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投下代行スレ

1 :風と木の名無しさん:2011/06/16(木) 12:22:02 ID:h0wT/kes0
アクセス規制や忍法帖レベルが足りないなどの理由で本スレに投下できない人が
作品を投下して、誰か他の人に本スレに投稿してもらうスレです。

代行を依頼したい書き手さんは投稿する内容をテキストファイルにまとめたもの
をアップローダーにアップするか、このスレッドに直接投稿してください。

例:
【名前欄】作品タイトル 1/3(←投下時のナンバリング・適宜変更してください)
【メール欄】sage
【本文】 http://morara.kazeki.net/upload/img/059.txt

アップローダー
http://morara.kazeki.net/upload/


401 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 02:57:52 ID:ibGgj6ds0
【名前欄】はごろも4/4
【メール欄】sage
【本文】

どうやら真顔に戻るところを、一瞬だけ早くとらえたらしい。
あんなにやわらかい表情を初めて見た。あどけなさとは、嶮の鎧に隠されていた。
こちらの動揺に気がついたのか、あいつはすぐに挑むような、
だが仇ではなく好敵手を見る目で強い視線を投げかける。
『また、この瞬間を』
もういちど、共有できたらいい―。
それが伝わったかどうかはわからないが、心が融和したあの一瞬を、忘れることはない。そう思っても許される気がした。

互いに立場というものがあるのだ。視線を逸らす。
雨上がりの青を刷いた空には、風に吹かれる衣のように虹がうっすらと掛かっていた。

夜。気分の高ぶりが収まらないまま、逸るからだを布団に押し込めて。
明日はなんて声をかけようか。どんなプレイをしようか。
昼間に浮かんだ言の葉が闇を舞う。


その夜、剣城はゴッドエデンを出奔した―。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

402 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 03:46:04 ID:hUa/Hfl+0
386です。
代行してくださった方々ありがとうございました!
本当にうれしかったです。
予想外に今日はパソコンを長く使えなくなってしまったので続きはまた日を改めようと思います。
ご迷惑をおかけして申し訳ないです。

403 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 09:04:29 ID:RKewccEo0
>>391-401
投下完了です

404 :風と木の名無しさん:2013/02/04(月) 20:41:53 ID:qkBZR+nM0
>>397 まだ代行されてませんね
とはいえ7分割だと一人じゃ無理なので、22時ごろまでに
協力してくれる方が現れれば代行します

405 :385:2013/02/04(月) 21:07:15 ID:cDHtG0Jc0
代行ありがとうございます!
本当に助かりました。

406 :398:2013/02/05(火) 02:13:36 ID:2sx4Vj2g0
代行ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。

407 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:25:21 ID:Gdhea32s0
かなり厳しいようなのでまたこちらでお世話になります。
長ったらしくて済みません。
大変お世話をおかけいたしますが、代行宜しくお願いいたします。

【名前欄】nameless 7/12
【メール欄】sage
【本文】
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ツヅキ オオクリシマース!
俺は最も敏感な部分へもう一度触れる。
「んっ」油断していたのか一瞬高く声が上がった。
上気した色に染まった肌はそれでも白く、汗で艶を帯びて発光するようだ。
「ダメ、だ、なんで…」苦しげな息遣いから、精一杯に出す途切れ途切れの言葉が聞こえる。
「何だ?」
ゆっくりと彼の熱を高めていく。
彼は一瞬呼吸を引いて大きく震えた。
「これはダメじゃないよな。いい反応だ」
勢いを失い始めていたものがまた強く脈打ち始める。面白いほどだ。
ああ……ダメだ。
彼が快感に逆らえなくなり始めていることは明らかだ。
それと一緒にわかったことがある。
さっきまでは、彼が逆上し拒絶してこの場を去ってしまっても、嘲笑って済ませる余裕があると心のどこかで思っていた気がする。
だが、俺が、ダメだ。
もう止まれない。
欲しい。
「俺は……お前を抱く」無意識に出た言葉は、さっきまでとまるで違ったあけすけなものだった。
俺と彼、どっちがより驚いただろう。
だがもう戸惑う間もなかった。俺は素早く彼を抱きすくめて飢えたように唇を奪った。
今までのように彼の反応を楽しむ余裕もなく、一方的に舌をねじ込んで、貪る。
抵抗させたくない。溺れさせたい。
このまま続けられるならもう、身代わりでも構わない。
短い間なのにすっかり変わってしまった自分の思考に苦笑いが出る。どうしたんだ俺は。
汗ばんだ体は仕事の上で何度も見ているのに、やはりまるで違う。
これほどまでに扇情的だと感じたことはなかった。
乱れて額に張り付いた赤毛も、死骸のようだとさえ思っていた白すぎる肌の色も、残像を残すかのようにやけに意識を奪う。
唇を離すころには、再び彼の身体は激しい口づけと柔らかな愛撫に溶けていた。
「抱くぞ」
俺は彼の濡れた口ひげを指でなぞりながら、そのどこか恍惚とした表情へ静かに囁いた。


408 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:38:56 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 8/12
【メール欄】sage
【本文】

快楽に負けたのか、脳裏で好きな男との幻想を見続けようとしているのか。
激しいキスの後の彼は至って従順だった。
その見事な太腿を広げて俺がその間に割り込んでも、彼は目を閉じ弾む息を漏らしながらされるがままになっていた。
俺はオイルを指に垂らした。
今までに経験がないわけじゃないが、こんな成り行きは初めてだった。
どこまでも白い肌の奥へ俺は濡れた指を進め、彼の入口を探る。
触れるとさすがに体中が動揺する気配があったが、構わずに指先を押し入れた。
「……!」息を詰める声が響いた。
反射的に逃げる腰を強引に引き寄せ、俺はオイルの滑りを借りてゆっくりと指を進めて行った。
予想通りに相当狭く、きつい感触で内壁が俺の指を圧迫する。
あくまでも慎重に中を探るようにすると、徐々に震える肉が緩む様子を伝えてきた、
内部はぎこちなくきついままながら、思った以上にすんなり二本目の指を受け入れ、びくびくと身体が震えはじめた。
明らかに男との経験はない、少なくとも内部を貫かれたことはないだろうと感じられる反応と状態なのに、不思議になじんでいく様子だ。
これはやはり、おそらくは、誰かを想いながら、自ら……
「自分でヤるのはイイのか?」
俺は自分の発した冷たい声を聞いた。
「ちが……!」
反射的な驚きの声が、事実を俺に感じさせた。
一度は引っ込めた嗜虐心が再燃するように、俺は続けた。
「違わないな。それとも……今まで何人と?」
立ち上がって先端を濡らし始めたものを指で弾いてやる。
彼は慌てた様に緩く首を左右に振り、切れ切れに言葉を作った。
「いな、い、あんたが、変なんだ……」
眉を寄せて困惑した表情が、耳まで赤くなって羞恥心を示す。
変か。そうだな、今の俺はおかしい。
苦笑いせずにはいられなかった。苛立ちに似た感情は去っていた。
「お前も変だ、正直な奴」

409 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 03:46:15 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 9/12
【メール欄】sage
【本文】
時間をかけて3本の指でゆっくりと押し広げるように反応を見る。
時折胸や腰や背に愛撫を与えると、彼のものは自らの腹に付きそうなほどにまで高まっていった。
指を引き抜くと彼の体はひくりと跳ねた。やはり良い反応だ。
肉付きのよい腿を抱えて狙いを定める。
俺のものを押し付けるとふたりの身体へ震えが走った。
体温が伝わる。
俺は痛いほど立ち上がった己のものへオイルを塗りつけ、大きく一息つくと、ゆっくりと侵入を開始していった。
「く…、いっ…あぁ…!!」
明らかに上がる苦痛の響き。彼は眉を寄せて顔をくしゃくしゃにしかめている。
やはりこうして受け入れるのは初めてなんだろう。
「欲しかったんだろう?悪いな、期待してた奴じゃなくて」
俺は聞こえないように低くつぶやいた。低くうめく彼はおそらくそれどころじゃないだろうが。
ただ、さっきまでの彼の反応から、馴染んでいく期待はできていた。
実際、全身へ優しく愛撫をつづけながらゆっくりと腰を進めて行くうちに、内部はどこまでもきついながら着実に侵入を許し、緩く震えつつあった。
想う男を受け入れることを望んでいた身体。
気に入らないが、俺には好都合だったのだろう。
日ごろ相手を痛めつけるのは好物だが、こんな行為となると話は違う。
苦痛に悶える荒くれ者の抵抗を宥めるのは想像するのも面倒だ。
気に入らないが、誰かに慣らされた体を分けてもらうよりは気分はいい。
どんなに恋しい男を想って自らその体に愛撫を与えてきていても、今それを味わうのは俺だ。
感じるところを探ろうと体勢を変える。
ぎり、と力を入れて二の腕を掴み体を支えると軽い悲鳴が上がった。
強すぎたか。跡が残るかもしれない。
おそらく、日ごろのケガにまぎれるくらいの跡でしかないだろうが…

410 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:04:20 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 10/12
【メール欄】sage
【本文】
いつしか彼の中は俺のリズムを受け入れるまでになっていた。
それでもまだきつい内部はぎこちなく、違和感は消えないように見える。
反して俺のほうは、内壁に責め立てられて限界まで膨れ上がっているのがわかる。
俺は彼のものを探った。苦痛のためか少し勢いを無くしている。
突くスピードに合わせて掴んだものをリズミカルに扱くと、切れ切れだった息遣いに甘い声が上がった。
「…っ、ぁ…、あぁ…」苦しげな表情に変化がうかがえる。
「もう…良くなってきたな」
彼の腰は反応して緩やかに蠢きそうになっている。
今も、名前のつかない感情が胸で暴れている。
できるものなら、全身へ激しくキスして、噛みついて、感覚の上にもその体の上にもおびただしい俺の跡をつけてしまいたい。
そうすることはできなくても……
お前が初めてその身に受け入れているのは、俺だ。
残れ。

