだ、代金としてはそれで充分だな」


【Choose your friends [8/9]】
来たときとそっくり同じ格好に戻ったビョーキ野郎は、やはり来たときとそっくり同じ嫌味なニヤニヤ笑いを顔に張り付け、言った。
……少しでも友達だと思った俺が馬鹿だった。こんな腐れ野郎に義理を立てる必要はない。
そうだなぁ、とヤク道具一式を片付けながら、ツック・ボーイは思案げな表情をして見せた。毎度のことながら言動がいちいち芝居がかってワザとらしい。
「そうだな、今度お前が脱ヤクするときは、おれも一緒に付き合ってやるよ」
「……何のつもりだ?」
「決まってるだろ。苦しむお前をよそに軽々とこなして見せて、優越感に浸っ──」
「とっとと失せやがれ(Fuck off)!!」
返事の代わりに、奴は背を向けたまま片手を挙げる。そして歩き去る。
まったく、俺はなんだってあんな野郎とつるんでいるんだ。
怒りにまかせてタバコを引っ掴み、火をつけた。
肺腑いっぱいに煙を吸い込み、そして吐き出す。

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