激しく息をついて、きつく閉じた目は涙をにじませ、快楽に身を任せたその姿はもう正気を失ったように見える。
漏れる嬌声に劣情はどこまでも掻き立てられて、俺は限界が近づいてきているのを感じた。
「も、出、ぁ…、ぁ…もう、…あぁぅ…っ!」
苦痛と快楽とがない交ぜになった彼の声が聞こえる。
全身を上気させ激しく息を乱した彼も、限界が近いのは見るからに明らかだった。
びくびくと震える肉の感触が俺を追い詰めていく。
本当に…驚くほど素直で正直な身体だ。少しも快楽を隠せない。
さっき、彼は俺の言葉に答えた。
酔いに任せてのことだとしても、俺に抱かれていることは認識している。
今も彼は想い人の幻影を思い浮かべているのだろうか。
それとも、欲望のはけ口のように、俺に身を任せたのか……


411 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:15:56 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 11/12
【メール欄】sage
【本文】
「俺を見ろ。イくところ、見せろよ……」
何か馬鹿なことを口走っていると我ながら思っていた。
絶頂の近い恍惚とした彼に、もう自分を見ることなど期待はしていない。
ただ彼のイくところを見たいだけだ。
だが快楽に白くなっていく意識の内で、俺はまた自分の声を聞いた。
「聞いていろ、お前を抱いてるのは、俺だ」
言葉が、我ながら空しかった。
こんなにも、俺は……
ゆっくりと深く強く、俺はぎりぎりまで抜いた自身を彼の中へと埋め込んでいった。
身体を支えて、感じるところをえぐるように。
同時に、太く限界まで反り返ったものを裏筋から先端へと激しく扱いてやる。
その効果はやはり明らかだった。
「あぁ、あっ、ぁあ――…!!」
温かい感触が脈打ちながら俺の手を濡らし、二人の腹へ飛沫を散らしていった。
紅潮した頬が、ピンク色に染まった白い肌が、汗に濡れて額に張り付いたその赤い髪が、
眉間に皺を寄せて、苦しさの中にも艶を帯びたその表情が、
何より快感の響きを確かに持ったその悲鳴が。
全てが俺の中に焼き付くようで……
一瞬、彼のくすんだ青い瞳が意識をよぎった。
「くぁ……っ!」
まるで爆発するような衝動の中で、俺は彼の中に欲望を解放した。
それはひどく長く感じられた。




412 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 04:28:02 ID:Gdhea32s0
【名前欄】nameless 12/12
【メール欄】sage
【本文】

力が抜けた体は重い。
ただでさえ俺より重い体は眠り込んで脱力している。
俺は彼を起こすのを断念して、傍らに横たわった。
行為の熱が去った彼の体はあいも変わらず死骸のようで現実味のない色だ。
その、白すぎる肌。
試合でできただろう二の腕の擦り傷の横にはっきりと残った新しいキズは、俺の爪が残した跡だと分かった。
彼は気づくだろうか?
おそらく気にも留めないだろう。
けれど、今日のことを忘れたとは言わせない。決して。
今も名前のない感情が溢れている。
この執着はなんだろう。
恋と言うには戯れが過ぎる、欲望と言うには感傷が過ぎる、独占欲にしては唐突で?
俺には分からない。
これはどういう事なんだろう?
無意識に彼の肌をなぞっていることに気づいて、俺は指を止めた。
わき腹に、爪先で何度もなぞった跡がうすくついていた。
俺は茫然とそれをしばらく眺めていた。

俺の名の一文字を示す跡が彼の肌から消えても、胸に渦巻く感情の波は消えなかった。
その名前はまだ、見つからない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

本当に長々とすみませんでした。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。ありがとうございました!

413 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 06:13:49 ID:fbJw9osQO
代行の流れを見ればわかるように
現在かなり忍法帖レベルが高くても3レス程度で規制されたりします
6分割7分割な作品は二人がかりじゃないと厳しい
チラシのほうで保管庫管理人さんから提案が出ているので検討なさっては

414 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 17:54:17 ID:noZwh7020
というか、昔みたいに分けて3レスずつ連載の形にすれば、
代行無くても自分で投下できる

>>412さんの作品を例にすると、
一度に一気に書き上げた12レスを投下しようとするんじゃなくて、
(本スレのテンプレを守れば、そもそも分母が12レスはおかしいんだけど)
nameless1 1/1〜1/3
nameless2 1/1〜1/3…
ってやって一日3レスずつ投下すれば、4日で自分で全部投下できる

今、忍者レベル40でも3レスしか投稿できないんだから、
最初から3レス以内で収まる作品を書くか、連載にするか、
棚管理人さんのいう方法をとるか、書き手も少し考えた方がいい

415 :風と木の名無しさん:2013/02/05(火) 20:29:29 ID:Gdhea32s0
nameless投下させていただいたものです。
スレのルールに従ったつもりでいたのですが、現状をよく把握していなくてご迷惑をおかけして済みません。
最初の投下後規制で全く投稿できなくなってしまって焦ってしまいました。
既にこちらに投稿してしまいましたので、後程「http://bbs.kazeki.net/test/read.cgi/morara/1308194519/407-412n」のようなURLの形で誘導させていただければ良いでしょうか。
ご意見ご代行いただきましてありがとうございました。

416 :396:2013/02/05(火) 23:07:18 ID:1Pl4rdeA0
396にて代行を依頼した者です
3レスが限界とのことで、明日にでも管理人さんの提案された方法で自力でアップしてみようと思います
現状が把握できておらずすみませんでした
>>404さん呼びかけをしてくださってありがとうございました

417 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:46:00 ID:Pn9oNyV20
失礼します。レベルが足りないため保管庫に直接UPしようと思いましたが、それも無理でしたので代行をお願いします。
7分割になってしまったので、代行者さまの負担が少ない方法で構いません。

【名前欄】Sixty-Four 1/7
【メール欄】sage 
【本文】
洋画半生。「○○七空落ち」七×九。
68巻の「Sixty-Three」の続きでエロあり。
ちょっとだけお道具も。結構九さんが積極的です。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

あまり肉付きがいいとは言えない九の唇を吸うようにして重ね合わせた。
舐めたり甘噛みしたりして刺激を与えると、そこは真っ赤に熟れて艶を帯びる。
先に舌を絡ませたのは九の方だった。七は誘われるまま更に奥へと潜り込ませ、少し乱暴に
口内を弄る。すると思っていたよりも早く九が呼吸を乱れさせ始めた。
「……威勢の割には余裕が無さそうだな」
「っ…僕は別に、我慢比べしようとは思ってませんから……快楽は享受しますよ」
「そうか。じゃあ遠慮はいらないな」
七はニヤリと笑って九を引き寄せると、服越しに全身を撫で回す。やはり頭脳担当なだけあって
全くと言っていいほど筋肉がついていない。馴染み深い膨らみや柔らかさを感じられない
ゴツゴツとした手触りが、この行為の異例さを際立たせた。
それでも止める気などない七は徐々に手を下へと運んでいき、腰周りでシャツを引っ張り出す。
そのまま唯一脂肪が付いていそうな尻の肉を掴むように揉み出すと、指先に何か硬いものが触れた。
「んっ…!」
その瞬間に九が身体を揺らす。七がそれが何か探るようにグリグリと指でなぞると、
明らかに九の声が上擦った。
「ぁ、あ…っ、は……」
やや掠れたような声が耳を擽り、彼に悟られないように生唾を飲む。もう少し聞きたくなって
指を動かし続けるうちにその正体に気付いた七は、驚きと共に九の顔を覗き込んだ。

418 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:47:32 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 2/7
【メール欄】sage 
【本文】
「……コレはいつから入ってるんだ?」
「ん…プラグですか?ここに来る前に、自分の部屋で挿れてきました」
平然と答えた九にまた驚かされる。
ということは、さっきのやりとりの間もずっと入ったままだったのだろうか。
「よく平気な顔でいられるな」
「平気な訳ないでしょ……」
そう言いながら九が腕を回して抱き着いてきた。そして耳元に顔を寄せ、そっと囁きかける。
「バレるかバレないか…考えるだけで何度かイキそうでした」
吹きかけられる吐息の熱さに思わず腰の辺りが疼いた。
彼の口からこういう台詞が聞けるなんて新鮮だ。そして酷く扇情的だ。
今日の彼がどこまで乱れるのか見てみたくなった七は九の身体を抱き返し、
ひょいと抱え上げる。
「わっ」
咄嗟にしがみついた彼を落とさないように歩き、七が背中からベッドに身を預けた。
まるで九が七を押し倒したような格好になる。
「……良い眺めだ」
「こっちもだ。ところで」
「ん?」
「もしぼくが誘いに乗らなかったらどうしてた?」
彼の上着を脱がせながら尋ねる。ネクタイを引き抜いて放りやり、ワイシャツのボタンを
外してやると、既に薄く染まっている肌が露わになる。
そこにあったのは平らな胸板だけだったが、それでも七の興奮を煽るのには十分だった。
「そうだな……すごすごと部屋に帰って、一人で自分を慰めたでしょうね」
「どんな風に?」
「え?」
「ここでして見せてくれないか」
さすがにこの要求には九の表情が一変して真っ赤になる。
「っ…今、ですか…?」
「あぁ。君がイくところを見てみたい」

419 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:52:37 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 3/7
【メール欄】sage 
【本文】
「………悪趣味ですね」
「そんなモノ挿れてくる君もな」
「う…」
恥ずかしさから目が泳ぎ始めた九が何だか可愛く見えてくる。促すように胸元を
撫でてやると一瞬息を飲んだが、やがておずおずと後ろに手を回した。
「んっ……ふぅ」
布越しにプラグの後部を指で擦る。潜り込んだ本体部分が内壁を押し拡げる感覚に
九は声を震わせた。
「…ぅぁ、あ……っ、ん…」
その間も七の掌は九の肌を慈しむようにするすると滑る。
脇腹を撫でられると僅かに九が反応して身体を揺らした。
「っ!は、ぁ…っ」
「ここ好きか?」
「ん……なん、か…ゾクゾク、します…」
「性感帯なんだろうな」
「もっと、触って…くださ…い」
「わかった」
七は肘を付いて上体を起こし、片腕で彼を抱えるようにして脇腹から背中へと手を往復させる。
指先や手の腹で強さを変えながら愛撫すると、体重を支えている九の腕が
ぶるぶると震え出した。
「っはぁ、っ、んん…っ」
九は我慢出来なくなったのか、下着の中に手を入れてプラグを出し入れし始めた。
すっかり呼吸も乱れ、額には汗が滲んでいる。
七も手伝うように彼の首筋にキスをし、舌を這わせる。
火照った身体の熱が絶頂に近いことを感じさせた。
「ふっ、ぅ、うっ……ぅあ…!」
「…そろそろか…?」
「そんっな、の…聞かな、っで…くだっ……あ、あっ!!」
不意に九が全身を硬くした。きつく目を閉じ、息も出来ないほどの快感に感覚を支配される。
そのまま射精せずに達した彼は脱力して七の胸に崩れ落ちた。

420 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:53:51 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 4/7
【メール欄】sage 
【本文】
「おっと」
「っ……ぁ…っ、ふ………ん…」
涙ぐんだ視線を彷徨わせながら小さく声を漏らす九の髪を指で梳いてやると、
心地良いのか頭を擦り寄せてくる。猫のような仕草に頬を緩ませた七は、
これから先邪魔になるだろう九の眼鏡をそっと取り上げた。
「…あ…メガネ……見えない」
「すぐ近くにいるんだから平気だ」
そう答えてまた唇を重ねる。まだ余韻が抜けない九は緩慢な動きで七の舌を追った。
キスをしながら脚の上に九を座らせ、下着ごとボトムをずらして目的の場所を曝け出させる。
僅かに顔を覗かせているプラグを指で探り当て、ゆっくりと引き抜くと
九が背を反らせて喘いだ。
「んぁ……は、ぁ…っ」
抜かれていく感覚も九にとっては快楽だ。馴染んだ異物感が去っていくことに
物足りなさを覚えていると、七がそれをまた根元まで押し込んだ。
「えっ――ぁうっ!!」
「どの辺が良い?手前か?」
「…やっ、だ、中…拡げない、でっ…!」
七はプラグで内部を掻き回す。入口よりも奥を開かれる感覚に痺れるような快感が走った。
「んっ、ん……!ぅっ…」
しつこいくらいに弄られ続け、九は七にしがみついていなければベッドに
沈んでしまいそうなほどに蕩けていた。
やがてプラグは放りやられ、代わりに中を確かめるように指を埋め込まれる。
解した甲斐もあり十分柔らかくなっていて、七はこれなら問題なさそうだと判断した。
「九」
「……何、ですか?」
「本物を受け入れたことは?」
聞きながら既に七は屹立の先端を九の後孔に宛てがっていた。
それを敏感に感じ取った九の呼吸が速まる。

421 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:55:45 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 5/7
【メール欄】sage 
【本文】
「…貴方が初めて、です…」
「それならあまり乱暴にならないようにしよう」
「っ、そうしてもらえると…助かる…っ」
疲れたように吐き出し、九は全てを委ねるように七に身体を預けた。
余裕がなさそうな彼の息遣いにどこか愛おしさを覚える。
七は安心させるように軽く頬を擦り寄せてから、九の腰を掴んで
ゆっくりと屹立を飲み込ませていった。
「はっ、ぁ、あ―――っっ!!」
「……っ!」
「………っ、ん゙っ、ぁ……!!」
九は信じられない強さで七の背に爪を食い込ませる。ビクビクと身体を震わせ、
必死に息をしようとする九の背中を優しくさすって落ち着かせようとした。
「…大丈夫か?」
「ふっ、っ……凄、い…ですね…っ」
「ん?」
「僕の中、に…貴方がいる…」
まだ顔は上げられないようだが、雰囲気で笑っているのがわかる。
どうせならちゃんと見てやりたくて、少し身を引いて顔を覗き込んだ。
「そうだな。他ではどうあれ、今だけは…ぼくは君のものだ」
七は額に張り付いた九の前髪をかき分けながら言った。
上気した頬に涙の跡はあったものの、彼の言葉に九は満足そうに微笑んだ。
「……そうやって、女性を夢中にさせて…るんです、ね…」
「悪い手だと?」
「っ…僕は……嫌いじゃないです」
「じゃあ次はそういう手で攻めよう」
「次があれば……ね」
言い終わらないうちに九が両手で七の頬を包んで引き寄せる。七はされるがままに
彼からの口付けを受け止め、その柔らかくも焼けるように熱い感触を楽しんだ。

422 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:56:49 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 6/7
【メール欄】sage 
【本文】
それから二人は時間をかけてお互いの絶頂を追いかけた。
七は出来るだけ緩やかに、だが確実に快感を与えられるように九を揺さぶった。
九は初めての男性とのセックスを可能な限り分析したかったが
七の攻めに翻弄され上手くいかなかった。
気が付けばベッドに押さえ付けられ、奥深くを何度も叩かれ、
声も出せなくなるほどの快楽を注ぎ込まれてどうしようもなくなってしまった。
結局九は限界を迎えた後軽く意識を失ってしまい、次に目が覚めた時には
七の身支度がすっかり終わっていた。
「……どのくらい寝てました?」
「20分くらいかな」
「わざわざベッドに寝かせてくれたんですか」
「そのまま放っておくわけにもいかないし」
「ありがとうございます」
ゆっくりと身体を起こし、改めて七の格好を眺める。
これから高級カジノに向かうそうだが、その豪勢な内装や非日常的な喧騒にも
負けないだろうと思えるほどの彼の存在感にしばらく目を奪われた。
「それで?」
「……え?」
「ぼくを試した感想は?」
我に返った九に七がいたずらっぽく尋ねた。
「…最高でしたよ。あのテクニックなら誰だって貴方にハマるでしょうね」
「君からそういうセリフを聞くのはなかなか慣れないな」
「もし僕が貴方にハマって、貴方でなきゃ満足出来なくなったらどうします?」
苦笑した七に今度は九が挑発的に聞き返す。
「おいおい…これは君から言い出したことだろ?責任を取れなんて言われても困るぞ」
「そんなこと言いませんよ。もしそうなったら僕が貴方を襲って強引に事に及べばいい」

423 :風と木の名無しさん:2013/02/09(土) 23:59:20 ID:Pn9oNyV20
【名前欄】Sixty-Four 7/7
【メール欄】sage 
【本文】
「……君に出来るのか?」
「僕は特殊装備開発班のリーダーですよ。自分より強い相手を捩じ伏せる道具くらい、
いくらでも作れる」
ですからその時は覚悟してくださいね、と九は蠱惑的な笑みを浮かべて優しく脅迫する。
「あぁ。受けて立とう」
その時を心のどこかで期待している自分を感じながら、七も口角を上げてみせた。

九を部屋に残し、七は目的のカジノへと向かう渡し船に乗っていた。
スーツの下には彼から受け取った指紋認証式のハンドガンと発信器を忍ばせている。
きっとこれらの装備は確実に自分を助けてくれるはずだ。
そう信じて彼は欲望と大金と陰謀に満ちた混沌の中へ足を踏み入れた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
続きが読みたいと言っていただけて嬉しかったです。どうもありがとうございました!

以上です。お手数ですがよろしくお願いします。

424 :風と木の名無しさん:2013/02/10(日) 17:23:48 ID:PwFiMW7w0
>>417
投下してきましたー

425 :417:2013/02/10(日) 17:31:00 ID:QjGtDIOM0
なんというタイミング
>>424さまどうもお世話になりました。ありがとうございました!

426 :417:2013/02/10(日) 19:40:01 ID:6WcLo5Jw0
なんというタイミング
>>424さまどうもお世話になりました。ありがとうございました!

427 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 18:20:36 ID:ApscKgXM0
178から投下していたものですが、規制で書き込めなくなりました。
お世話をおかけしますがどなたか代行をよろしくお願いいたします。

【名前欄】3/4(一レス増えましたすみません)
【メール欄】sage
【本文】

将之助にしてみれば角間の今の言葉は殺し文句以外の何物でもなかった。
角間が自分の所に来る時は、奥方の残滓などどこにもない角間なのだ。
角間が自分の部屋に来た日は、角間の相手をするのは自分だけなのだという
自分と角間だけしか知らない秘密が出来たことが、将之助は嬉しかった。
それに将之助は角間に謝ってなど欲しくはなかった。
角間が思っている以上に、将之助は幸せを感じていた。
好きな人の側で好きなことがやれる今の状況以上のことなど望みようがないと思っていた。
それに将之助は山元家の人間皆が好きだった。
嫁に来た裏でさえも。
だから、詫びなどいらなかったのだ。



428 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 18:22:57 ID:ApscKgXM0
【名前欄】4/4
【メール欄】sage
【本文】

「…将さん、いつも不思議に思うのだけんじょ」
しばらく唇を重ねた後、角間は将之助を抱きしめたまま呟いた。
「なんです?」
「将さんが女だったらよかったとは、思ったことねぇんだ」
将之助はクスリと笑った。
「わたしもです。そもそも女だったら角間さんと会うこともなかったでしょうね。出石の田舎で親の決めた誰かと結婚してそれで終わり」
「そだな」
「それに、わたしは家で角間さんの帰りを待っているより一緒に仕事をする方が良いな。もし来世で選べても、きっとそっちを選びます」
「…そ、そだな、俺もそっちが良い」
角間は実は家で待っている将之助もいいなと思ったが、将之助の意見に賛同しておいた。
「ま、一番いいのは一緒に仕事が出来る女、なんでしょうけど」
「…それはなんか弥恵みてぇだな」
「確かにそうですね」
今度は将之助はクスクスと小さな声を立てて笑った。
将之助は弥恵の事を考えると心が軽くなる気がしていた。
勝気ではねっかえりだけど、綺麗な真っ直ぐな目をした少女は、やはりどこか角間に似ていて…好ましい。
「さ、そろそろ帰ってください。寝る時間なくなりますよ」
暁の八つの鐘の音が聞こえていた。
「ん。そだな」
名残を惜しむようにその日の最後に交わした口づけは、まるで初めてそうした時のように将之助の心に甘い余韻を残した。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
規制が厳しい;
書き忘れましたが兄の新婚当時の話でした。

以上です。お手数をおかけ致します。

429 :風と木の名無しさん:2013/02/11(月) 19:43:46 ID:n95Ax8tY0
>>427
代行完了しました

430 :427:2013/02/11(月) 22:21:17 ID:ApscKgXM0
>>429様代行ありがとうございました!
お世話になりました!

431 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:24:28 ID:mQxi1Tww0
227からトレスポで投稿していた者ですが、連投規制に引っかかってしまったので、
お手数ですがこちらで投下代行をしていただけたら、と思います。

【Choose your friends [3/9]】
「汝、ヘ口インの悦楽の極みを味わいたくば、断薬中の者の傍らにて打つべし」
聖書を読み上げる牧師よろしく大げさな口ぶりでフザケたことを言うと、奴は針を自分の腕に突き立てた。
そして、自分で自分を焦らすかのようにゆっくりとピストンを押す。
「んっ、ぁー……やべえ、これ、本気で上物じゃねえか……」
言いながら、そのまま後ろにどさりと倒れ込む。見慣れた光景。
恍惚とした表情で、顔面の筋肉は弛緩しきり、半開きの瞳の上では長い睫毛がざわざわと揺れる。
一部の隙もなくキメたはずのスーツ姿はすっかり乱れ、シャツの裾がズボンから飛び出し、クスリで痩せた腹が覗く。
あられもない、とはこのことだ。
「女の子もいいけど、こっちも最高だな。……まったく、やめようとする奴の気が知れねえ」
切なげな吐息混じりに漏れ出る声は、そのヘ口が本当に上物だということを物語っていた。


【Choose your friends [4/9]】
……。
…………。
…………………………………。
思案すること約二分。
「……修道院長のところに行ってくる」
これが最後、本当に最後の一発だ。
そう堅く心に誓って、俺は安フラットを後にしようとする。だが。
「待て、おい、待てよ」
振り向くと、奴が上半身だけ起こして何かの包みをひらひらさせている。
「大親友のサイモソ・ウィリアムソソ様が、どうしてお前の分を用意してないと思うんだ?」
──かくしてマ一ク・レソトソの脱ヤク宣言は、1日ともたずに撤回されることとなる。

432 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:25:11 ID:mQxi1Tww0
227からトレスポで投稿していた者ですが、連投規制に引っかかってしまったので、
お手数ですがこちらで投下代行をしていただけたら、と思います。

【Choose your friends [3/9]】
「汝、ヘ口インの悦楽の極みを味わいたくば、断薬中の者の傍らにて打つべし」
聖書を読み上げる牧師よろしく大げさな口ぶりでフザケたことを言うと、奴は針を自分の腕に突き立てた。
そして、自分で自分を焦らすかのようにゆっくりとピストンを押す。
「んっ、ぁー……やべえ、これ、本気で上物じゃねえか……」
言いながら、そのまま後ろにどさりと倒れ込む。見慣れた光景。
恍惚とした表情で、顔面の筋肉は弛緩しきり、半開きの瞳の上では長い睫毛がざわざわと揺れる。
一部の隙もなくキメたはずのスーツ姿はすっかり乱れ、シャツの裾がズボンから飛び出し、クスリで痩せた腹が覗く。
あられもない、とはこのことだ。
「女の子もいいけど、こっちも最高だな。……まったく、やめようとする奴の気が知れねえ」
切なげな吐息混じりに漏れ出る声は、そのヘ口が本当に上物だということを物語っていた。


【Choose your friends [4/9]】
……。
…………。
…………………………………。
思案すること約二分。
「……修道院長のところに行ってくる」
これが最後、本当に最後の一発だ。
そう堅く心に誓って、俺は安フラットを後にしようとする。だが。
「待て、おい、待てよ」
振り向くと、奴が上半身だけ起こして何かの包みをひらひらさせている。
「大親友のサイモソ・ウィリアムソソ様が、どうしてお前の分を用意してないと思うんだ?」
──かくしてマ一ク・レソトソの脱ヤク宣言は、1日ともたずに撤回されることとなる。

433 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:28:42 ID:mQxi1Tww0
二重投稿すみません、ひとつ上のレスは無視してください。

【Choose your friends [5/9]】
ほどなくして俺たちは小汚い安フラットの床に仲良く体を並べ、仲良く左腕の静脈に注射針を刺していた。
隣りでツック・ボーイがモゴモゴと何かを言っているが、キマり過ぎていて呂律が回っていない。
だが言っている内容はわかる。それはこうだ。
──Welcome back to our shite club, Renton.
その軽口にfから始まる卑語で返すと、俺は目を閉じてめくるめく快感を受け入れる準備をした。

英国の日没は早い。さっきまで高かった日はもう傾きかけている。
角度が変わり、黄金色の夕陽が汚れた窓越しになだれ込むと、瞬く間に部屋中を同じ色に染め上げた。
いや、それは単にトリップで誇張された光景なのかもしれないが。


【Choose your friends [6/9]】
そんな夢うつつのなかで、ふと俺は遠い昔の日々を思い出す。
あいつも俺もまだ餓鬼で、日が暮れるまでサッカーをしたあとは、こんな風に寄り添って草むらに身を横たえたものだ。
もっともあの頃は奴も俺もヘ口インのヘの字も知らなかったし、場所だってこんなゴミだらけのフラットでなく、何より頭上に広がるのはどこまでも広く澄み切った空だった。

  ……なぁ。
    ……ん?
  ……ちょっと昔のことを思い出してた。
    ……実を言うと、おれもだ。

隣りで、ふっと笑みを漏らす気配がする。
いつもの人を小馬鹿にしたような嫌味なものでなく、奴がなかなか人に見せない、本心からの笑顔。
だがそんな甘やかな郷愁も長くは続かず、上等のヤクだけが見せてくれる鮮やかな幻覚に呑み込まれていった。

434 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:30:44 ID:mQxi1Tww0
【Choose your friends [7/9]】
トリップから醒めると、すっかり日が暮れて暗くなっていた。
ツック・ボーイは汚れたジャケットを丁寧に手で払い、シャツをズボンに突っ込むと、ネクタイを締め直しにかかる。
これからまた女の子でも引っ掛けに行くのだろう。
俺はデニムのポケットに手を突っ込み、しわくちゃに丸まった紙幣を何枚か探り出す。
「いくらだ?」
細身のソリッドタイを鏡も見ずに器用に締めながら、奴は空いている方の手を振って見せた。
「レソトソ坊やが半日ガマンできたご褒美だ。そのブツは喜んで進呈しよう」
「ふざけるな。カネは払う」
「お前のその悔しそうな顔を見られたんだ、代金としてはそれで充分だな」


【Choose your friends [8/9]】
来たときとそっくり同じ格好に戻ったビョーキ野郎は、やはり来たときとそっくり同じ嫌味なニヤニヤ笑いを顔に張り付け、言った。
……少しでも友達だと思った俺が馬鹿だった。こんな腐れ野郎に義理を立てる必要はない。
そうだなぁ、とヤク道具一式を片付けながら、ツック・ボーイは思案げな表情をして見せた。毎度のことながら言動がいちいち芝居がかってワザとらしい。
「そうだな、今度お前が脱ヤクするときは、おれも一緒に付き合ってやるよ」
「……何のつもりだ?」
「決まってるだろ。苦しむお前をよそに軽々とこなして見せて、優越感に浸っ──」
「とっとと失せやがれ(Fuck off)!!」
返事の代わりに、奴は背を向けたまま片手を挙げる。そして歩き去る。
まったく、俺はなんだってあんな野郎とつるんでいるんだ。
怒りにまかせてタバコを引っ掴み、火をつけた。
肺腑いっぱいに煙を吸い込み、そして吐き出す。

435 :風と木の名無しさん:2013/02/28(木) 05:39:03 ID:mQxi1Tww0
【Choose your friends [9/9]】
暗い部屋に広がる紫煙を眺めながら、こんな毎日がいつまで続くのだろう、と俺はふと思った。
──人生を選べ、出世を選べ、大型テレビを、洗濯機を、車を、コンパクトCDプレーヤーを──クソだ、バカバカしい。
じゃあ、「OO7オタクのビョーキ野郎といることを選ぶ」のは?
……一番ありえない。言うまでもないだろ。──俺は笑う。
俺は立ち上がると、一瞬でも浮かんだバカげた考えをタバコと一緒に放り投げ、踏み消した。
……だいたい、選ぶまでもなく奴はいつでもそこにいる。ヘ口インみたいなものだ。
…………なかなか得難いヘ口イン、程度には言ってやってもいいが。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


以上となります。
念のために小分けにしてありますが、可能であれば3-4, 5-6, 7-8と
1レスにまとめて投下してくださっても構いません。
よろしくお願いします。

436 :悠然としたフォルムで4/11:2013/03/08(金) 16:52:02 ID:+dEpLG2+0
すみません規制掛かりました…どなたか投下代行お願い致します。

「大丈夫かい?」
「大丈夫といえば大丈夫ですが・・・先生こそ大丈夫ですか。」
「俺はとても疲れたよ。タオルを取ってきてあげよう。ひどい汗だね、よほど感じたんだ。」
「・・・いつも一言余計ですね。ありがとうございます。」

437 :風と木の名無しさん:2013/03/08(金) 16:55:57 ID:+dEpLG2+0
【名前欄】悠然としたフォルムで5/11

何が彼の気に障ったのか、少し考えたがよく分からないので頓挫した。それにお互い全く失念していたようだが、
「、すみません、まだしばらく動かないでいただけますか?」
「え・・ああ、これは失礼。」
二人はまだ繋がっているのだ。申し訳ないが。誰にだ


438 :悠然としたフォルムで6/11:2013/03/08(金) 16:57:58 ID:+dEpLG2+0
何が彼の気に障ったのか、少し考えたがよく分からないので頓挫した。それにお互い全く失念していたようだが、
「、すみません、まだしばらく動かないでいただけますか?」
「え・・ああ、これは失礼。」
二人はまだ繋がっているのだ。申し訳ないが。誰にだ


439 :悠然としたフォルムで7/11:2013/03/08(金) 16:59:03 ID:+dEpLG2+0
「・・・どうだったかな、ご感想は。」
「・・・それを聞きますか」
「聞きますとも。」


440 :悠然としたフォルムで8/11:2013/03/08(金) 17:00:24 ID:+dEpLG2+0
本当に先生はご婦人の扱いに慣れていない様でなにより・・・・と言いながら泣き笑いの奇妙な表情を作った。君はご婦人では無いだろう。

「色々な職務があって忙しかったもんでね、あまり明るくないんだよ。そちら方面には。」
「ハハ、じゃあそんなアナタに抱かれてる僕の立場はどうなるんですか。」


441 :悠然としたフォルムで9/11:2013/03/08(金) 17:01:28 ID:+dEpLG2+0
「ううん・・さしずめ愛玩用テディベアか。僕のように扱い方を心得ない子供でもこうやって楽しめる。しかも人肌の温もりまで味わえるのだから相当良い会社に作られたに違いない。」
「・・・相手が僕で良かったですね。」


442 :悠然としたフォルムで10/11:2013/03/08(金) 17:02:49 ID:+dEpLG2+0
なかば冗談半分で語る俺となかば呆れながら返答をする彼との笑いが
シンクロする。
洒落の分かる年下の男は、たまにこうして年相応の笑顔を見せてくれる。
何かと大人びている彼にしてはたいそう珍しい瞬間だが、そんな貴重な光景を見せてもらえているのだから神に感謝しなければ。

443 :悠然としたフォルムで11/11:2013/03/08(金) 17:05:07 ID:+dEpLG2+0
こういった瑞々しい麗らかな心地を要約するとどうなるのだろう。現状よりすっきりするのだろうか・・・いや、あえて辞めておこう。この蜜月が夢になってしまったらいけない。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


細切れ&長時間の占拠申し訳ありませんでした・・・。

444 :風と木の名無しさん:2013/03/10(日) 23:00:23 ID:QfowgFNo0
>>436-443
一度に3レスまでしか投下できないから、
レスをまとめていいなら代行できるかもだけど、
このままじゃ1人じゃ無理だ

445 :風と木の名無しさん:2013/03/10(日) 23:07:12 ID:nbeEXm920
ありがとうございます、そしてすみません…。レスまとめていただければ…説明不足で申し訳ありません。

446 :風と木の名無しさん:2013/03/11(月) 03:42:23 ID:kSk2WAKQ0
>>445
完了しました

>>437>>438が全く同じなので片方削りました
最初にレスアンカーと、テンプレと、
分母11だけど1レスで収まったので、最後に説明をつけたしました

447 :風と木の名無しさん:2013/03/11(月) 19:32:55 ID:C9IOz4AI0
代行ありがとうございました!感謝です。

448 :風と木の名無しさん:2013/03/24(日) 18:13:49 ID:suroK3tI0
本スレ269です。連投規制のためラスト1レスの代行をお願いします。

【名前欄】full-bodied blood 4/4
【メール欄】sage 
【本文】
「……っ…!!」
あぁ……何て美味いんだ。
憎しみが香りを増し、怒りが濃厚に絡み付き、悲しみが深く染み渡る。
ここまで美味いと感じることはそうそう無い。思った通り、彼の血は極上だ。
ほんの少しだけ我を忘れて口付けを交わした。口元から顎にかけて伝っていた分まで
舐め取るほど夢中になって味わった。
だがゾクゾクと背筋を奔る興奮がそれ以上を求めだす前に自分の身体を引き剥がす。
いつの間にか栄部は意識を手放していた。薬が効いたようだ。
「……良い子だ。ゆっくり眠れ」
力無く項垂れた彼の頭をそっと撫で、身体を抱え上げる。
熱が出てきているな…早く治療してやらないと。
「君に死なれては困る……私の為にも」
奴らに全てを奪われたのは君だけではない。
いつか私が自分の為に君を利用していたという事実を打ち明けた時、
君は私を許してくれるだろうか。
私が君の最も忌むべき存在であるという真実を、君は受け入れてくれるだろうか。
――いや、まだそんなことを不安に思う時ではない。
彼を一人前のハンターとして育てること…今はそれだけを考えよう。
私は栄部を抱えて真っ暗な部屋を出た。外は少し雲がかかった寒空が広がっている。
じきに雨が降るのかもしれないな。
……彼が目を覚ました時に、さっきのキスのことを忘れてくれていればいいのだが。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
代行者さまありがとうございました。

以上です。よろしくお願いします。

449 :風と木の名無しさん:2013/03/25(月) 00:37:37 ID:3kya54Tg0
448ですが、時間が経って自分で投下できたので代行依頼は取り消させていただきます。
1レス消費してしまってすみませんでした。

450 :夢の世界にて4/5 代行願い:2013/03/29(金) 08:42:35 ID:SRoOXySci
規制されてしまいました。2レスお願いします。申し訳ございません。

「…何を、」
「雅仁、忘年会のときは抱き付いてくれたのに。素直になりや」

いやに真面目な声色で、身体が固まる。先程の姿勢とは違う個角さんに、目の前がくらくらとする。

「…離して下さい」
「いやや、俺、お前のこと好きやもん」

耳元で低い声を出され、思わず力が抜ける。

『もう、堅い話はええですよ。俺がさっきこいつに言うたから』

いつもへらへら笑って、女子かといじられる、先輩のくせに、

「お前がココを出ようが、後輩やなくなろうが、俺は雅仁を大切に思ってんねん…こんな状況やないと、雅仁も受け入れてくれんやろ?」

いつも、個として筋を通し、優しく、凛々しく、立っている。

451 :夢の世界にて 代行願い:2013/03/29(金) 08:44:17 ID:SRoOXySci
『…ありがとう、ございました…』
『ん?…ああ、別に。俺が好きでやったことやし』

個角さん。俺は、あの頃から。

『あ、名前何て言うん?俺は個角堅位置朗。あんま絡んでない後輩の名前、覚えんの苦手やねん。ごめんな』

名前も知らない、こんな俺を助けてくれたあの日から。
俺の夢だった世界に、光を見出してくれたあの日から。

「俺も…」

 □ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! 

現行のブログにかっとなりました。すみません。
読んでくださり、ありがとうございました!
また、ご迷惑をおかけして、本当にすみませんでした…。

452 :夢の世界にて 5/5 代行願い:2013/03/29(金) 12:56:53 ID:SRoOXySci
4/5のみ投稿できましたが、5/5がダメでした。申し訳ございませんが、代行をお願い致します。

『…ありがとう、ございました…』
『ん?…ああ、別に。俺が好きでやったことやし』

個角さん。俺は、あの頃から。

『あ、名前何て言うん?俺は個角堅位置朗。あんま絡んでない後輩の名前、覚えんの苦手やねん。ごめんな』

名前も知らない、こんな俺を助けてくれたあの日から。
俺の夢だった世界に、光を見出してくれたあの日から。

「俺も…」

 □ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! 

現行のブログにかっとなりました。すみません。
読んでくださり、ありがとうございました!

また、規制により途中での停滞、代行をお願いする、と迷惑をかけてしまい、申し訳ございませんでした。
>>280さん、支援ありがとうございました!

453 :夢の世界にて :2013/03/29(金) 16:19:34 ID:SRoOXySci
時間経過により、投下できました。消費してしまい、申し訳ございませんでした…。

454 :風と木の名無しさん:2013/05/14(火) 07:22:13 ID:THlWt9HE0
すみません。現行スレ69のレス番300のものです。
朝になったら書き込める様になるかと思えば出来なかったので、どなかか代行をお願い致します。

公園にて 3/6からのスタートです。

455 :公園にて 3/6:2013/05/14(火) 07:22:59 ID:THlWt9HE0
言ってろ、馬鹿。どうせ、お前のその台詞は直ぐに覆るに決まってらぁ。
どうせ、直ぐにまた一目惚れして、即行で告白して、見事玉砕して。


そんでまた、俺のところに泣き付いてくるんだろうが。


「……聞いてんのかよ、洋平」

「……聞いてるよ」

そして、いつの間にか。
「結果なんか最初から見えてんだよ、ばーか」とか、「俺はずっと此処にいてやってんだぞ」とか、「お前、俺がいなかったら誰にも泣き付けねーんだぞ」とか。


「だから、最初っから俺の傍にいりゃいーのに」とか。


そんな風に思う様になっちまっている今が、嫌だ。死ぬ程、嫌だ。
何て下らねー。この馬鹿の色恋沙汰なんか比べもんにもならねー。

だけど、この馬鹿を振る女連中はもっと下らねーな。

馬鹿だけど、馬鹿すぎる程に馬鹿だけど。
こんなに良い奴、そうそういねーのにな。


456 :公園にて 4/6:2013/05/14(火) 07:24:00 ID:THlWt9HE0

「……洋平さ」

「あ?」

「お前はずっと……俺の傍にいるよな?」

「っ!?」

うっわ、今の鳥肌立った。気色悪っ!って、言おうとしたつもりが。
余りの驚きに、声が出なかった。

「俺さ、お前いねーと駄目だし」

「……」

「お前といるの楽しいし」

「……」

「馬鹿もいっぱい出来るしな」

そうだな。お前にとっての俺の位置が『それ』であることを、俺は喜ぶべきだな。
下らねー考えなんか、さっさと忘れて、な。

俺は敢えて、馬鹿が俺の背中に体重を預けているのを分かった上で突然起ち上がった。案の定、バランスを崩した馬鹿が「うぉっ!?」と間抜けな声を出すのが背中越しに聞こえた。

457 :公園にて 5/6:2013/05/14(火) 07:24:53 ID:THlWt9HE0

「洋平?」

「……安心しろよ」

飲み終えた空き缶を、数m先にあるごみ箱に投げ込む。カラーンと、乾いた音が響いた。
振り返ると、怪訝そうに俺を見上げる馬鹿の面。

安心しろ、大馬鹿野郎。


「お前が何度振られようが、俺は待っててやるからよ、花道」


だから、何度でも振られて、何度でも俺の所に帰って来いよ。
出来るだけ、今まで通りにお前の泣き面を指差して大笑いしてやるよ。

「……洋平」

「あ?」

すくっと、馬鹿が起ち上がる。あっという間に視線の高低差は逆転した。
この野郎は、どんどんどんどんでかくなっちまいやがって。
その癖、頭の中はガキの頃から何一つ変わっちゃいねーんだ。

ちょっと照れ臭い話を始める時に、今みてぇに鼻の先を掻く癖だって。


458 :公園にて 6/6:2013/05/14(火) 07:25:56 ID:THlWt9HE0

「俺やっぱ、お前のことすげー好きだわ」


屈託のない笑顔見せちまって、まあ。人の気持ちも知らねーでよ。
俺はいつもみてぇに笑えてるか?馬鹿だな、お前は、って表情で言えてるか?

「……俺はお前のことなんか嫌いだけどな」

「てめぇ、マジで鬼かっ!」

正直、自信がなく。逃げる様に馬鹿に背中を向けて歩き出した。
馬鹿は馬鹿らしく、やっぱりそんな俺の焦りに気付くことはなく、いつもの様に俺を追い掛けて、追い付いて、隣に並んで歩き出す。

「で、花道。今からどーするよ?」

「そーだなー。チュウが新作のゲーム買ったっつーから遊びにいかねー?」

「おー、そりゃ良いな。パチンコも良いけどたまには健全な遊びでもするか」


さてと。この馬鹿はあと何回振られりゃ、俺の気持ちに気付くもんかね。
楽しみだな。



−…END…−

459 :風と木の名無しさん:2013/05/14(火) 07:28:59 ID:THlWt9HE0

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 規制に引っかかり、代行にお願いしました。長時間スレを占領して本当にすみません。花は早く洋の気持ちに気付くべきだと思います。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |


460 :風と木の名無しさん:2013/05/18(土) 13:58:42 ID:bsimJ0+Y0
忍法帖のレベルが足りないので、投下代行お願いします。
名前欄:罠にかかった話
メール欄:sage
本文:http://morara.kazeki.net/upload/img/097.txt

461 :風と木の名無しさん:2013/05/20(月) 03:39:35 ID:6S/YoU5U0
>>460
代行投下したのですが、3つめが本文が長すぎると怒られたため、分割したら規制を食らって中途半端になってしまいました
最後のセンテンスだけ、どなたか投下お願い致します
また、コピペの際もとの改行情報が反映されなかったため任意の場所で改行してあります、申し訳ありません

462 :風と木の名無しさん:2013/05/21(火) 23:48:26 ID:npYM7cfI0
>>461
投下代行ありがとうございました。
開業情報が反映されてなかったため、
お手数掛けて申し訳ありませんでした。

463 :風と木の名無しさん:2013/07/05(金) 22:35:33 ID:QfSl94sI0
長期規制で投下出来ないため、代行よろしくお願いします

【名前欄】あべこべ鏡の向こう側 1/3
【メール欄】sage
【本文】
半生。善元の某劇場開館6周年記念(というか久々に動画で観たよ記念)
おとぎ話が題材の第2回公演。李(2010年R-ONE覇者)×桃(板長)←犬(裸足)

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

とある舞台上に、人ならざる3つの影が立つ。演者の右手にはそれぞれ、剥き出しの日本刀が握られている。
上手には白の光。下手には赤の闇。混ざった中央は桃の色。
「目が見えない」
舞台の中央に立っているのは、立派な袴のよく似合う青年だ。
形の良い大きな瞳は、生まれ持った美しい輝きを失い、10年の闇に沈んでいた。
「俺は一体、何処へ向かっているんだろう?」
「鬼さんこちら♪手の鳴る方へ♪」
鬼が、唄う。青年は振り向いた。
「李太郎」
「私が桃太郎様を導いて差し上げましょう!」
祭り囃子のような声の持ち主は、着流しのよく似合う、背の高い弟。黒と桃の短髪に、右頬にあるのは二本傷か。
目には深い隈が刻まれている。顔立ちそのものは人が良さそうだが、笑顔がどことなく胡散臭い。
「俺の巧妙な話術で、兄貴にHAPPYをお届けしてやるぜィ!」
桃の子の影に生まれ堕ちた李の子は、永い孤独に冒され、天邪鬼という名の鬼になってしまった。
桃太郎の恋人を斬り、火を放った天邪鬼。純粋で清らかな兄は、弟の歪み病んだ心に気付かず、信じ続けている。
心優しき英雄が傷だらけの盗人を庇い、善良な村民を力で捻じ伏せた日から、物語は狂い始めたのだ。

464 :風と木の名無しさん:2013/07/05(金) 22:36:36 ID:QfSl94sI0
【名前欄】あべこべ鏡の向こう側 2/3
【メール欄】sage
【本文】
「……可哀想に。村の連中は、お前を疫病神のように忌み嫌う」
歩み寄った桃太郎が、赤い闇へ手を差し伸べる。その手を李太郎が引き寄せ、兄弟は抱き合った。
唇を重ね、舌を絡める。接吻は甘酸っぱい果実の味だ。互いの躯を纏う、果実の香りだ。
「愛に恵まれなかった弟に、俺は愛を与えたいんだよ」
接吻の後、兄は弟の胸に顔を埋めた。良き弟の芝居を止めた天邪鬼の、酷く冷めた双眸が宙を彷徨う。
鬼が助かる方法は、桃太郎を鬼の道へ堕とすこと。鬼を倒す方法は、桃太郎が自らの過ちを悔い改めること。
サルとキジは堕ちた主人に失望し、村を出た。残ったのは――。
「そちらへ行ってはいけません!」
右頭上で髪を束ね、眼鏡を掛けた、袴姿の白き犬。
「犬の声…犬よ、どこにおるのだ!?」
犬に対する桃太郎の声色は険しい。声だけではなく、表情も。対照的に、柔らかく紳士的な口調で、忠犬は言う。
「ここです。私はいつでも桃太郎様の傍におります」
「捨てられたくなかったら、俺がお前に触れられるところまで来い!」
桃太郎は鬼の形相で怒鳴り、鋭い刃を犬に向けた。犬は悲しい顔を返す。
「貴方が私に刀を向けている限り、近づくことは出来ません」
犬に刀を向けたまま、桃太郎は天を仰いだ。綺麗な目は潤んでいる。弱々しい声で、天に問う。
「俺は何処にいるのかな?我らは何処から来て、何処へ向かっているのだろう?」
従者2人も、主人の問いの答えは知らない。神は答えを教えてはくれない。

465 :風と木の名無しさん:2013/07/05(金) 22:37:17 ID:QfSl94sI0
【名前欄】あべこべ鏡の向こう側 3/3
【メール欄】sage
【本文】
牙を剥き出しにした犬が、低く腰を沈め、構えを取った。李太郎も犬を睨み、大上段に刀を構える。
駆ける光と闇――舞台の中央で、刀が混じる。
「犬。李太郎。目が見えないよ。耳も…聞こえなくなってきた」
「ところで話変わっちゃうんだけどさァ、お犬様ってマジで兄貴のこと愛してるっぽくない?」
力で圧していた獣が、長い脚に蹴り飛ばされた。弟は兄を見遣り、口角を歪める。
「兄貴は俺を愛してるっぽいぜ。超ウケるんですけど。温室育ちの恵まれた甘ちゃんが。あはっ、あはははは!」
鬼が、嗤う。
「俺には愛など分からんが、愛が兄貴を惑わすならば、兄貴は俺だけを愛していれば良い」
そうして、狂気染みた高笑いを上げて、李太郎は赤い闇の奥へと消えていった。
蹴られた犬は立ち上がり、白い光の下で台詞を紡ぐ。掌に血が滲むほど、強く強く刀を握り締めて。
「飼い犬の私は、飼い主が戻ってくる日を、ただひたすら待つことしか出来ない」
李太郎はあべこべ鏡に映った桃太郎。だから犬は、サルやキジのように「出て行け」と言えなかった。
「鏡の向こうの男を斬ったところで、桃太郎様の目が見えていなければ、意味は無いんだ」



『――これは、誰もが知っている桃太郎の、誰も知らないお話』

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

466 :風と木の名無しさん:2013/07/05(金) 22:59:08 ID:RuM5WlTU0
>>463-465

投下完了しました


467 :風と木の名無しさん:2013/07/06(土) 17:47:23 ID:yLD1ByAI0
>>466
お手数お掛けしました。ありがとうございます。

468 :風と木の名無しさん:2013/08/21(水) 16:43:33 ID:nddpny6k0
保管庫69の312から始まるダブルスのSS、カプ表記は(メインの二人の)田代→山下ではなく、
ドラマ6話ゲストキャラの交番勤務の警官コンビ、園部→川島、ではないでしょうか

469 :風と木の名無しさん:2013/08/21(水) 16:45:09 ID:nddpny6k0
>>468
保管庫会議室とスレ間違えましたorz
すみません!

470 :風と木の名無しさん:2013/08/25(日) 23:54:55 ID:/WSZFoFA0
規制されているためどなたか代行をお願いします。

【名前欄】流れ人の傷痕 1/3
【メール欄】sage 
【本文】
半生注意。洋画「環太平洋」主人公独白。兄の死のトラウマに苦しむ弟の話。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

黒、青、赤、白、黒。
流れ込む意識。なだれ込む感情。
大好きな兄貴。倒すべき怪獣。
全てがひとつになり、全てが俺になる。
引き裂かれる心。引きちぎられる身体。
痛い。苦しい。怖い。恐い。こわい。
一瞬で溢れかえる、兄貴の恐怖と痛みと絶望。
氾濫し、渦を巻き、俺の頭と心をズタズタに切り裂き傷付ける。

死んじまう。兄貴が。俺が?
ダメだ、行くな、止めろ、助けて、助けなきゃ。
嫌だ。イヤだ。いやだ!

声が聞こえる。
俺を呼ぶ兄貴の声と、激痛に叫ぶ二人の声と、兄貴を呼ぶ俺の声。
繋がったままの意識が脳を焼き切りそうなほどに共鳴し、全ての感覚が生々しく伝わってくる。
腕が折れて、足が千切れて、腹が潰れて、心臓が弾けた。
それは俺の身体を同じように痛め付ける。
破壊された機体から伝わるダメージと重なって全ての感覚を圧し潰し……プツンと途切れた。

無くなった。消えた。
兄貴の意識が、心が、魂が、消えた。
俺の中から、兄貴が――…

471 :風と木の名無しさん:2013/08/25(日) 23:56:46 ID:/WSZFoFA0
【名前欄】流れ人の傷痕 2/3
【メール欄】sage 
【本文】
「…っぅわあぁっ!!」

まるで電気ショックを受けたような勢いで俺はベッドから飛び起きた。
極度のパニックのせいで心臓が痛いほどに暴れ回って息ができない。

「っはっ、っぁ゛、あ゛ぅ……ぐっ…!!」

苦しさに喉を掻き毟る。どんなに口を開けても空気が入ってこないのに、どんどん肺は空になっていく。
ガクガクと震える身体を抑えることもできず、俺はシーツを握り締めて蹲った。

こんなに苦しいのに、こんなに辛いのに、俺は一人で耐えるしかない。
いつも側にいて手を握って励ましてくれた兄貴はもういない。
あれから二年が経とうとしているが、彼を失った時の傷は少しも癒えはしなかった。
兄貴の死を自分のものとして経験してしまった衝撃を忘れられるはずもなく、あれ以来俺は眠れなくなった。
苦しみから目を逸らそうと過酷な環境で身体を苛め抜いても、ふとした瞬間に兄貴の断末魔が蘇る。
その度にこうしてもがき苦しみ、心も身体もボロボロになっていった。

どのくらいそうしていただろう。
少しずつ息ができるようになってくると、吹き出した汗で濡れたシャツと握り締めすぎて破れたシーツに気が付いた。

「……はぁ…っ、は……ぁ――っぐっ!!」

大きく息を吸った瞬間、背中と胸の火傷痕が引き攣れて痛みが走る。
普段は何ともないのに、あの悪夢を見た後は必ず傷が疼く。
その痛みがまたあの記憶を呼び覚まし、気付けばウサギを追っている。

黒くうねる夜の海。青白く光を放つ怪獣の血液。真っ赤に染まる視界。傷口に突き刺さる白い雪の冷たさ。そしてブラックアウト。

472 :風と木の名無しさん:2013/08/25(日) 23:58:20 ID:/WSZFoFA0
【名前欄】流れ人の傷痕 3/3
【メール欄】sage 
【本文】
何度も何度も、兄貴が殺される。俺が死ぬ。
どうすることもできないまま、何度も何度も何度も何度も。
俺の魂に刻み込まれた兄貴の恐怖と絶望は、もう二度と消えないのだと思い知らされる。

もういい。もう止めてくれ。
見たくないんだ。思い出したくないんだ。
忘れられないのはわかってるから、せめて目を逸らしていたいのに。

「ぅ……っっ!ふっ………ううっ…」

薄く滲んでいた涙が突然ボロボロと零れ落ちた。せっかく取り込んだ酸素は嗚咽となってまた吐き出されてしまう。
そのまま声を殺して俺は泣いた。ガキの頃だってこんなに泣き続けたことはない。
ガキ――キッズ。兄貴は俺をそう呼んで可愛がってくれた。
俺の無鉄砲さに呆れながらも嬉しそうに笑う兄貴の顔は、今でもはっきり覚えてる。
それなのに。

何でここにいないの。
何で俺を置いて逝っちまったんだよ。

会いたい。兄貴に会いたい。
また笑ってくれよ。
『自惚れんな』って窘めてくれよ。
俺を一人にしないでくれよ…!

「………兄貴ぃ……っ…!!」

どれだけ泣いても足りない。兄貴の形に空いた穴は涙じゃ塞がらない。
それでも俺には、みっともなく泣くことしかできなかった。

あれから二年。あの日に俺が失ったものはあまりにも大きい。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

代行者さまどうもありがとうございました。


以上です。よろしくお願い致します。

473 :風と木の名無しさん:2013/08/26(月) 00:00:35 ID:YZbkc4/k0
規制されているためどなたか代行をお願いします。

【名前欄】流れ人の傷痕 1/3
【メール欄】sage 
【本文】
半生注意。洋画「環太平洋」主人公独白。兄の死のトラウマに苦しむ弟の話。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

黒、青、赤、白、黒。
流れ込む意識。なだれ込む感情。
大好きな兄貴。倒すべき怪獣。
全てがひとつになり、全てが俺になる。
引き裂かれる心。引きちぎられる身体。
痛い。苦しい。怖い。恐い。こわい。
一瞬で溢れかえる、兄貴の恐怖と痛みと絶望。
氾濫し、渦を巻き、俺の頭と心をズタズタに切り裂き傷付ける。

死んじまう。兄貴が。俺が?
ダメだ、行くな、止めろ、助けて、助けなきゃ。
嫌だ。イヤだ。いやだ!

声が聞こえる。
俺を呼ぶ兄貴の声と、激痛に叫ぶ二人の声と、兄貴を呼ぶ俺の声。
繋がったままの意識が脳を焼き切りそうなほどに共鳴し、全ての感覚が生々しく伝わってくる。
腕が折れて、足が千切れて、腹が潰れて、心臓が弾けた。
それは俺の身体を同じように痛め付ける。
破壊された機体から伝わるダメージと重なって全ての感覚を圧し潰し……プツンと途切れた。

無くなった。消えた。
兄貴の意識が、心が、魂が、消えた。
俺の中から、兄貴が――…

474 :風と木の名無しさん:2013/08/26(月) 10:30:12 ID:mDSW0nFg0
スミマセン。今気づいたんですが473は書き込みミスです。
470-472でお願いします。

475 :風と木の名無しさん:2013/08/26(月) 16:44:38 ID:n0X1hWC+0
今規制解除されてるよ

476 :風と木の名無しさん:2013/08/27(火) 00:47:56 ID:fGnAH+N+0
>>475
試してみましたが自分は違う理由(スマホだから?)で規制されてるらしく駄目でした。
お手数ですがどなたかお願いできますか?

477 :風と木の名無しさん:2013/08/27(火) 02:12:37 ID:68sFCZAk0
>>476
おわた

478 :風と木の名無しさん:2013/08/27(火) 11:22:51 ID:LE49ArKU0
>>477
どうもお世話になりました。
自分の環境では書き込めるようになる見込みもあまりないので、そろそろ投下は止めようと思います。
何度か投下させてもらって良い経験になりました。ありがとうございました!

479 :風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 02:14:54 ID:FhvWKpUE0
保管庫に投稿した後で規制に気付きました。
申し訳ありませんがどなたか代行をお願いします。

【名前欄】Interlude
【メール欄】sage
【本文】
保管庫のほうに直接投稿させていただきました。
某スペオペRPGで、黒服兄×弟前提の過去話。
投下を迷ったまま長いこと放置していた塩漬け物件なので、いろいろとアレ。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

http://morara.kazeki.net/?69-386

480 :風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 02:21:10 ID:WA4BXilU0
>>479
わん!

481 :風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 02:33:13 ID:FhvWKpUE0
>>480
はや!
助かりました。ありがとうございます。

482 :風と木の名無しさん:2013/10/25(金) 21:58:02 ID:lGVGepWg0
油断してたらまた書き込めませんでした。
たびたびご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、どなたか代行をお願いします。

【名前欄】Brother Sun Sister Moon
【メール欄】sage
【本文】

また無駄に長いので保管庫に直接投下しました。
某スペオペRPGで、妹→艦長←黒服弟
69-386「Interlude」、 69-388「Give Me A Reason」の続きにあたります。
エロなし(ただしそれに関しての言及はあり)。女性キャラ成分多めにつき注意。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

http://morara.kazeki.net/?69-398

483 :風と木の名無しさん:2013/10/26(土) 00:37:15 ID:FhZI19HE0
>>482
投下完了!

484 :風と木の名無しさん:2013/10/26(土) 08:13:09 ID:EGdPc//c0
>>483
お手数をおかけしました。ありがとうございます。

残り三本、さっくり落として消える予定でしたが、
毎度代行者様頼みではさすがに申し訳ないので、
しばらく推敲しながら投下できる機会を待とうと思います。

代行者様、読んでくださった方、ありがとうございました。
知らない誰かが読んでくれる、という緊張感はやはり良いものですね。

485 :風と木の名無しさん:2013/11/03(日) 22:41:18 ID:bd7W3/3I0
お手数ですが代行をお願いします。
長くなったのと、wikiの使い方が分からないためアップローダーに上げています。
もし可能でしたら保管庫wikiに直接載せていただく形でも非常に有り難いです。

【名前欄】いつか来る時のために 1-7/7
【メール欄】sage
【本文】http://morara.kazeki.net/upload/img/098.txt

486 :風と木の名無しさん:2013/11/04(月) 09:40:09 ID:gs2uuHu+0
>>485
わん

向こうにも書いたんだけど、いろいろ間違えてしまった
すみません

487 :風と木の名無しさん:2013/11/04(月) 13:31:48 ID:6kWaBy+kO
>>486
ありがとうございます!
長い話でお手数かけてすみませんでした。

488 :風と木の名無しさん:2013/12/09(月) 15:22:12 ID:4D2H7qdA0
規制中のため、代行をよろしくお願いします

【名前欄】ふたり旅 1/3
【メール欄】sage
【本文】
40年前の牛寺才最 鉄王(英訳)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!


「実にすがすがしい気分ですなあ伍朗さん」
「そうですなあ玄太朗さん。空気までおいしいような気がしますねえ」
「本当にそうですなあ」
 緑の山が迫るロッジ風のホテルの一室で、静玄太朗と霧島伍朗はソファに身を沈めながら、すっかり羽を伸ばしていた。
「それにしても、テンコの奴はどこへいったんでしょうねえ?」
 テンコとは、宇宙人タイタニアンと戦う二人のお目付け役である典子のことだ。
 危機が迫っている時でさえ軽いノリの玄太朗たちが悪いのだが、学級委員のように口うるさい彼女が今日は不在である。鼻歌の一つも出ようというものであった。
「なんでも、国家警備機構本部でタイタニアン対策の会議があるとか言ってましたよ」
「そりゃあ大変なお仕事ですねえ」
「いやいやまったくですなあ」
 自分たちもその組織の一員であるのに、二人はおどけて帽子を取った。

 伍朗が備え付けの茶を淹れる。玄太朗より5歳年上の伍朗だが、こういうときは妙にかいがいしく見える。
 さっそく茶碗を口に運びながら玄太朗が言った。
「俺時々思うんだけどね、アイヤンキングって何者なんだろうね?」
 アイヤンキングとは、彼らの、というか主に玄太朗の戦いを助ける謎の巨大人である。
「宇宙人かな? ロボットかな?」
 伍朗はゴリラのように両手を挙げ、ガオーと言いながら玄太朗の腹をくすぐりにかかった。
 ひとしきり笑いころげた玄太朗だったが、身をよじって籐の椅子に逃げるとまた言った。
「宇宙人でもロボットでもねえだろう」
「どうしてそうはっきり言えるんだよ?」
 伍朗が首をかしげる。
「だってよ、妙に人間くさいじゃねえか。俺はあいつは人間だと思うね」
 テンガロンハットの下で、玄太朗はにやりと確信に満ちた笑みを作る。

489 :風と木の名無しさん:2013/12/09(月) 15:25:04 ID:4D2H7qdA0
【名前欄】ふたり旅 2/3
【メール欄】sage
【本文】
「じゃあさ弦の字は、いったいどんな人間だと思うんだい?」
「わっかんねぇな。アイヤンキングは水がエネルギー源だってくらいしか津島博士から知らされてねぇし。博士ったら、いっつもそういうところいい加減なんだから参るよなぁ」
 彼らを派遣した国家警備機構の上司のことである。
「確かにね。あのお人は毒の成分がよく分かんないのに解毒剤を作っちゃうようなところがあるからね」
 伍朗は笑い、それから人差し指を立ててトレードマークの赤い登山帽のつばを格好付けた様子でくいと上げた。
「俺はこう思うね。アイヤンキングは実はたくましくて強い高潔な紳士でね、時には詩でも読んじゃうような教養も持ち合わせていて、
人のかたちに戻ったらありとあらゆる女のひとがメロンメロンになっちゃうくらいの絶世の美青年で、でも本人は大事なひとを心の中にたったひとりだけ秘めてるような色男なんだってね」
 べた褒めする伍朗に呆れた風で、玄太朗は肩をすくめた。
「ほーう、ずいぶん奴に肩入れするじゃねえかよ。アイヤンキングが頑張ってるときはお前、いつもどっかで伸びてるくせに」
「そりゃあ……まあね。じゃあ玄太朗はどう思うんだよ?」
 口ごもった伍朗に水を向けられ、玄太朗は腕を組んだ。口をへの字にすると、精悍な彼の顔は途端にきかん気の強い子供のように見える。
「俺はそうは思わねえなあ。あいつはドジで間抜けで弱くてよ、その証拠に、俺が助けてやることのほうが多いじゃねえか」
「ずいぶんなことを言うねえ、ひどいなあ弦の字は。お前だってアイヤンキングに助けられたこともあったと思うけど?」
 不満そうに伍朗が言うと、
「そりゃあ、たまにはそういうこともある! でもあいつは絶対、足下に子犬でもいたら泡食って飛びのいて、そのせいで足滑らせて敵にぶん投げられちまうような奴だ」
 間違いない、というように、玄太朗がうんうんと頷く。
「うーん……」
 伍朗はちらりと玄太朗をにらんだが、すぐに明るい顔に戻ってぽんと手を打った。
「でもそれってさ、心根がとっても優しいひとってことだよね? そうだろ? 戦いの中でも子犬を助けるなんてさ。いやあ、シビれるねえ!」
「そうかなぁ? 俺そんなこと言ったかな?」
 玄太朗はとぼけてみせる。

490 :風と木の名無しさん:2013/12/09(月) 15:26:14 ID:4D2H7qdA0
【名前欄】ふたり旅 3/3
【メール欄】sage
【本文】
「あっ、誤魔化すなよ弦の字!」
「誤魔化しちゃいねえよ」
「あっ、分かった! 照れてんだな?」
「バカ! 照れるも照れないもねえ!」
「またまたー! 顔が赤いよ、よっ、色男!」
 はやし立てる伍朗を、玄太朗がひっぱたいた。
「うるせえ! お前なんか大好きな水でも飲んでろ!」
「飲むよ、はい飲みますよ」
 拗ねて茶をがぶ飲みする伍朗を優しい目で見ていた玄太朗だったが、やがて彼の隣に座りなおし、取りなすように言った。
「まあ、そんなことはどうでもいいよな。今日はお前と久しぶりの二人っきりの夜なんだ。風呂にでもゆっくり浸かって、キューっと一杯飲ろうじゃねえか」
「いいねえ! これだから俺は弦の字が大好きだよ」
 喜んだ伍朗が玄太朗に飛びついて肩を抱いた。
「よせやいバカヤロー! 気持ち悪いじゃねえか!」
 そう言いながらも腕を振り払おうとせず、玄太朗は相棒だけに見せる人なつこい笑みを顔中に広げた。


 霧島伍朗は知らない。
 アイヤンキングのピンチの時に、静玄太朗が「俺たちは二人で一人前だ」とテンコに語って全力で駆けていったことを。
 そのときの表情は、伍朗のピンチを知ったときのものと寸分違わぬものであったことを。

 知らないのかもしれない。
 知っているのかもしれない。
 どちらでも構わないのかもしれない。
 二人の旅はまだ続くのであった。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
ホトンドホンペンソノママナンダゼ…

491 :風と木の名無しさん:2013/12/10(火) 00:04:33 ID:NwO524EE0
>>490
( ^ω^)おっおっ

492 :風と木の名無しさん:2013/12/13(金) 12:55:37 ID:B3BZDXPg0
>>491
代行ありがとうございます!


493 :風と木の名無しさん:2013/12/28(土) 22:13:18 ID:JdFEQWk60

>>484とは言ったものの、どうもこのまま年を越してしまいそうな感じなので。
毎度ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、どなたか代行をお願いします。

【名前欄】I'm Still Here
【メール欄】sage
【本文】
保管庫に直接投下しました。
某スペオペRPGで捏造話、艦長×黒服弟。
69-386、69-388、69-398の続きにあたります。
エロあり。各種地雷要素を含みますのでご注意ください。


494 :風と木の名無しさん:2013/12/28(土) 22:17:58 ID:JdFEQWk60
sage忘れた……そしてリンク張り忘れた……おちつけ自分。

【名前欄】I'm Still Here
【メール欄】sage
【本文】
保管庫に直接投下しました。
某スペオペRPGで捏造話、艦長×黒服弟。
69-386、69-388、69-398の続きにあたります。
エロあり。各種地雷要素を含みますのでご注意ください。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

http://morara.kazeki.net/?69-435


495 :風と木の名無しさん:2013/12/29(日) 04:50:10 ID:kecpYmyg0
>>494
わん

496 :風と木の名無しさん:2013/12/29(日) 05:20:24 ID:DQ4RddW20
お手数をおかけしました。ありがとうございます!

497 :clDZxykkLdS:2014/03/21(金) 12:48:52 ID:UvzuSrQ60
No one in this context, it can create benefits for these longer voyages. Yeah, I turned my back on guaranteed long china duration products to add years to degrade by half., <a href=

498 :スカーレット・メイデン:2014/03/30(日) 17:16:03 ID:30nFdUfg0
連投規制引っかかったorz
どなたか代理お願いします。

------------

「ところで、君はなかなかいい声をしているね。今夜は何か予定はあるかい?」
「はい、夜間に個室勤務が入っておりますが、ご用命とありましたらこちらで予定を調整させていただきます」
「あ、できるの? じゃあ、11時くらいからまたやるつもりだから、BGMやってくれる?」
「と、申しますと?」
彼は首をかしげた。
「こっちはこっちで楽しむから、その間横で適当にまわされて鳴いてて」
「かしこまりました。少々お待ちください」
胸ポケットの通信機で何やら会話を始める。しばらくして、彼がまた質問をしてきた。
「棒に何かご希望はございますでしょうか?」
「別に。見るわけじゃないしね」
「では、三名ご用意させていただきます。お時間は?」
「午後11時から、君が泣き叫べなくなるまで」
「かしこまりました。では、午後11時にお伺いさせていただきます」
船員はアルを回収して下がっていった。
さて、夜に備えて、さっさと仕事を終わらせなければ。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

499 :風と木の名無しさん:2014/03/31(月) 12:54:20 ID:bDIS7V8w0
>>498
done.

500 :風と木の名無しさん:2014/04/01(火) 23:49:34 ID:EdjFvGRo0
忍法帖レベル不足のため、お手数ですが代行をよろしくお願い致します。
そして、アップローダにあげようとしても失敗してしまうので、こちらに直接投稿させていただきます。

何卒よろしくお願いします。

次レスからが本文になります。4レスで完了予定です。

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